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Episode 298 修飾されるに気付きません。

順調に仕事が終わり、チャイムとともに定時退社…なんてことがウチの職場ではありえるのです。
あくまでも順調に仕事が終わった場合ですけどね。
私の仕事は「宵越しの仕事を持たない」要冷商品を取り扱うのです…指定温度帯の貯蔵施設に品物を収めるまで、作業は絶対に終わりません。
逆に言えば、一日の作業の限界値は決まっていて、それを超える作業量をひねり出すことは不可能なのです。
要冷商品をその辺に放置して一晩を明かすわけにはいかないので、定時までに終えるように職場全体で作業を組み立てるのです。
事務作業のように、いくらでも仕事をひねり出せるような仕事ではないので、朝のスタートから定時の終了まで一連の流れに沿って、仕事を減らす方向で作業していく…そんな感じです。

定時退社できる日は、タイムカードを押して更衣室へ…と、列ができるのです。
みんな一斉に着がえるものだから、更衣室もごった返すのです。
学生時代…体育の授業の前後って、こんな感じだったような…。
そして、ササっと着替えて「お疲れさま~!」って、みんな帰っていくのです。
私はこの流れになると、いつも更衣室に取り残されてしまうのです。

何でなのでしょうかね。
私も同僚と同じように着がえているだけなのですが…。

多分、私は着がえるのが遅いのです。
ゆっくり着がえることに何の問題もないから。
だって、そうでしょう…更衣室で「よーいドン!」のシチュエーションで勝とうなんて、誰も思っていないのです。
小さな子どもじゃないのだから、基本的に着替えはひとりでするもので、誰かと競争する必要は全くないのです。
クルマの運転やフォークリフトの操縦のように「クルマの流れに乗る」とか「定時の作業終了を意識する」とか、周囲のペースに合わせる必要がないワケで、「トロい私」は自分のペースで服を着替えれば良いのです。

予定調和で安定する私としては、、家で着がえる時などは自分のペースで逆算して着がえる時間を取っているのですから、ダラダラとゆっくり着がえている様に見えて、実はキチンと自己管理できているハズです。
きっと、周囲と比べて速いのか遅いのか…と言ったような全体の中の自分という視点は、コミュニケーションの未熟さから上手く育ってこなかったのでしょう。
これも「トロさ」を作るの要因のひとつでしょうね。

私には「出来る」の基準がひとつしかないと、昨日のブログで書きました。
これは「上手に」「キレイに」「時間内に」「速く」などの形容(動)詞が付いて、「出来る」の範囲が場合によって限定的になるということが、自発的には私の思考に現われてこないのかも…と言うことかと思うのです。

日本語って、よくこの形容(動)詞の部分が省略されるじゃないですか。
ASD(特にアスペルガー障害と言われる人)に具体的指示が必要って、こう言うことなのではないか?
動詞とそれの働きを指定する形容(動)詞がバラバラでつながっていないのか?
人によって、そのつながりをどこまで理解しているかが違うのではないか?

なんかカタンの負けからボンヤリと見えてくるASD的な「出来る」の感覚。
昨日は更衣室に取り残されながら、そんな新たな発見をした気がするのです。

旧ブログ アーカイブ 2019/7/9

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