春香る
血が繋がっているあなたは少し苦手であり、近づきたい人であり、私に色んな感情を教えてくれました
昔からあなたは私にあまり興味がないようで、それでも気にかけて、優しくしてれました
一緒に色々なところへ行きました
父に連れられあなたの所へ行くと、
たくさんお菓子を買ってもらって嬉しかったのを覚えてます
しかし、あなたの長年連れ添った人がこの世からいなくなり、
あなたは一人とても寂しそうでした
それでもあなたは一人慎ましく生活をしていました
私の両親が離婚をし、父に連れられあなたと共に生活をしようとしたとき、
あなたは私に「なんであなたの両親は別れちゃったの?何か知ってる?」と何度も聞きました
その言葉は当時、16歳の私にとってはナイフで心を抉られる感覚でした
私にとっての家族は温かく、心地いいものであり
突如として脆く壊れ去ったのを目の当たりにし、
リビングに行く度に泣き崩れました
あなたもとても不安でどうしようもなく何か原因が分かれば、
と思ったことでしょう
それでもその言葉の裏にあなたが何を思うか、
あなたの気持ちなど想像できるほど、私は成長できていませんでした
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