シニアが教える:DXとは自動化や効率化だけではないが、適度な自動化は重要である
どうもDX推進に携わる駆け出しシニアのHot3DegC(ホットサンド)です。
私が現場で感じたDX推進時の自動化や効率化の必要性とその程度についてお話ししたいと思います。
自動化による効率化は必要だが、程度が重要
DX推進において、自動化による効率化は非常に重要です。
しかし、その程度が問題となります。
過度な自動化はリソースのムダ遣いになり、適切な自動化は大きな成果をもたらします。
では、どの程度の自動化が必要なのでしょうか?
目指すべき自動化程度:車の自動運転レベルに学ぶ
自動化の程度を理解するために、車の自動運転レベルが参考になります。
自動運転の自動化レベルには以下の5つのレベルがあります
レベル0:運転自動化なし
レベル1:運転支援
レベル2:部分自動化
レベル3:条件付き自動化
レベル4:高度自動化
レベル5:完全自動化
DX推進における自動化の目標として、私の経験上、概ねレベル3を目指すのが良いと考えています。
レベル4以上の高度な自動化を実践初期から目指すと、難易度が高くなり費用や期間が大幅に増加するリスクがあります。
自動車の世界では、レベル4やほぼほぼレベル5が実現できているように思いますが、人が実施する業務などは複雑なので、まだまだ完全な自動化は難しいのでしょうね。
自動化のレベルに応じた効果
自動化のレベルによって、得られる効果や必要なリソースは異なります。
たとえば、IT化が進んでいない分野や業務では、レベル1の運転支援レベルでも劇的に効率が向上し、業務従事者のエンゲージメントも高まります。
また、自動化=RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)と理解されておられる方も多いかも知れませんが、RPAとは自動化の1つの手段でしかないので、RPAだけが自動化の手法ではないということを認識していただきたい。
レベル1:運転支援レベル
効果: 劇的な効率化
リソース: 低コスト、短期間
例: 手動で行っていたデータ入力をRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やマクロ、簡易プログラムで自動化
レベル3:条件付き自動化
効果: 高度な効率化と精度の向上
リソース: 中コスト、中期間
例: 顧客対応の一部をAIチャットボットで自動化し、複雑な対応は人間が処理
レベル4以上:高度な自動化
効果: 最大限の効率化
リソース: 高コスト、長期間
例: 完全自動化された物流システム
スモールスタートの重要性と小さな成功体験
自動化は計画当初から適応範囲を広げるのではなく、部分的な適応を目指しつつ段階的に広げていくことが重要です。
これは、早い段階で方向性の修正が可能になり、必要以上の自動化に固執せず、効果的に進めることができるためです。
自動化という響きによって、効率的に思えたこともかえって非効率になる場合もありますので、人が対応するべきことが完全になくなるということはないと理解して取り組むことべきでる。
また、スモールスタートで小さな成功体験を積み重ねることで、しだいに自信を持ち大規模な自動化プロジェクトにも挑戦しやすくなります。
これにより、費用や実現までの期間を短縮できます。
実践例
初期段階: 一部の業務プロセスをRPAで自動化
中期段階: 成果を検証し、範囲を拡大
後期段階: AIや機械学習を取り入れた高度な自動化へ移行
DX成功のためのアプローチ
DXの成功には、自動化だけでなく、新しい付加価値を提供することが求められます。
自動化はその一部に過ぎず、企業全体のビジネスモデルや顧客体験の向上を目指すべきです。
自動化によって生み出された時間やリソースを新しいサービスや製品の開発に充てることで、顧客に対する付加価値を提供します。
まとめ
DX推進において、自動化は確かに重要な要素ですが、過度な自動化はリスクが伴います。
自動化の程度を見極め、適切なレベルで実施することが成功への鍵です。
また、スモールスタートで段階的に自動化を進めることで、リスクを最小限に抑えつつ効果的な自動化を実現できます。
自動化による効率化だけでなく、新しい付加価値の提供を目指し、企業全体のビジネスモデルや顧客体験の向上に取り組むことがDXの本質です。
私の経験が少しでも皆さんのDX推進の参考になれば幸いです。
共に学び、成長し続けましょう。ありがとうございました。
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