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使用者側・労働者側双方に役立つ信頼のバイブル!『新労働事件実務マニュアル 第6版』発刊

本日(2月9日)、『新労働事件実務マニュアル 第6版』が発刊されました!
2008年に初版を発行して以降、労働紛争の予防・解決に役立つ実践マニュアルとして長らく好評いただいており、今回で6回目の改版となりました!

東京弁護士会 労働法制特別委員会/編著

今回の改訂では、

  • 労働者派遣法

  • 高年齢者雇用安定法

  • 育児介護休業法

等の改正のほか、最新の政省令・告示・裁判例に対応するため、全面的に見直しをかけ、全体のページ数は今回【700ページ超】に到達!
新たに発生している近時の労働関係紛争における個別論点もしっかり網羅しました。

本書掲載の全書式はダウンロード可能になっており、自由に加工して、即実務にお使いいただけます。

今回のnoteでは、まだまだ本書の魅力をお伝えすべく(!)、編著者の東京弁護士会労働法制特別委員会委員長・第6 版編集担当の軽部龍太郎弁護士によるはしがきを特別に掲載!

初版当時の闊達な原稿検討会の様子、初版以来果たしてきた本書の役割、委員長としての本書への想いなどなど、ぜひ感じとっていただければさいわいです。

本書『新労働事件実務マニュアル』は、2006年に当委員会が発足した際、岩出誠・藤倉眞編『労働事件実務マニュアル』(ぎょうせい、1999年)の改訂を託されたことから誕生しました。初版執筆当時、当委員会の最若手であった私は、各章執筆者の割当て、原稿検討会のスケジュール、司会進行、原稿の督促といった事務回りを担当しました。弁護士登録2年目のことでした。

大学時代に菅野和夫先生の講義を受けることもせず、「すげの」と読むことすら知らず、「労働基準法があるのになぜ労働契約法なんてものを作るのだ?」といった初歩的な疑問も解消できず過ごしていた私が、ひょんなことから当委員会に入り、先輩弁護士の議論を聞く機会を得たのでした。

原稿検討会は衝撃的なものでした。ひとたび議論の焦点が定まるや、法令の解釈論、実務上の取扱い、そして聞いたこともない事件名(裁判例)が高速で飛び交うのです。私の目と耳と頭は全く議論のスピードについていくことができず、天下一武道会の観客さながら口をあんぐりと開け、意味もよく分からずひたすらメモをとっていました。

しかし、提出された全ての原稿を読み、議論の場に身を置くことで、労働事件解決の実務がどのような感覚と段取りで行われているのか、徐々に理解が追いついてきました。また、労働法務の前線にいる実務家がどれほどの知見を有しているのかといったベンチマークにもなりました。「門前の小僧習わぬ経を読む」とはよく言ったもので、とにかく労働法ワールドに身を浸してみるのも一つの近道だったのです。

幸い、本書の初版はたいへん売れ行きがよく、約3年毎に改訂を重ねることとなりました。私自身もいつのまにか労働法務相談・労働事件解決が主たる業務となり、担当事件が労働法の体系書に掲載されたり、判例百選や最高裁判所民事判例集に掲載されたりと、経験を重ねることができました。もちろん、和解で終結し判例誌に掲載されない事件にも印象的なものが多数あります。

あれから15年の月日がたち、2021年度から当委員会の委員長を務めています。法務の世界における労働法の重要度は増し、法令改正や新規立法、裁判例のフォローも楽ではありません。当委員会における議論も、何より精緻であることに重点が置かれるようになったと実感しています。第5版からの改訂を行うにあたり、社会状況の変化に鑑みて記述の比重を変更した箇所も多数あります。

最新法令への対応としては、2019年4 月1 日から順次施行された「働き方改革関連法」や2020年4 月から順次施行された改正民法(債権法)といった大型改正の実務への影響に言及することはもちろん、労働者派遣法、高年齢者雇用安定法、育児介護休業法、個人情報保護法、公益通報者保護法といったこの間の法改正、さらには政省令・告示にも目配りして記述しています。加えて、社会的に注目されたもののみならず、実務上注目すべき裁判例を多数補充し、かつて多かった紛争類型から、現代多く見られる紛争類型へ解説の比重を移しました。

何はともあれ、委員長として一区切りの3 年目に本書第6 版を刊行することができ、大きな達成感があります。読者のみなさんも労働法ワールドに身を浸してみませんか。ぜひご一緒に。

『新労働事件実務マニュアル 第6版』はしがきより

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