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虫好きの養老孟司氏に学ぶ、「好き」で資本主義を回す方法。

夏の訪れもあとすこし。

思い返すと昨年はいろいろな虫に出会いました。

街を歩いていると、大きなビルの壁に色鮮やかな羽を休めていたアゲハ蝶。

ぼくの身長より高いひまわりの花にとまっていたカメムシ。

いつまでも合唱をやめないセミ。

子供の時はトンボやカブトムシを追いかけよく捕まえていましたが、なぜあんなにも夢中になっていたのか思い出せません。

それどころか都市暮らしも長くなってきたせいでめっきり虫に弱くなってしまいました。

外でカメムシにぶつかると飛び上がり、とくに家でゴキブリを見るともはや失神もの!

ゴキブリはたたいて始末する勇気がないので、ゴキジェットをお守りとして常備しています。

虫への興味を思い起こそうと、この手にとってみたのが『完訳ファーブル昆虫記』。

本を通じてファーブルの驚きと感動が伝わり、子供心を少し取り戻すことができました。

そんな『完訳ファーブル昆虫記』に挟まれていた月報第1号に、養老孟司氏の記事が載っていました。

養老氏は子供の頃から虫取りが大好きだったようです。

幼稚園の時にカニ取り。

小学生の頃には昆虫標本を作成。

中学では標本の手入れ。

高校では虫好きの友人を集めて雑誌作り。

そんななか、昆虫採集を続けていくにはお金が必要で、お金を得る苦労が描かれたのが以下の文です。

「虫を置くところを作るには、お金がかかる。そのお金も稼がなければならない。お金になりそうなことは、なんでもする。資本主義が始まったのである。それが大変で、虫を捕る暇が少なくなった。虫を捕る暇を割いて、虫について原稿を書いたりする。都会の人が自分はなんのために働くのか、それがわからなくなっているのと一緒である。虫を見ているほうが楽しいはずである。」

お金を手に入れるのに忙しくて、本当にしたいことができていない、とご自身を皮肉っていますが、お金を手に入れることによって趣味の昆虫採集も立派なものになり、おそらくご本人は嬉しかったのではないでしょうか。

ここから学べることは、お金を稼ぐ目的が明確になっていることが大切ということ。

目的が決まっていると、仕事が辛くてもがんばれますし、いままで思いつかなかったようなお金を得るための工夫も生まれてきます。

稼ぐことを目的とするのではなくて、「好きなことを追求」するためにお金を稼ぎたいと思います。

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