まいさん___

【#12】女を楽しみながら結果を出す!会社員・独立・出版するまで<働き方編>

ご訪問ありがとうございます。「働き方」と「生き方」を考えるインタビューマガジン。

12人目は研修講師・講演家であり、ベストセラー作家である桑野麻衣さんにお話をお伺いしました。

仕事で結果を出す女性ってサバサバしていてどこか男勝り。仕事をバリバリこなす女ってカッコいいけどなんか厳しそう…というイメージを持たれる。”でもそれってこれまでの男性が中心に活躍してきた社会が作り上げた可能性もあると思うんです”と言う麻衣さん。

”田中みな実さんに憧れるのは、
女性を最大限に楽しみながら仕事においても結果を出しているから”
カッコよさと可愛らしさを兼ね備えつつ、活躍をしている女性になることがこれからの若い女性たちの本当の意味でのお手本になるんじゃないかなって思っています”

「女らしさを消そうと思った時期があった」という麻衣さんが
【働き方】をつくりながら悩んでたどり着いた「仕事での女の魅せ方」「ずっと働きたいからこそのパートナー選び」の【生き方】まで。

もっと早く聞きたかった!な内容が盛りだくさん。
今回は二部制です♪

【一部:働き方編】

約10年間の会社員時代

ーANA,ディズニー(オリエンタルランド)、ジャパネットたかた、再春館製薬所グループの4社の会社員の経験を経て、31歳でフリーランスの講師として独立した麻衣さん、独立するきっかけは何だったのですか?

ANA、ディズニー(オリエンタルランド)、ジャパネットたかたを経た20代後半、独立を視野に入れ始めました。
勤めた3社すべてでたまたま「教育」に携わるという経験をしました。別に自ら希望したわけでも、学生時代に教育に関する学部に所属していたり、教員免許を取得しているわけでもなく、たまたまです。そこから育成に向いているのかも?と思い始め、人材育成についてもっと学び、講師として仕事をすることをその頃から検討し始めました。

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ただ、マナー講師やコミュニケーション講師をしている方はディズニーやANA・JALといったエアラインの出身者が非常に多いんです。このまま独立をするのではなく、もっと現場での登壇経験を増やしたほうが勝負できるのではと考えました。そして正社員として教育研修を現場で学べる再春館製薬所のグループ企業への転職を決めました。


一年半ほどで200本ほど研修を企画、登壇するという経験をしました。
経験値が上がることで自信がつきました。また、それをSNSで発信をしていたら「うちでワークショップをしてほしい」「講師として頼めませんか」と問い合わせが来るようになりました。

当時会社員をしながら、週末でスケジュールが合えば個人でも無償で講師の仕事を引き受けていました。必要としてくれる人が思っていた以上にいること、自分にできることがあることに気が付きました。


そこで、私の残りの人生を”組織で働く中で困っている人、悩んでいるビジネスマンを救うために使おう”と決め、独立をしました。

とは言っても、独立時は勢い(笑)ある程度顧客がいて、独立したように見られるのですが、実際は顧客ゼロでの独立でした(笑)

安定するには半年ほどかかりました。今となっては黒歴史ですが、人には言えないくらいの低価格で仕事を受けていた下積みの期間もありました。企業研修のオファーがないので、自分でセミナーを主催するなど様々な試みをしましたが、なんとなく自分のやりたいことと違い、しっくり来ない。講師登録をしている会社から仕事をただ受け身で受けるしか方法がありませんでした。

独立して半年経った頃、人生の転機となる「全国・講師オーディション」※というものに挑戦しました。
オーディションに挑戦したことで一番変わったのは、周りの人からの態度や見られ方。自分がキラキラしたくて起業したのではなく、誰かを幸せにするためにこの仕事をしているんだという志がはっきりと定まり、多くの人に伝わるきっかけとなりました。
企業からの仕事の依頼や紹介が飛躍的に増えたのはそこからです。

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仕事の依頼が来るSNSの発信の仕方


ー麻衣さんのSNSの発信の仕方、SNSの”巻き込み力”、凄いですよね。SNSを見ているだけで麻衣さんのファンになる気持ち、仕事を依頼したくなる気持ちがわかる気がします。どのようなことを意識して発信していますか?

SNSの発信はバランスを意識しています。ジャパネットたかたでSNS広報を担当していた時に教わった2:6:2の法則(考えや想い、本業、好きなこと)で発信をしています。

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▲麻衣さんはキティちゃんが大好き。麻衣さん”らしさ”につい惹かれてしまいます。


講師のキャラクターと自分のキャラクターは分けて考えています。
駆け出しの頃は自分のキャラクターやプライベート投稿を減らし、仕事を誠実に行っている姿を中心に投稿しました。仕事の実績を重ねてきた今だからこそ、バランス良く出していきやすくなったと思っています。

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ー出る杭は打たれると言います。女の嫉妬って特にこわい(笑)アンチもいるとおっしゃっていましたが、どのような思考で乗り越えていますか。


嫌われちゃいけない人に嫌われているのか、
嫌われてもいい人に嫌われているのか
を気にするようにしています。

自分がメッセージを届けたい(救いたい)相手に嫌われてしまっているのなら自分自身を省みるようにしています。
でもアンチが同業者などであれば、嫌われることが正解だと思っています。

とある経営者の先輩に言われた台詞でガツンと心に響いた言葉です。迷ったら同業者に嫌われるほうを選べと言われたんです。それがお客様を喜ばすことに繋がるから、と。

同業者に嫌われるということは、彼らがやりたいのにできていないこと…金額面やサービスの質などを私がやってしまうということ。それはつまりお客様が喜んでくれることに繋がります。

正直、気にしいな性格ですよ。最初から嫌われていた人に嫌われるのは、諦めがつくし割り切れきます。でも、かわいがってくれていた人や応援してくれていた人に嫌われたと思った時はショックでした。

でも好かれる・嫌われるのって、こちらではなく相手の心の問題です。私にはどうすることもできない。

よく食べ物に例えて話をします。私はパクチーが大嫌いです。
パクチーが好きな人からパクチーがいかに美味しいか、いかに栄養価が高いかと魅力を伝えられても、私はパクチーが苦手なんです。食べられないんです。


私ももしかしたら時間が経って味覚が変われば、食べられるようになるかもしれませんが、人によって食べられるようになるスピードも持って生まれた感覚も違います。

でもパクチーは何も悪くないし、あのクセのある味や香りが大好きというパクチストもたくさんいる。

私がどんなに好きになってほしいと願っても、相手が私を嫌いなら、どうすることもできません。相手に何らかのきっかけがあって私を受け入れてくれる日が来るかもしれないと思うしかない。
クセの強い(笑)私を大好きでいてくれる人もたくさんいますからね。(笑)

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特に女性は感情の生き物。女性起業家の集まりは感情に引っ張られて仕事のパフォーマンスを発揮しにくい状況はありがちですよね。そこに足を引っ張られる人の多さ!(苦笑)

ーわかる気がします(苦笑)

ひとつひとつは小さなことかもしれません。男性と仕事をしたら「あの人と付き合っている」と言われたり「女を使っている、媚びている」と言われていたり…


陰口を言うことで私の仕事や支持者を減らしたかったみたいですね。
でも、そういうのってしっかり本人に届いています(笑)気づかないふりをしますが。

ー麻衣さんだけでなく、周りでも同じようなことで悩んでいる人の声をよく聞きます。

出版が決まった理由はシンプル

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ー出版はもともと考えていたのですか?どのような経緯で出版に至ったのでしょうか。

今までは「やりたいこと」「できること」「求められること」の3つの中の「できること」を仕事にしていました。オーディションに出たことで、3つのバランスがカチっとハマりました。良い流れがつくれたのはこの時から。


全国・講師オーディションの動画で「やりたいこと」を発信したら、「やりたいこと」と「できること」が一致しました。するとその動画を見た人がこういう仕事をお願いしたいと「求められること」を教えてくれるようになりました。


出版を目指していたわけではないのですが、動画を見てくれた方からたくさんのメッセージをいただきました。全国から面識のない学校の先生や企業の方からメッセージが届きました。

今まで行っていたのは、すでに知っている知人や研修の参加者にだけ届く発信でした。でも知らない人に広く届くことができるのなら出版というメッセージの届け方も良いのではと思うようになったのです。
そこで木暮太一さん※のセミナーを受け、出版について学ぶことにしました。

本をただ出して満足したいのではなく、世の中の多くの人のためになる本(売れる本)を出したかったんです。ここを間違えちゃいけないと周りの先輩著者からも言われました。

木暮さんから学んだのはビジネスのつくり方と本のつくり方は一緒ということ。
ビジネスも出版も悩みを持つペルソナを決めて、その悩みを解決するコンテンツを考えます。


セミナー受講後、木暮さんにアドバイスをいただき、自分で企画書をつくり出版社に提出しました。出版社から連絡がきたのは思っていたよりも早く、出して2,3日経った頃でした。

▼初の書籍はベストセラー書籍の仲間入り

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ー何十社と出版社に企画書を出しても出版できない、泣く泣く自費出版をする、という人もいますよね。そんな中、麻衣さんの出版がすぐに決まった理由はどこにあったのでしょうか。

出版社の社長は「企画書の内容なんて見ていなかった」そうです(笑)。私のプロフィールを見て「1冊書けるだけのコンテンツを持っているな」と直感でわかったようです。だから、最終的に企画は社長が考えてくれました。

31歳で独立をして、ポッと出てうまくいったように思う人もいるかもしれません。そういう人は大抵仕事ができない人の特徴です(笑)学生時代から努力をしてきた蓄積があり、今があります。

ポッと出てうまくいくと思っている人というのは、自分がポッと出てうまくいきたいと思っている人ですよね(笑)なんの下積みもなく一発で成果が出るということはありえません。サボっていればサボっただけの結果になるし、努力を重ねていればいずれ結果が出ます。


二冊目の出版も社長から声がかかりました。出版社は「誰が書くか」を見ています。

出版への近道は本業を頑張ること、とよく言いますよね。私が本を書くことで世の中に貢献できること、それが出版社にとっても読者に届けたいメッセージであること…この筋が一本に繋がると、うまくいくのではないでしょうか。そのために著者は
本業をコツコツ頑張るしかないのです。


▼発売後即重版!PRESIDENTにも掲載された2冊目の著書『部下を元気にする上司の話し方』

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この道じゃないかも…。気持ちがぶれた時にすること

ーやりたいことがわからない、好きなことが見つからないと悩む人は何をしたらよいでしょうか?

会社員時代に教育の道に進むとは思っていませんでした。独立後に女性向けセミナーをやった時も、違和感があり悩みました。
「できること」だけど「やりたいこと」ではなかったんですよね。


ジョハリの窓※でいう解放された窓が小さい時に起業をするとうまくいきません。
私の場合は、解放された窓を最大限に大きくしてから起業しています。
向き不向きを判断できるまで、目の前の仕事にいったん真剣に取り組む。合わないなと感じる他人とのコミュニケーションからすぐに逃げない。自分のこともさらけ出し、他人から言われることも素直に受け入れるようにしたことで、自分への理解が深まりました。開放の窓が広がった時=未知の窓が小さくなった時に独立すれば大きな迷いやズレがなくなります。

麻衣さん.001

「できること」「やりたいこと」「求められること」 =天職 だとしたら

「天職」は未知の窓にあります。

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ここを見つけないで起業をする人があまりにも多いのです。会社員時代に人はここを意識せずに、ただ「独立すること」に目がいくからではないでしょうか。
起業を考えるのであれば、会社員の時からこの未知の窓を意識すると良いと思います。

目的と手段を履き違えないことです。そうすれば、焦らなくても「やりたいこと」や「できること」が客観的に見えて、いつか「求められること」=天職 がわかる時が来るのではないでしょうか。


ー貴重なお話、ありがとうございました!【生き方編】に続きます!

文章長くなったので、これだけは読んで!(笑)↓

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桑野麻衣さん・・・公式HP https://kuwano-mai.com/

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※全国・講師オーディション・・・志縁塾主催。講師を世に出すことを目的とした全国規模のオーディション。https://akoshi.com/
※木暮さん・・・木暮太一さん ビジネス書作家、TVコメンテーター、一般社団法人教育コミュニケーション協会 代表理事 HP https://koguretaichi.com/
※ジョハリの窓・・・自分が知っている「自分の特徴」、他人が知っている「自分の特徴」の一致・不一致を『窓のように見える4つの枠』に分類することで自己理解のズレに気づく、心理学ではよく使われているフレームワーク(手法)のこと。

#ほっとひとりごと
『夢を叶えるゾウ』の水野さんも仰っていましたが、求められることがわからない時はSNSで発信をしたり、コンテストやオーディションに挑戦したり、人に聞いたり、他人が何を求めているのかを知る機会を増やすとよいのかも。

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後編『生き方』編
ー働く女性が陥りやすいパートナー選びの罠
ー仕事がうまくいかない時の答えは、恋愛にある
ー女をどう見せるか問題
etc…

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