読書感想文


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読書がとても好きです。今回紹介しようと思うのは、僕のお気に入りの本棚のうちの最近追加された本です。


宮部みゆき「蒲生邸事件」

https://www.amazon.co.jp/dp/B077X826Y5/ref=cm_sw_r_tw_awdo_c_x_PVKRDbHA7E7T2

 この本は夏休みに母からもらい、夜寝る前に読んでいました。

宮部みゆきさんの本はこれまでに「ソロモンの偽証」、「過ぎ去りし王国の城」などを読んだことがありましたが、「蒲生邸事件」はその2作と違い、タイムトリップものでとても新鮮味がありました。

大学受験に失敗した少年が主人公で、最初の方はなんとなく頼りない感じがしたのですが、「読むにつれて頭は良くないけど賢い人」というイメージになっていきました。

またこの物語は二・二六事件がもとになっていて、丁度歴史の授業で勉強した後だったので中学生にも読みやすかったです。  話にでてくる蒲生大将は実在しない人物だそうですが、宮部さんの独特な文章で綴られる蒲生大将は本当に実在するのではないかと思うほど、とてもリアルなものでした。

タイムトリップもの、とは書きましたが、蒲生大将の死をめぐる推理小説の面もありました。 普通はタイムトリップと推理小説の両方が入ると、ごちゃごちゃになって余分なところが出てしまいそうですが、この物語はそうはならず、うまくまとめられた感じがありました。

推理小説の面は、宮部さんらしさが出ていていい意味で裏切られる展開だと思います。 タイムトリップという面では、今とそこまで数字が違わない時代にトリップしているのにもかかわらず、生活の風景が全く違い、まるで外国の話のようでしたがそれもまた面白いところでした。

歴史の授業では教えきれない、当時の方々の心や考えがよく分かる話だと思います。まだ読んだことのない方はぜひ読んでみてください。


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