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アジア現地採用インタビュー 【台湾編】

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おかげさまで好評連載中のこちらの企画。アジア現地採用インタビュー!

今回は台湾編ということで、海外留学・就職アドバイザーであり台湾のインターナショナル校で日本語教師としてもご活躍のにゃもさんにお話しをうかがいました。

貴重な台湾の現地採用情報。これまでのアジア各国と比べると、その違いが見えてきます。

※1台湾元=4円で表記しています。

台湾現地採用の特徴

台湾現地採用の他国と違う特徴を挙げてみましょう。

①距離的にも文化的にも近いので、日本語を勉強している人や日本への留学経験がある台湾人は多い。
②英語もできる人が多く、日本人が台湾で仕事を探すときには優秀な台湾人がライバルになる。

さらに日本人が台湾で仕事をゲットするためには、ハンデがあとふたつあって。
ひとつは多くの会社で中国語が必須であること、もうひとつは台湾人の一般的な給与の約1.5倍の給料(47, 971元およそ19万円)をもらわないと就労ビザがおりないことです。(業種による例外あり)

これはアジア現地採用のなかではハードルが高いと思います。

日本人向けの仕事は、日系企業の台湾支社で働くものが多い印象です。
あとは日本語ネイティブであることを活かして、日本語教師として働く選択肢があります。

これは台湾人が代替できない職種とされているので、さきほどの就労ビザに必要な給与のハードルがなくなります。
就労ビザはおりやすいですが、給料は安い傾向があります。

台湾現地採用で働く日本人は、台湾大好き! と移住してきた人や、パートナーや家族が台湾人だから台湾にルーツがある人などが多いのも特徴です。

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台湾での生活

台湾の物価は給料に対して高いです。主に家賃ですね。
他のアジア現地採用だったら、高級コンドミニアムの一部屋をシェアして暮らす選択肢もありますが、台湾の家はだいたい古いです。

台湾で働く日本人の月収を45,000元(約18万円)と仮定すると。
ワンルームの部屋を借りると、立地など条件にもよりますが12,500元(約5万円)くらいになります。

ローカルグルメは充実しています。寿司、ラーメン、日本食の定食屋さんなど、日系のレストランもめちゃくちゃ多いので食の選択肢が豊富です。

食費は屋台または小吃店などのローカルの食事は安く、1食75元(約300円)くらい。おしゃれなカフェや日本食レストランに行くと1食250元(約1,000円)以上する場所はざらです。

参考:【台湾の物価は高い?安い?】台湾での1ヶ月の生活費を公開

生活は基本的に全て中国語が必要です。(日本人経営の場所でない限り)
家のトラブル、買い物、タクシーに乗った時など、全て中国語でのやりとりが必須になってきます。

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台湾人の仕事観

台湾人の働き方は興味深いです。
目標に対しての行動はとても速いです。そして問題が出てきたらその場で解決。

まずはじめに入念な計画を立てるところから計画すると言う日本人とは真逆ですね。

仕事熱心で、言われたことはやる。逆に言われたこと以外はやらない。

上昇志向が強く、会社勤めでノウハウを学んだらさっさと独立する。
自分でビジネスをやりたい人が多いですね。

自分に合わないと感じたらすぐやめます。
僕は現地のインターナショナル校でパートタイムの日本語教師をしていますが、2年勤務後、古株の教師になっていました。校長も副校長も仕事を辞めました。笑

給料等の待遇面や、社内での人間関係に不満があればすぐやめます。
不満があるのに続けるという人はあまりいません。

不満を言いながら会社に留まる日本人とは、ここも違うなと思います。

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台湾での仕事探し

日系の転職エージェントや現地の求人情報サイトを利用するのが一般的ですが、
前述したとおり、日本人を採用するときは一般的な台湾人の給与の1.5倍程度を出し、就労ビザの手続きをしなければならないので、「どうしても日本人でないと困る」「その人の特別なスキルが欲しい」という条件でない限り、仕事を探すのが大変です。
中国語ができないと更に範囲は狭まります。

オススメの仕事探しは、ワーキングホリデーや語学留学で台湾にきて、まずは暮らしてみること。

物価や給料の相場といったお金の感覚もつかめるようになるし、旅行では気づかない毎日の暮らしのメリット、デメリットがわかります。

漢字文化圏の日本人にとって、中国語は最も勉強しやすい言語の1つなので、半年から1年毎日勉強すれば、面接で会話ができるくらいの中国語は身に付きます。

ワーキングホリデーや語学留学での滞在中に、現地で仲良くなった人たちのつながりで仕事を探すのもオススメ。
台湾はつながり重視の社会なので、知り合いの紹介と言って仕事を探すと就労の難易度はぐっと下がります。

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移民受け入れに積極的な台湾の現状

少子化とそれに伴う高齢化と人口減少。(台湾の出生率は1.1)
台湾の今後の問題は先進国と同じです。

台湾では、就労ビザで5年働けば永住権がもらえます。
ちなみに配偶者ビザも同様に5年後に永住権の切り替えができるので、僕も永住権を取得予定です。

5年滞在で取得できる台湾の永住権は、取得費用も安く、台湾で継続して働いているのならば、取得要件も厳しくないです。

台湾は民主主義で、去年は同性婚も認められました。宗教に関しても寛容だし、ベジタリアンのためのメニューも豊富で、まさに多文化共生社会です。

日本語ができる優秀な台湾人たちがライバル、中国語必須という就労への壁はありますが、中国人の気質と日本文化が融合したような台湾生活は暮らしやすさと異文化理解の両面があっておもしろいです。

参考:人生を変える海外移住 vol.03 台中(Taichung) Kindle版

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