なぜ知的•発達障害者支援をやりたかった分かった気がする
2024年6月時点で重度訪問介護の仕事をしていますが本当は「知的・発達障害者の支援」をやりたかったと思える出来事がありました。
重度訪問介護の道に進んだのは
弟が脳腫瘍の手術の結果、不運にして遷延性意識障害(世間で言う植物人間)に陥りました。本人の術前の言い残し遺言と言いたくないのでこう表現しましたが「延命措置はしない」と言われたと聴きました。
本人に意識がなく夫婦になった連れ合いが延命を打ち切った気持ちは言葉で言い表せないものだったと感じています。本意は本人しか分かりませんが周りに迷惑を掛けないための思いやりだったかも知れません。
術後の暮らしを聴くと受け入れ可能な介護施設は無いし、病院も短期間で転々としなければならなかっそうです。
葬儀の時は弟の知られざる側面を知り、多くの知人友人に親しまれていた事を知りました。時同じくALS患者も似た状況と知ったのが重度訪問介護の道に進むきっかけでした。
ALS、筋ジストロフィー患者のやるせなさ
ALS、筋ジストロフィーの利用さんに接して感じたのは他の障害団体と違い彼らは実力行使で生きるための権利を勝ち得てきた歴史があります。
介助の下手さが直接的に苦痛になったり危険を感じた時の不安はあると感じますが不出来なヘルパーへのもどかしさも合わせてヘルパーに厳しい面を感じています。
介護のプロとして当然かも知れませんが、ちょっとしたミスで即出禁(明日から来なくていいと言われる出入り禁止)になったりします。ヘルパーステーションは彼らを守る事はせずに逆に叱咤されたりします。
当然の権利として安心して介護を受けたい、気心知れたヘルパーから受けたい気持ちは理解出来きます。しかし出禁を言い渡されたヘルパーは時に失業に至り生活が困難になることまで考えが及ばないほど大変な病とも言えます。
進行性の病で極端に言えば明日の命の保証もない彼らから見たら命の保証があるだけで仕事なんかは何とかなると思われているフシもあります。
ヘルパーは嫌なら辞めれるが難病患者をそれをやめることは出来ない。それは正論ですが論ずる視座が異なるのでどちらがどうのとは言えない問題です。
彼らと接して生き残っていくヘルパーはどんな事があっても支援をやめない強い意思と、感情的な辛口批判にもめげない包容力を持っていると強く感じています。
わたしは彼らから出禁を食う位身体介護の技術レベルが低く、努力しても一度のミスで不安に陥いって二度目は無いので彼らの介護は難しいかと感じるようになってきました。
知的・発達障害者の優しさと理由とは
介護業界に入って10年になりますが最初に出会った知的・発達障害の方々はとても優しいかったです。人間である以上は短気の方も一定数いますがその優しさに助けられて体力的に夜勤がきつくなるまでの5年続けれたと思います。
介護業界に入ったのが50歳で、人生構想で定年の60歳から介護をしたいの想いが10年前倒しになりました。反面もう20年いや10年早く入っていればもっと長く彼らと関われたと思うと残念です。
言葉を話さない(話せない)彼らの優しさは彼はその障害ゆえに人々から虐げられきた歴史の関係上で気が長くて人の痛みを経験したのでと窮地に陥って初めて思いました。
今の方に恩返ししたい
現在も重度知的で身体障害の方の介護を行っていますが彼も基本的に優しい人です。彼のお陰で1年半以上もやってこれて何か恩返しが出来ないものかと思案しています。
起きたアクシデントは使命にとって必要なこと?!
夜勤の途中で予期せぬショッキングなアクシデントが起きました。アクシデントは社内的なものでここではかけませんが、とある約束が反故にされました。
裏切りを受けた恩師の逸話
正直腹わたが煮えくり返る思いでした。
そんな時に思い出されたのが、我が師は信じていた同胞から裏切りと言われる行動を起こされても相手を裁かずに自らの不徳を詫びた逸話でした。
何故そのような行動が出来たのか今まで分かりませんでした。ワンピースの一話が浮かびました仲間を守る為に他の海賊に馬鹿にされながら騒ぎを起こさなかった話しです。
信じていた人から裏切られたのはとても辛い、仕返しの1つもしたいのが本音かと思いますが、それ以上大切な事(もの)があって自ら踏み躙られようとも、それを守ろうとしたのかなと感じました。
試練は本当の在り方に気づかせる出来事?!
私がやりたかったのは会社への仕返しではなく、虐げられながら優しくあり続けた彼らの支援と社会的理解を得るための啓蒙活動かと感じました。
その事を思い出させるために受けた出来事と理解しました。間もなく還暦で先が見えきたと感じ始めていた、この時期に人生80年時代にもしそれが真の定めであり使命ならここから運命が動きだすのではと信じています。
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