【5科目独学】税理士試験官報合格体験記(簿財法消事)



1_独学って何?なんで独学?


みなさんこんにちは。記事をご覧いただき誠にありがとうございます。

私は税理士試験を独学で5科目合格しました。

受験生時代に色々と合格体験記を読んでいたのですが、独学の税理士試験の合格体験記を読んだことがなかったので、どうやって勉強したのかを具体的に書いてみようと思いました。

まずは、独学って何?ということなのですが、
簿財と消費税はTACの市販の教科書を使用して、
法人税と事業税は市販の教科書が無かったので大原の資料通信(授業がない講座)を使用して勉強しました。
なので、独学とは授業を受けずに勉強することですね。

なんで独学でやろうと思ったのかというと、
授業って教科書読んですぐに分かることをゆっくり説明されたり、よく分からないところを飛ばして説明されたりするのであまり効率が良くないと思っていたからです。

2_全体スケジュール

税理士試験の勉強を始めてから官報合格するまでのスケジュールは以下です。

2019年3月~8月 簿財勉強 (大学生)
→合格

2020年2月~8月 法人税勉強 (3月まで大学生、4月から無職専念)   
→合格

2021年2月~8月 消費税勉強 (労働しながら)
→合格

2022年6月~8月 事業税勉強 (労働しながら)
→不合格

2023年6月~8月 事業税勉強 (労働しながら)
→官報合格

3_簿財

使用教材

使用教材はTACの市販の以下の教材です。

・みんなが欲しかったシリーズ(簿財それぞれ)
これは教科書です。後ろに問題がついています。

・個別問題の解き方と総合問題の解き方(簿記だけ)
これは問題集で、どうやって解いたらいいかが書いています。

・過去問(簿財それぞれ)

スケジュール

2月まで 簿記2級(2月に受けて不合格)
3月、4月、5月 簿記論
6月、7月 財表の理論、簿財の過去問

コメント

大学は理系で簿記とか全然関係なかったのですが、暇で簿記の勉強をしてみたら楽しかったので、2月に簿記2級を受けて(落ちたのですが)、3月から税理士試験の勉強を始めました。

本屋に売ってる教科書と過去問を買ってきて勉強開始です。
毎日朝5時に起きて大学の近くのモスバーガーに行って、大学の図書館が開いたら一生図書館にこもって勉強しました。一日10時間以上は勉強してたと思います。

教科書や過去問やネットをざっと見たところ、財表の計算問題は、簿記論と範囲が同じということが分かり、両方落ちたら嫌なので、簿記論の勉強をして過去問で合格点取れたら財表も勉強することにしました。

まずは早めに一周することが大事だと思ったので、簿記論の教科書の後ろの問題を1か月で一周解きました。そのあと過去問をやってみて、どういう問題が出るのかを確認しました。
そして、2か月で簿記論の教科書の問題と解き方シリーズの問題を全部解けるようになるまで反復しました。(その間も定期的に過去問を解いて何が足りないのかを確認)

そしたら6月に簿記論の過去問で合格点取れたので、財表の理論暗記を開始しました。
計算は仕上がっていたので、財表のみんなが欲しかったシリーズの5番を使ってひたすら理論暗記です。
財表は最初は理論の意味が全然分からず、時間がかかりましたが、何回も読んで色々暗記しているうちにそれぞれの項目のつながりなどが分かってきて少しずつ理解できました。

試験の直前は過去問解いた感じだと、簿記論はほぼ確実に受かるだろう、財表は半々ぐらいだなという感じでした。

試験の結果は、自己採点だと、簿記論は合格確実点+10点、財表は理論がよくわからずボーダーくらいで、どちらも合格してました。

この簿財の勉強を通じて、計算→理論の順番で勉強することと、定期的に過去問を解いて何が足りていないのかを確認することを繰り返せばいいんだと思いました。


4_法人税

使用教材

法人税の教科書は市販で売っていなかったので、大原の資料通信を取りました。(TACは授業付きの講座しかなかったので)
なので教材は大原の教科書、問題集、模試と、TACの市販の過去問です。

スケジュール

2月、3月、4月 計算
5月、6月 理論
7月、8月 過去問と模試

コメント

さて、法人税との闘いの始まりです。

法人税の勉強は2月からぼちぼち始めて、3月から本格的に始めました。
3月まで何してたの?という話ですが、バイト、遊び、卒論などをやっていました。

3月で大学を卒業したので法人税の勉強は、ほぼ無職専念です。ちょうどコロナの緊急事態だったので家や近所の河原で勉強してました。あと、この頃からツイッターで受験生アカウントを始めました。

簿財の経験からまずは計算を固めて、そのあとに理論暗記をすることにしました。
まずは教科書見ながら、計算問題集を全部一周解きました。一周目でよく分からなくても二週目で分かることもよくあるので印だけつけて次に進みます。

勉強始めて2か月くらいで計算問題集を二週目解き終わって、過去問解いたら計算はボーダーちょい下ぐらい取れたので、5月くらいから理論暗記を開始しました。

長文を丸ごと大量に暗記するということをやったことがなかったので、ここで法人税の大変さにようやく気が付きました。

理論は計算が分かっているので言っていることは大体わかるのですが、どういう日本語の文法になっているのかがよく分からなかったので、まずは文法理解してそれができたら暗記の順番でやりました。一日に3個文法理解する、1個暗記するみたいな感じで進めてました。
一回覚えて忘れたものをまた覚えるのにも時間もかかるし、欠損関係や再編関係などそもそも理解に時間がかかるものもあってかなり大変でした。

一日の勉強時間の8~9割くらいは理論暗記にあてて、気分転換で計算の基本問題集を回すということをやっていました。(この間も定期的に過去問を解いています)

この理論暗記が辛すぎて勉強すると顔が痙攣したり吐き気がするようになりました。

そうこうしているうちに7月になったので、7月からは過去問を本格的にやり始めました。過去問は理論10年分、計算5年分を3周くらいやりました。
模試は作問ミスとかもないし解きやすいので参考程度で、過去問重視で回していました。
過去問を解きながら本番でどういう時間配分で解いたら点数が一番高くなるかを結構考えていました。残り何分になったら見直しをするか、見直しの順番(計算の連鎖の元となるところからやるなど)などを細かく決めてノートに書いておいてそれ通りにやるようにしていました。

結局理論はAしか覚えられなかったのでBCは理解だけして作文することにしました。

試験前の感覚としては、BCのべた書きが出たら多分落ちる、BCのべた書きでなければ五分五分だろうなという感じでした。
法人税の理論暗記は本当にやばすぎる…

本試験は、自己採点の結果は理論6割、計算9割で、ボーダーと確実の間の点数で合格しました。
理論はBCのべた書きがあんまりでなかったのと、計算はケアレスミスを一個もしなかったので合格できたと思います。

5_消費税

使用教材

消費税は市販があるので、ここで大原からTACに戻ります。

・みんなが欲しかったシリーズ
・理論マスター
・理論ドクター
・総合問題集、基礎と応用
・過去問
・(理サブと模試でもらった大原の問題集は参考)

スケジュール

2月、3月、4月 計算
5月、6月 理論
7月、8月 過去問

コメント

法人税の試験直後から労働開始したので、ここからは社会人受験生です。まだまだ終わりません。長期戦ですね。
ちなみに授業を聞いたりレポートを書いたりすることが苦手なので院免は考えていませんでした。試験一本勝負です。

消費税は2月の終わりくらいから本格的に勉強を始めました。それまで何してたの?という話ですが、遊んだり労働したりしていました。

勉強始めてからは、平日は毎朝5時に起きて4時間勉強してから労働、休日はフルで10時間以上勉強していました。

勉強の進め方は簿財と法人税と同じで、計算→理論暗記です。
まずは、みんなが欲しかったシリーズの後ろについている計算問題を解きます。4月前半くらいまでに3週解いて大体理解したので、そこから理論暗記と計算の総合問題集を始めました。

消費税は法人税で理論暗記に慣れてたことなどもあって(理論暗記が大変なことにはもちろん変わりないですが)、割とスムーズに勉強が進んだので、5月末くらいに過去問解いてボーダー超えました。

6月までに理論AB全部暗記できたので、そこから試験までは過去問、理論、計算の基本問題を回していました。
過去問を解くときに法人税と同じように、時間配分とか、集計方法とかをどうやれば点数が最大になるようにするにはどうすればいいかをよく考えていました。

試験の結果は自己採点で合格確実点くらい(計算でかなり稼いだ)で合格しました。

6_事業税

使用教材

事業税は市販の教科書が無いので、ここでまた大原の資料通信に戻ります。
なので、教材は大原の教科書と問題集です。

スケジュール

6月、7月 計算 (不合格)
翌年6月、7月 理論


コメント

ようやくラスト事業税です。ここまで長かった。ここからも長いです。
事業税で税理士試験で初めて不合格になっています。

労働量が増えてきたので6月まで勉強できず(6月からもあまり勉強できず)、計算しか勉強できず47点の余裕の不合格でした。

やっぱり理論をしっかり覚えないと当たり前に落ちますね。

そして翌年、6月ごろから本格的に勉強を開始したのですが、計算はすぐに思い出したので、試験まで理論をばっちり暗記して臨みました。

結構余裕があったので、一応条文も軽く読んだり、教科書で簡単にしか書いてなくてよく分からないところは総務省令を調べて理解したりしていました。

理論もほぼ全部覚えて、どの理論を書くのに何分かかるかを全部測ったり、早く字を書く練習をしたりしていました。直前期は夜寝る前に頭で理論を暗唱してそのまま寝落ちするということを毎日やっていました。

そして試験本番は自己採点で、理論はボーダー超えくらい、計算満点で、総合で合格確実点超えで合格しました。

7_まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございました。
全科目共通のやり方としては、計算→理論の順番で勉強することと、定期的に過去問を解いて何が足りないかを考えて計画を立てることですね。
あとは本番で点数を取るためにどういう時間配分でやるか、見直しをどういう順番でやるかなどを細かく考えて、過去問を解くときに本番だと思って練習することが大事だと思いました。
あと計算過程などは大原とTACを参考にしつつ、自己流で1番効率がいいと思うやり方でやっていました。

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