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【映画感想】『響け! ユーフォニウム アンサンブルコンテスト』見てきた

行った。見た。勝った。

というわけで「響け! ユーフォニウム アンサンブルコンテスト」を見てきた。
55分の短編ながら、良さの詰まった作品であった。
良さ過ぎたので、まずは感想を書く。
ネタバレは含まれるので気にする人は注意しながら明日の一番早い回のチケットを取ってください。
そして見終わった後に、にこにこしながらこの記事を読んでください。
よろしくおねがいします。






十分な空白




始めます。

基本的には尺の都合もあり、今回はかなり平和な話だったというのが最初に見た感想だ。

話のベースは「部長 黄前久美子の成長」になっている。
先々代の小笠原部長や先代のデカリボン先輩の後を継いで、黄前久美子は部長になった。
けれども、まだ部長としての自信はあまり持てておらず、おっかなびっくりで部をまとめようとしているようだ。
最初のミーティングの場面の空回り感のある演出がとても大好き。

部長になって最初の大きな活動が今回の主題「アンサンブルコンテスト」になる。
もちろん悩みは尽きない。いちいちの行動、言動、選択に「これでいいのかと迷う」という方向の演出がつけられている。なんなら結構はっきりモノローグで語られてもいる。

考えてみると部長というのは難しい立場で、プレイヤーとしての活動と指導者としての活動の二つを両立させる必要がある。
演奏者としては久美子には小学生時代からの経験がある。けれども、指導者としての経験はこれが初めてになる。

久美子の部長としての悩みを解決したのはプレイヤーとしての経験だったのだと思う。麗奈に編成に選ばれてプレイヤーとしての自信を取り戻す。
そしてその編成の中で、自分のやり方である「周りをよく見る、あいてに寄り添う」という方法を活かして問題を解決することで、自分の自信も回復させる。
みぞれ、こと鎧塚先輩の言うところの「窓を開けるのが上手」なとこ。
ところで、その解決した問題の持ち主の釜屋さんのデザインが可愛すぎませんか? あともう一人のパーカッション部員との関係も良すぎて癖に刺さる。

先々代の小笠原先輩は同学年のカリスマであるあすか先輩へのコンプレックスを抱えながら、うまいこと頑張って部をまとめようとしていた。
先代のデカリボン先輩は中川夏紀先輩と仲良し川しながら自分で部を引っ張っていった。

久美子はどちらかというと小笠原先輩の方針を引き継いでいるように見える。うまいこと、できるだけ穏やかであるように部をまとめようとしている。
ただ違うのはいっぱいいっぱいになっていないということだ。久美子には周りを見る余裕がある。
それはもしかしたら演奏者としての腕がある程度以上あるから、周りに脅威がいないからなのかもしれない。現段階では自分が一番部のパートの中では上手いし、周りもそれを認めている。
ここまでで久美子より明らかにユーフォニウムが上手いのはあすか先輩だけですからね。
その焦りのなさが周りを見る余裕を生み出しているのかもしれない。

わざわざこんなことを書いたのはそうではなくなる伏線っぽいせりふが作中で挙げられていたからだ。具体的なセリフについてはまた見たときに確認する。
そして、Cパートの謎のユーフォ演奏者。
次の劇場版では間違いなく演奏者としての黄前久美子の葛藤が焦点になるだろう。

……いや、原作読んでるからしってるんだけどね。


ということで、今回は部長としての黄前久美子の成長を描く物語だった。
あとは各パートの主要人物の顔見せ的な部分もあり。
全面的にかわいいにあふれた作品でした。私はきっとまた見るだろうし、君もきっとまた見に行く。そうだろう?

以下、今回思い出にのこったかわいいポイントたち

・なれない部長で棒読みミーティング黄前久美子

・そういえば恋する乙女だった麗奈にジト目で見られる黄前久美子

・信号待ち、誘われ待ちの黄前久美子。そのあと自分から拗ねてみせたくせに、手を引かれそうになると慌てる黄前久美子。

・相変わらずイチャイチャしてる奏・梨々花コンビ。こいつら休みの日にお菓子作ったりしてるんだぜ。

・あいかわらず仲良し川してるデカリボン中川夏紀コンビ。当然結局同じ編成になったのね。そして現部長としての貫禄を見せつける黄前久美子。

・なんだかんだ夏紀先輩には甘える奏。

・今回の夏紀先輩は吊り目でないバージョンでした。

・あいかわらず言葉が足りないのぞみ先輩。きっとこの世界線ではのぞみの復帰にそれなりに黄前久美子が奮迅したのだろう。

・かわいい後輩、さっちゃんへ語り掛ける黄前久美子のお姉さん声。脳がとろける。

・「やさしいだけ」でフラッシュバックする小笠原先輩。いや、あの人サックスソロの時はかっこいいから。

・いちゃいちゃする麗奈と黄前久美子。京アニのもう一つの顔よ。

・もうなっくる先輩(パーカッション力仕事担当)はいないんだ。

・今回も境界のレイアウトの使いかたが上手い。

・校舎とか窓からの風景とかを懐かしく感じる。理科準備室とか見えそう。

とりあえずこんなかんじかなあ。
たぶんまた見に行くし、テレビ版とここまでの劇場版を復習してから見に行くし、原作を復習してからも見に行く。
さあ、君も行くのだ。


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