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Episode 456 ピーキーな特性のエンジンです。

「矛盾」という故事成語は、「どんな盾も突き通す矛」と「どんな矛も防ぐ盾」を売っていた楚の男が、客から「その矛でその盾を突いたらどうなるのか」と問われ、返答できなかったという『韓非子』の一篇「難」を出典とする言葉で、辻褄が合わないことを指す言葉です。
私がここ2回ほどで書いてきた記事には「パッと見」では矛盾する部分があって、混乱する内容だったかも知れない…と感じています。
と、言うのも…。

前回の記事でMT車に例えられたASDである「私の思考」というエンジンは、自分が心地よい回転数を維持するために興味の対象から外れた並行処理の「何か」を意図的に切り離してしまう…というリンク切れを起こすと指摘しました。

その一方で私は、並行処理を切り離すことが出来ずに過回転に陥る…という指摘もしています。

このふたつの事柄に「矛盾がない」と説明できる決定的なことを、フーセンカズラさんがTwitterで呟いています。

このツイートは「操作ミスがなくならない」ということを言っているのですが、「全くできない」と言っているワケではないことがポイントだと思います。
多分、合わせようとする操作にミスが出る…ということです。

「(任天堂の)SwitchのXとY」を押すタイミングはゲーム中のプレイ操作としてだから、画面を見ながら操作するハズ。
同じく二輪の教習でも教官を見ながら操作するハズ。
そして共に、受動的なタイミングで能動的に動く必要がある動作だということ。

以前に私は「私のリズム」という内容の記事を書いています。

この記事の中で私は、私のリズムで物事に取り組む分には不自由はないけれど、誰かと合わせようとすると途端に動作がぎこちなくなりミスが出る…と指摘します。

さて…前回の記事では「私の心地良い回転数をキープする」という話をしています。
テレビと料理は振り子みたいなもので、そのバランスを取っているのは私のリズムなのでしょうね。
私のリズムの中で動いているので、操作ミスは発生しません。
リンク切れも無意識とは言え、回転数を維持するための「私の意志」ですから、それ自体は操作ミスではありません。

その一方で、あなたとの会話で過回転が発生する…。
それは、あなたの発言が私の意志ではないから。
瞬間的に並行処理の何かを操作して回転数を維持…できませんよ…。
先ほどのツイートに戻り、Switchにしても単車の教習にしても「リアクション」なワケですから、受動的なタイミングからの能動的な動きを要求された時に、どうしても過回転が発生する…とすれば、なぜ操作が上手くいかないのかの説明がつくワケです。

ゲームの操作ミスは直ぐに結果に繋がります。
単車も物理的な事象になって現われるハズですから、リカバリが必須になります。
ただ、あなたとの会話は…難易度が高い!
具体的な事象になって答えが返ってくる…そんな事務的な会話の話ではないワケです。

以前の「大福餅の話」に立ち返ると、傍らにいて安心してしまうASDは、更に安定を求めて自分の心地良い回転数をキープしようと試みるワケです。
そしてそのバランスの中でリンク切れを起こす…繋ぎ直して「草大福」?

定速回転が安定のASDのMT車型思考パタン。
ここをベースに考えると、ひとつずつだと不思議だった「あれこれ」が結びついてくるようです。

ピーキー(peaky)とは…エンジン回転数がピーク(peak)付近のときに強いトルクを発生する高回転型エンジンの特性のことを言うものである。低い回転数ではトルクが弱く、スタート時にエンストしやすい、走行中にハイギアにシフトミスをして回転数が落ちると極端に加速しにくくなるなどの特性があり、高い回転数を維持したままで適正なギアシフト、クラッチミートを求められるのでピーキー(高回転型)なエンジンは素人には扱いにくいとされる。(Wikipediaより)

何れにしても…ASD的な頭脳とは、ピーキーなエンジン特性なのだろうと私は思うのです。

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