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日ハム 2021 戦力予想【投手】

前回の記事の投手版です。

有原のメジャー決定退団と村田の残留(再契約)が決まったので、投手もほぼ固まりましたね。
本当に村田の残留が嬉しいです。
個人的な感情を抜きにしても、便利屋枠のリリーフとしては年齢を考えても手軽に使える枠だったんですよね。

投手は先発・中継ぎ・抑えで見て、それを細分化するという形でリストアップしていきます。

抑えは中継ぎの一部メンツと同一で構成されているのですが、まとめてリリーフ陣ということで。
チーム事情的にも仕方ありません。

下記も前回の記事と同様のランク付けです。

私の見解として、下記の様に選手をピックアップ・カテゴライズします。

【A】:確実に出場する(しなければならない)選手
【B】:【A】ほどではないが、レギュラー的に出場する(してほしい)選手
【C】:【A】【B】の選手に支障が来たす場合、出場することになる選手。もしくは、著しく台頭してきた場合・期待値込みで出場が予想される選手


贔屓目は抜かすつもりですが、未来へ期待は込めたいと思っています。
でも個人的には硬めかな…?とは思います。
優先度は上に行くほど高めです。

ここまで含め、敬称略。

先発

【A】
上沢直之
バーヘイゲン
アーリン
伊藤大海

【B】
杉浦稔大
河野竜生
上原健太
吉田輝星
西村天裕

【C】
金子弌大
北浦竜次
生田目翼
望月大希
立野和明
根本悠楓

まず、有原がいなくなるのが大きい。とてもつらいです。
イニング数を食えるエースがいなくなってしまうのは先発陣に大ダメージです。有原のイニング数はチーム屈指でしたし、完投も多かったです。
なので、今季日ハムにとって一番大きな影響があるのは先発投手となっています。

ですがリストアップした通り、メンバーは揃ってはいるんですよ。
少なくとも【B】ランクまでで打者の左右や相手スタメンを考慮する余裕のあるローテーションを組むことが可能です。
【C】にも覚醒次第では実用可能な選手も多数いますし。
まあ、実際はどうかと別として…。
以下個別に見ていきます。
数が多いので、3ランクごと順番に見ていきたいと思います。

先発【A】

上沢直之
バーヘイゲン
アーリン
伊藤大海

先発序列最上位は上沢でしょうね。
昨シーズンは大怪我明けにも関わらずチーム内で有原・バーヘイゲンと並び勝利数トップ。QSも多かった印象です。
他のメンバー的にも、ここは間違いなく今季の開幕投手でしょう。華もありますし、チームの顔と言える存在です。

上沢の話を少し掘り下げると、奪三振は比較的少ないんですけど、上沢が先発の時って野手陣の気合いが入るっていうか、「野手を鼓舞する」「チームを勝たせる」ピッチングをしているんですよね。
投球術はともかくとして、こういう要素もエースをエースたらしめるのだなと、昨シーズンはしみじみと思いながら見ていました。有原やバーヘイゲンとは違うタイプのエースです。
来年も期待しています。

そして序列2位こちらも不動、バーヘイゲン。さすがメジャーリーガーだなあと思う場面は多々ありました。
本当に残留してくださってありがとうございます。大切に使いつつ、いっぱい投げて欲しいです。

さて、手堅い【A】ランクはこの2人だけ…と思っていましたが、2人だとさすがに寂しいので期待値の高い新戦力の2人も入れることにしました。

アーリンも絶対的な先発戦力として見たいです。まだ何も始まっていないのでなんと言えませんが、とりあえずイニングは食っていただきたい。
なんせ助っ人外国人ですからね。期待値は高くなってしまいますがやむなしです。ぜひ頑張ってほしい。

伊藤も同様です。彼についてはいろいろな人のいろいろな意見がありますが、とりあえず現場がすべて。
まずは先発として調整していくと思いますね。抑えとかは本人の意向やチーム事情との兼ね合いになりそうです。

もう加入前からチーム内ではいろいろな経緯があり、さまざまな観点からもハードルは上がりきっている印象があります。
でもやはり大卒ドラ1なので、即戦力として見ていきたいところです。少なくとも河野や吉田以上の働きはお願いしたいところ。

とまあここまで書いたんですけど、当面はコロナの影響で外国人選手は来日できないんですけどね。
悲しすぎます。でも、ローテーションを回せるだけの投手はいるので、なんとか持たせてほしいところです。

先発【B】

杉浦稔大
河野竜生
上原健太
吉田輝星
西村天裕

【B】ランク最上位は杉浦です。
内容的には【A】ランクでも問題ないかと思いますが、ローテーションを守り抜くことが困難なガラスのエースなのでこのグループの最上位、中10日のエースという位置付けです。

中10日でも問題ないくらい杉浦はチームに必要です。ハマった時or調子のいい時の杉浦は安定感がすごいので。大切に使っていきたいですね。

また、杉浦に関しては昨シーズン終盤抑え起用も見られましたが、あれはシーズン終盤ならでは、試行のひとつだと思いますね。さすがに本腰ではないと思います。

先発の枚数だけは揃っているうちみたいなチームの場合、杉浦は数日に一回1イニングで使うよりも、中10日寝かせて7イニング投げて確実に勝つ方が、チームにとってのメリットは大きいはずです。

ホーム限定、札ドでしか投げない男でもいいんです。
伊藤の起用法のチーム事情は宮西・秋吉だけでなく杉浦にも絡んでいると思いますね。でもさすがに抑え杉浦は本人のコンディション的に心配なんですけど…。安心感は別として。

河野・上原・吉田・西村はほぼ横並びで実戦レベルで使用可能と期待、という印象です。
昨年の実績で順番をつけました。

河野は課題が多いかなとは思いますが、昨シーズンは荒削りのルーキーイヤーでも、あのくらいのある程度の成績を残すことができました。
練習やキャンプを通してまだまだ一皮も二皮も剥けると思っています。伸びしろは全然あると思いますね。
普通に期待できます、来季が楽しみです。

上原も昨シーズン奇跡の9月の後は微妙でしたが、あの9月のパーフェクトピッチングを見せられたら期待せざるを得ないです。故障も少し絡んでいての10月だったみたいですし。
身体能力とポテンシャルは腐ってもドラフト1位。万全の状態で今季は期待したいです。

吉田も同様ですね。伸びしろしかありませんし、内容は確実に良くなっているので期待できます。
本人の状態次第ではありますが、今季は普通に前半戦から先発枠争いに入って来れると思いますし、入ってきてほしいです。

西村なんですけど、いいピッチャーですよね。正直リリーフとして全幅の信頼を置いていたんですけど、本人の意思も含んだ先発調整がフェニックスリーグや昨季終盤戦ではしばしば見られました。

正直、球威とスライダーで押し切るこれぞリリーフエースっていう感じのピッチャーなのですが、フェニックスリーグでの先発調整はうまくいったみたいなんですよね。だから【B】に入れました。

実戦における先発としての西村はかなり不透明ですが、素材はとにかくいいので期待値は高めでこのポジションでいけると思います。
ローテーションに入れるくらい活躍してくれることを望みます。もちろん、先発起用が失敗したら速やかにリリーフに転向していただきたいですね。根がリリーフ向きなので。

先発【C】&先発のまとめ

金子弌大
北浦竜次
生田目翼
望月大希
立野和明
根本悠楓

金子をここに置くのは気が引けますが、昨季の状態を見たらやむを得ません。
今季は先発一本で行く宣言をなさったので、ぜひ【B】ランクに入っていける活躍をしてほしいです。だいぶ歳とはいえ、歴戦の経験と実力は嘘をつかないと思います。

北浦は今季こそもうワンランク上の状態を目指してほしい。ファームでは昨年タイトルホルダー、敵なし状態です。あと一押しがほしいです。

生田目もどこか不安げですが、年齢的にそろそろ覚醒し本格的な戦力となっていただきたいです。持ってるものは悪くないと思います。

望月と立野は可能なら今季に先発デビューしていただきたいですね。昨シーズンはじっくり寝かせて育てたので、年齢的にそろそろ目覚めの時かと思います。

そして私が気になるのが根本なんですよね。
地元枠ドラフト下位指名の高卒左腕なので、じっくり育てればいいと私は思っていたんですけど。

取材した関係者評価が一律で高いのがすごく気になっちゃうんですよね。どの記者も高卒にしては完成度が高いと言っているんです。
しかもかなり完成度の高い先発型とのこと。

なのでこれはもしかしたらルーキーイヤーにデビューあるんじゃないの?と思い記載しました。
それを心でちょっと期待しときます。


【先発のまとめ】
上沢とバーヘイゲンのダブルエース。
アーリンと伊藤はほぼローテーション確定でお願いしたいところ。コロナでうまくいかないと思うけど、杉浦らでうまく回してください。
そして、ここに列挙した若い戦力は速やかな台頭を頼みたい。

中継ぎ

【A】
宮西尚生
玉井大翔
加藤貴之
堀瑞輝
ブライアン・ロドリゲス

【B】
公文克彦
西村天裕
村田透
福田俊
鈴木健矢
秋吉亮
井口和朋

【C】
長谷川凌汰
望月大希
石川直也
根本悠楓

先発はもちろん、この辺りの層含めて実はピッチャーはかなり揃っているんですよね。実戦レベルの選手がほぼ全員なんですよね。
ただ昨シーズンは全員パッとしない時が目立ってしまったというか。

先発と同様に、3ランクごと順番に見ていきたいと思います。

中継ぎ【A】

宮西尚生
玉井大翔
加藤貴之
堀瑞輝
ブライアン・ロドリゲス

まず絶対的存在として宮西がいます。
日ハムの最強セットアッパーです。問答無用にリリーフ序列第一位です。
ただやっぱり、昨季は守護神不在でクローザーを任されてしまいました。それでも「なんだかんだ言って抑える」ことができる勝負強さはさすがだと思いました。今季は是非、その強さを本来の中継ぎとして発揮してほしいです。

また、このレベルまで来ると本人のキャリアを大切にしてほしいなと想います。
ホールドと登板数の個人記録を伸ばすためにも、是非セットアッパーとして専念してほしいところであります。

玉井も立派な屋台骨として成長しましたよね。さすがのスタミナでここ数年はブルペンを支えてくれています。来季もぜひお願いしたいところでありますね。
加藤とかずさマジック出身コンビでうまくやっているのがなんかいいですよね、と個人的な感情がひとつ。

加藤も本当にいいピッチャーです。加藤は今季こそ、リリーフに専念してほしいところですね。先発起用も安定していたこともあったのですが、やはり本人の具合を安定させるためにもリリーフに専念させる起用をすべきだと思います。
ショートスターターや敗戦処理なんて以ての外です。立派なリリーフとして頑張ってほしいですね。

堀も奪三振力が光る左のリリーバーです。ただ同じくらい四球を出すのでそこだけが致命的な課題なんですけど、堀レベルのピッチャーがガンガン活躍することで層が厚くなっていくんです。
…なんて言いましたが、今のファイターズでは重大な戦力です。なんとか課題の制球をクリアして、次世代宮西としてチームを引っ張ってほしいです。

師匠の方のロドリゲスも同様です。今季はケガでほぼ一年棒に振ってしまいましたが、本来ならジャンジャカ投げていただかないといけません。
ぜひ持ち味を生かして頑張ってチームに貢献してほしいです。
まずは来日可能な状態になるのが一番の課題というのがなんとも残念ですがね。

中継ぎ【B】

公文克彦
西村天裕
村田透
福田俊
鈴木健矢
秋吉亮
井口和朋

列挙してみましたが、この辺のピッチャー実はめっちゃいるんですよね。
なんでこれで去年勝てなかったんだろう…?って冷静に考えちゃいます。

(投壊は一応昨年振り返りました。もしよろしければこの記事をご覧ください。)

公文は昨季不調でしたね。
でも、実力とスタミナは絶対にあんなものじゃないんですよね。このランクから這い上がるくらいの活躍を見せてほしいです。
そこそこの減俸もありましたが、普通に出場機会は多いと思っています。

西村は先発のところに記載した通りです。本当にリリーフ向けのピッチャーなんですけどね…。でも、一度先発でやると決めて周囲もそれを促したからには、とりあえず先発でやってほしいです。
まあ無理だったら全然このくらいのポジションのリリーフなので、ジャンジャカ投げていただきたいです。

村田も残留が決まりました。本当に嬉しいです。本来なら、全然あんな大減俸を食らわすほどじゃないです。今年も頑張ってくれたのに、あの仕打ちはないんじゃないかと思いましたね。年齢面の問題はあれど。

個人的な感情が出てしまいましたが、普通にリリーフとしては一流選手です。球種と制球がメジャー仕込みなだけあります。このくらいのポジションで、勝ってる時も負けてる時も投げてほしいなと思います。

福田・鈴木健矢も年齢の割に安定感を見せている将来有望なリリーバーたちです。2人とも年齢・キャリアの割によくやってるという印象です。
どちらかと言うと福田の方が安定感はありますね。鈴木健矢も負けず劣らず、ですが。
さらに今季はその活躍を見たいピッチャーであります。

さて、秋吉ですよ。本当に心配です。とりあえずリリーフ、チーム内でもこのくらいのポジションからの再起動を図っていただきたいです。

だけど一年で失った信頼をすぐに取り戻せるとも思えないんですよね。でも、そんなに寝かせたりするほどのピッチャーでもなく、ガンガン使っていきたいところ。
難しい扱いです。とにかく与えられた使命を全うすることで結果を残してほしいです。

個人的に1番不安があるのは井口です。とにかく心配な井口です。
私が井口のことをどれだけ心配しているかは上記の記事を読んでいただけたら幸いですが、気づいたら本当に、何もかもが謎のピッチャーになってしまったんですよね。

制球も決め球も何も印象がなく、ただただ雰囲気で抑えて、打たれる時は打たれるピッチャーなんですよ。
でも抑える時は本当に雰囲気で抑えちゃうし、なんだかんだ起用されるのでここに置いておきます。そういう意味も含めて不安なんですが。

中継ぎ【C】&中継ぎのまとめ

長谷川凌汰
望月大希
根本悠楓
石川直也

まず言いたいのが、長谷川が良いということです。昨季ファームではたびたび素晴らしいピッチングをしていましたし、登板数もかなり多かったです。

フロントは速やかに長谷川の支配下移行を実施した方がいいと私は言っておきます。余裕で一軍レベルの実力はありますし、他の支配下選手よりも良い投球を行うこともしばしばあります。

球速だけが課題でしたが、元々は本指名候補だった独立リーグのエースなので、当然っちゃあ当然なんですけどね。
他の球団なら間違いなくシーズン中に支配下レベルです。本人のモチベーション的にも支配下登録すべきだと思います。

…なーんて、この記事を書いている間に、今季キャンプで長谷川の一軍メンバー入りが決まっていました。
これは支配下秒読み、と見てほぼ間違いないですね。戦力として頑張っていただきたいです。

望月と根本は先発の項に記載しましたが、一軍で運用していく過程で中継ぎの方に適性がありそうならこちらにすべきでしょう。
実際、リリーフの方がお試し起用は機会が多いですしね。

石川直也はケガが心配ですが、早ければ8月に実戦復帰可能ということで期待を込めて記載しました。さすがに即クローザー復活は無理だと思いますが、一応期待を込めて。


【中継ぎのまとめ】
宮西を中心に勝ちパ形成をお願いしたいところ。玉井・加藤のかずさマジックコンビの信頼度が高め。堀と師匠の方のロドリゲスも期待値は高い。
その他公文や村田も必要な戦力なので、リリーフの厚みを展開させてほしい。

抑え

【A】
宮西尚生
伊藤大海

【B】
杉浦稔大
秋吉亮

【C】
石川直也

抑えは本当に不透明ですが、こればっかりは仕方ないです。だって守護神不在ですからね。
誰がやるのかは調整次第でしょう。

でも、シーズンの最初は昨季の名残で宮西にお願いしそうな気がしますがね。
本当に宮西には申し訳ないんですけど、チームとしての最適解はここに落ち着きそうなんですよね。

本人も了承しているようですし。
でも、個人記録がかかっているんですよね…。ホールドの個人記録は大前提として、クローザーだと50登板の記録に支障が出そうな気が少しします。
本当にケガは心配ですけど、鉄腕と言われるだけありますよね。

あと一応【A】に伊藤を入れました。
ファンだけじゃなく、有識者の方も結構言ってるので。
キャンプ次第ではありますが、伊藤の可能性もなきにしてもあらず。だがほぼないと個人的には思ってます。
宮西が頑張ってくれる以上は、まずは先発で育てると思います。あんまりよくないことですがね。

杉浦と秋吉の元ヤクルトコンビはそれ以下のウェイトで…といったところでしょうが杉浦の調整と秋吉の復興はおそらくキャンプ等状況次第ですね。

ちなみに、杉浦はコンディション面で不安があるし、秋吉は失った信頼を完全に取り戻すのには時間を要すると思います。
だからこの二者択一は難しいです。

石川直也もシーズン終盤に間に合えば良いんじゃないかなと思ってます。8月に復帰即クローザーは不安すぎますが、可能性はゼロじゃないということでここにも置いときます。

【抑えのまとめ】
本当に申し訳ないが、宮西に任せることになってしまいそう。伊藤もなきにしてもあらず。
杉浦・秋吉の元ヤクルトコンビは不透明。だが、秋吉は早急に失った信頼を取り戻すよう頑張ること。

総括

そういえば、札幌ドームってかなり投手有利な球場なんですよね。ホーム戦はやっぱり絶対勝ちたいです。

選手的には有原の退団が痛いんですけど、こうやって見たようにリストを埋めるだけの戦力は揃っているんです。みんなそれぞれカタログスペックというか、持ってる個々のポテンシャルは高いんです。

有原は球種と球威っていうわかりやすい武器と、絶対的な成績があるんですよね。
それがハッキリしてるからまあエースだったんですけど、こうやってみると一個人の穴を数で埋めるだけの戦力はあるんです。

だから理論上は運用次第では勝てるはずなんです。いかんせん地味にメンツは揃ってるんですよね。
だけど実戦はわからないものなんです。この中の誰かが突然覚醒して、エース爆誕したりしないだろうか…

野手も投手も考察できたので、またキャンプの様子を見ながら開幕一軍について考えても面白いかなと思っています。

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