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からだのクセ、どこから?

子供の頃、「あれ?なんか私、えらい胴長で脚が短いな! 」という事に気付きました。
運動会の写真、体育着のブルマーをはいて友達と並んでいると一目瞭然。
当時は学校の健康診断でも座高の測定もありましたよね。測定結果を書いてもらったら、そっと友達のと比べてみたりして。

胴体が長いのは、ブルマーをはいている時だけじゃなく、座っている時も目立つ。
私は身長は低いので、座高が高いとバランスがおかしい、脚短いのバレるやん!と気にする様になり、座っている時に少しでも座高を低くしようと段々猫背になって行きました。特に脚が長く、座高が低い友達の隣に座った時は大変。
なんとか同じ位の高さになる様に工夫しようとしていましたが、ただ猫背になっているだけでした。(笑)

そんな学生時代、胴長短足を気にして背を丸めて座っていた姿勢はすっかりからだのクセになり、猫背という形がしっかりと定着してしまいました。

クセって無意識の領域です。

学生時代の様に胴長短足をもう気にしていなくても、座った時には自然と猫背になる。立っている時は、そんなに猫背にならないのに。
周囲に鏡が貼ってある飲食店で食事をしている時、ふっと自分の姿を見て、おぉ!凄い猫背になってる、と気づいてびっくりする。
無意識にその姿勢になってしまっているのに気づき、意識して姿勢を正す。
猫背は格好悪いと思っているのに、無意識なのでもうからだのクセがなかなか抜けない・・・

からだのクセは交通事故や突然の怪我、病気や手術等でからだの組織が損傷し、そこから影響を受けて新たなからだのクセがついていく事もありますが、心理的な影響を受けている事も多分にあります。

職場で右側に座っている人の事がとても苦手だとすると、無意識にからだの右側が緊張して右肩が慢性的に凝っている。怒鳴られる環境にいた人はいつも身構えて肩が上がっている。自信が無い人は顔がうつむき気味で背中が丸まっている。自信満々の人は、胸が開いている。
私の様に思春期に胴長短足を気にしていたので猫背になっている、等々。

からだのクセは無意識のこころの状態を代弁している訳です。だからこそ、からだの声に耳を傾ける事は、自分自身が気付いていないこころの声に気付くきっかけと成り得ます。

慢性的な痛みや緊張が続いている場合は、からだの症状としてたけ捉えずに、からだとこころの繋がりを意識して全体としてケアして行く事で改善に向かうかもしれません。

そしてその逆も然り。仕事や趣味で一定の姿勢が続く事、事故、ケガ、病気等で追った身体組織の損傷等でからだのバランスが悪くなり、身体的に辛い状態が続くと、元々は元気ハツラツだったこころの状態も悪くなって行く。

からだとこころはお互いにとても強く影響しあっているのです。
人のからだとこころは、丁寧に、優しく、ちゃんと目を向けてあげないと良からぬ方向へ向かいがちで、バランスを崩しやすいものだと思って、両方をちゃんとケアする事を忘れない様にしたいです。

ストレスの多い現代社会、バランスを崩すのは弱い、悪いのではなくて、それをちゃんとケアしない事が良くないのです。

アラフィフになると、胴長短足はもう気にしなくなるけど、まだ意識しないと無意識に猫背になります。目指すはニュートラルな姿勢。
日々の生活の中で、プラスに振れたり、マイナスに振れたりしますが、気付いて自分の真ん中に戻る。

気付いてニュートラルに戻る。
からだから、姿勢からアプローチ。
からだとこころの働きは興味深いです。

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