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夜中のコーヒーは、秘密基地の味がする
なにかと時間に追われがちな現代社会。自分の人生について腰を据えて考える機会って一体どのくらいあるでしょう。
あなたには最近、人生についてゆっくりと思いをはせた夜がありましたか?
別に人生について何かを考えることが偉いということではありません。というか、人生について考えない人生のほうがある意味では幸せでしょう。
それでも人は何かを考えてしまう。想像してしまう。そして無性に楽しくなったり、悲しくなったりする。
時には、この世から消えてしまいたいと思ってしまうことさえあります。
もしもぼんやりとそんな気持ちを抱いているのなら、一度”自分の人生”という最も身近で、最も縁遠いもののことについて考える時間をつくってみるのもいいかもしれません。
人は0時と6時に死にたくなる
忙しくて自分の時間もろくに取れないとき、まったりとリラックスして過ごしているとき、人はいつ死にたいと思うか知っていますか?
答えは後者です。身体的には多忙な時間を過ごしているほうが過酷ですが、自分のことについて思考する時間がない分、気分が落ち込むことが少なくなります。
仮に落ち込んだとしても、次にやらなければならないことが迫っているため、そこで立ち止まっているわけにはいかなくなります。
一方、まったりと過ごしているとき。そういうときは自分のことに使える時間が膨大にあります。何かひとつ、気になる悩みがあればそのことについて考えこむことができます。
それは良いことでもあり、悪いことでもあります。
運悪くひとたび劣等感や虚無感に足を掴まれたら、そこから抜け出すことが難しくなってしまいます。水に垂らされた墨汁のように、悪い感情がぐるぐると頭の中を渦巻いていく・・・・そんな経験がある人は少なくないのではないでしょうか。
とくに夜から朝にかけての時間帯は生活の”余白”が大きく、様々な思考を受け入れてしまいがちです。
自ら命を落とす人たちの多くは、まさに0時と6時に人生の終焉を迎えるといわれています。
忙しいだけの日々は心を麻痺させる
それならば、毎日忙しい日々を送って、自分の人生について考える時間なんて持たないほうがいいのではないか、とお考えの人もいるかと思います。当然の疑問です。
しかし、物事というのはいくつかの要因とバランスの上に成り立っています。
もしも自分の時間をすべて仕事や他人のために使うことにして、多忙な日々を送ったとします。
たしかにその間は無我夢中でネガティブな気持ちに陥っている暇もないかもしれません。たくさん働けば、その分お金も稼げて出世もしやすくなるでしょう。
しかし、睡眠不足や過酷な労働による疲労は、知らぬ間に心を麻痺させていきます。
がむしゃらに仕事に打ち続けた結果、ある日突然電池の切れた機械のように無気力になってしまうというのはよくある話です。
いわゆる”燃え尽き症候群”というものです。自分が何のために働き、何に対して喜びを感じるのかわからない・・・。まるで自分の心がバラバラになってしまったかのようにうまく捉えることができない。
そのうち心身の不調をきたすようになり、”うつ病”になることもあります。
つまり、忙しければ忙しいほど心の健康のために良い、ということではないということがわかります。
宝島を目指す”コンパス”を持つ
時間を持て余したときに考えすぎてしまうこと、忙しすぎて自分のことについてまったく考えられないこと。
どちらも共通して言えるのは、自分自身を客観的にうまく見れないことです。
そんなときは、自分の中に”コンパス”を持つことをおすすめします。
コンパスというのは自分がたどり着きたい場所につながる”道筋”のことです。
その道筋は具体的なものである必要はありません。北か南か、という具合に大まかな方向を指し示すことができればいいのです。
たとえば、「お金持ちになりたい」という自分なりの宝島があったとする。そしたら、何かに悩んだ際に「お金持ちになる」ことに直結しそうな道を選べばいいのです。
また、「まったりと暮らしたい」というゴールがあるなら、「同級生は皆出世してるのに、自分は怠け者じゃないか?」と悩んだときに「いや、おれは競争社会ではなく自分なりに生きていきたい」と”思考の軸”ができてきます。
そのコンパスを得るために、冒頭で述べたように一度自分の人生について考えてみることが大切なのです。
コーヒーがおいしい時間帯
先ほど、0時と6時に命を絶つ人が多いと書きましたが、その時間帯はコーヒーが一番おいしい時間帯でもあります。
夜中に自分の人生について考えるとき、私はコーヒーを淹れるようにしています。
私はカフェインが苦手なのでデカフェですが、それでもコーヒー特有のホッとするような香りはこわばった体をほぐしてくれます。
世の中がまだ寝静まっている時間帯にコーヒーを飲むと、なんだか”自分だけの楽しみ”を味わっているようで、少しだけワクワクします。
私にとって、夜中のコーヒーは秘密基地の味なのです。
自分だけの秘密基地の中で理想の宝島を思い描き、そのコンパスを作る。
実際に目指してみて理想と違うと思ったらまた違う宝島を探せばいい。
ひとまず、人生に疲れて船を降りることなく、航海を続けられればそれでいいのだと思います。
あなたは自分なりの”コンパス”をもっていますか?
もしも持っていなければ、静かな夜の中でコーヒーでも飲みながら見つけてみてはいかがでしょうか。
大事なお金は自分のために使ってあげてください。私はいりません。