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【読む】本と映画のきろく

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読んでおもしろかった本の書評をメインに、魅力的なストーリーを探求していきます。たまにですが、見て面白かった映画やドラマ、アニメといった映像もご紹介。
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#書評

ドイツ文学の真髄:ゲーテの『ファウスト』が描く人間の根源

『ファウスト 第一部』は、ゲーテの傑作と呼ぶに相応しい一冊。 神と悪魔の闘い、人間の欲望…

心の闇、哲学の光:『オイディプス王』の啓示

『オイディプス王』は、古代ギリシャの劇作家ソポクレスによる名作だ。 この物語は、運命と闘…

レビュー『ルバーイヤート』虚無と享楽の詩人オマル・ハイヤーム

日本人にとって、中東のイランという国はなじみが薄いのではないだろうか。 しかし、その知識…

クリエイティブ力をあげるメモ術『TAKE NOTES!』レビュー

唐突ですが、Zettelkasten(ツェッテルカステン)というメモ術をご存じでしょうか。 ツェッテ…

レビュー 『エンジニアとして世界の最前線で働く選択肢』

日本を出て、世界で働くにはどうすればいいか? そんな質問に答えるのが本書で、レジュメの注…

レビュー 『ロジ・コミックス- ラッセルとめぐる論理哲学入門』

AIの起源である「論理学」について知りたい思い、手を取ったのが本書。 ラッセルを主人公に、…

まとめ  『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』

コロナ時代に不安はつきません。 不安が尽きない時代でも確かなのは、不安をなくすための土台が必要で、以下の記事で紹介した橘玲さんの本の内容を借りると、「経済的に独立するための投資(金融資本)」、「自己実現をするための仕事(人的資産)」、「きずなを大切にする共同体(社会資産)」が必要になります。 そのなかの「経済的に独立するための投資(金融資本)」について、本書は一見難しい投資の世界を簡単に説明し、具体的な投資先やその理由までも教えてくれました。 働かなくても生きていくため

レビュー 『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』若林正恭

ただの旅行本ではありません。 まずはこの本文を読んでみてください。 キューバで人や文化に…

レビュー 『不条理な会社人生から自由になる方法 働き方2.0vs4.0』

サラリーマンとして8年間過ごした会社を辞めたとき、「このままではマズイ!」と思い会社を辞…

レビュー 『幸福の「資本」論』

橘玲さんによる、人生設計指南本。 「幸せ」の形は一人一人で違いますが、「幸せ」の基礎とな…

レビュー 『習慣化メソッド見るだけノート』

自分を変えるには、毎日の習慣を変えるのがもっとも確実な方法。 習慣というと、『習慣の力』…

『日本人というリスク』 レビュー

海外への移住を目指すならば、モチベーションを高めるために、日本人であることのリスクを把握…

物語の力をつかって日々の問題を解決する『ストーリー思考』レビュー

「運任せ」というコトバが気になっています。 運任せというと、自分の力を信じておらず他力本…

レビュー 『マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか』

「文化人類学」という学問に興味があります。 それは、毎年イギリスの現代美術雑誌『ArtReview』が発表している、「Power 100」に、よく文化人類学者がランクインしていることが不思議だからです。 「Power 100」は、アート界でもっとも影響力のある100組のランキングで、2021年に2位を獲得したのは、『マツタケ――不確定な時代を生きる術』を書いたアナ・チン。 『ブルシット・ジョブ』で有名なデヴィッド グレーバーも文化人類学者で、10位にランクインしています