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Episode 111 妊婦の気持ちが分かりません。

私とパートナーが結婚したのは1996年の3月9日でした。
その年の10月には長女が生まれ…って、少しばかり計算が合わないのを今さら隠す気はありません。

結婚式の当日まで元気だったパートナーは、翌日の新婚旅行往路の道中から悪阻が始まり、大変な1週間を過ごして帰国。
私の転勤が決まっていた都合、新居へは帰国後に引越しすることにしていたのですが、これまた大変で…。

パートナーとはお互いを尊重して結婚後も仕事を続けていこう…と話していたのですが、妊娠が分かって事情が変わります。
新婚生活の立ち上がりから安定期に入らない妊婦との同居に私はオロオロ、イライラするばかり。

子どもができたことは、素直にすごく嬉しい。
でも、長男でも末っ子の私は、今までに間近に妊婦さんがいたこともなくて、その大変さを全く理解できなくて…。

「お互いの仕事があるから、中間に家を借りよう」って決めた場所から都内の職場まで電車で1時間半…。
朝飯を作って…と言っても味噌汁を作るくらいの話ですが、6時半には家を出て、仕事終わってまた電車に揺られて1時間半。
帰宅すれば全く何も準備されていない家で、だるそうに寝込んでいるパートナー。

今思えばですよ、パートナーは安定期に入る前の妊婦なわけですよ。
ダルさと気分の悪さと戦い、仕事に行こうにも行けなくて、家でひとりうずくまっているしか無かったわけですよ。
地元でもない場所にアパート借りて、頼れる人もいないでひとりでですよ。

でも、私にはその大変さが理解できない。
そのそも、仕事をお互い続ける話で長時間の通勤に耐える選択をしたわけで、会社も休んで寝込んで、しかも家の用事も手付かずとは?
妊娠は健康で正常だからできる話で、病気じゃないんだから。
最初に決めた、お互いに仕事は続けるって約束はどこに行った?
平等に公平に…そうお互いで決めただろう?

いきなり予定から外れることに、異常な不快感を感じて抵抗する私
妊娠初期は妊婦にとってとても大変な時期なのに、いわゆる妊婦さんのおなかになっていないワケですよ。
目に見えないことが、どうしても理解できない

新婚早々、ASDの私を困惑させる大問題。
表面的には「大変だね、横になっていて」と声をかけながらも、予定通りにコトが進まない状況にイライラする私。

新婚早々、パートナーは相当なさびしさを感じていたことでしょう。
お互いに気持ちはあるのにすれ違う感じ。
今なら分かる、カサンドラって、こうして起こるんだと思うのです。

旧ブログ アーカイブ 2019/1/3

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