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Episode 358 彼女を幸せにするのです。

これは私の個人的な意見ですが、ASDを抱える人ってアスペルガー症候群の「○○型」みたいな基準とは別に、「ふたつの種類」に大別できると思うのです。

具体的にそれは「結婚に踏み切れるか」という基準です。
特定の誰かをパートナーに選んで、人生を共にしようという「一大決心」を自ら決断できるのかということ。
その決断を支えるものとして、「一点突破の自己肯定感を持ち合わせているのか、否か?」という決定的な違いがあるように感じています。
どれだけ成績優秀であっても、どれだけ仕事が順調であっても、自己評価が低くて自己肯定感が上がらない人は、人生を共にするパートナーを得ようと思えないような気がするのです。

あくまでも私の場合ですが…。
子どものころからコミュニケーションが苦手で友達もいなくてクラスでも浮き気味な私は、自分と他人の距離が非常に遠いのです。
それは先日のブログであなたと私の間にある小川という例えで説明した話です。
その他者との距離感がとても遠いハズの私が「最も近い距離感の場所にあなたを招待する(される)ということ」が、即ちプロポーズなわけです。
その招待する決心、招待を受ける決心が出来るのか…。

私の人生を振り返り、ひと目惚れの彼女のハートを射止めた私は、彼女を生涯のパートナーにすべくプロポーズするのです。
そこには必ず「私と一緒で彼女を幸せにできるのか?」という自問が付いてくるワケでして、それを「出来る、する!」と押し切るだけの強さが必要だった…と。
結婚されているASD者の馴れ初めや結婚に至る経緯はそれぞれで、一概には言えません。
もちろん、お見合いという結婚を前提に相手を紹介されるケースと、完全フリーな恋愛結婚とは結婚に至るまでの気持ちのスタート地点が違うわけですから、そう言ったことも当然考慮されるべきだとも思います…でも。

苦手な対人関係を押し切ってまで手に入れたい意中の人との生活って、どれだけ自分を奮い立たせるパワーが必要なのか…と思うのです。
そういう意味で、結婚しようと決心した人とそこを越えられなかった人の間には、自己肯定感に温度差があるように思うのです。

この基準は具体的にASD者の種類を分かつものではありませんし、だから結婚しなければ自己肯定感が上がらないといっているわけでもありません。
あくまでもASD者の対人関係と自己肯定感について私が感じていることをお話しする例え話の類なのですが、私の経験上、強ち的外れでもないように思うのです。

私には「彼女を幸せにするんだ!」という強い意志を支える自己肯定感があった。
それは多分、間違いないと思うのです。

旧ブログ アーカイブ 2019/9/7

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