星ノ鳥通信舎 Media Design&Production

間合いの国・ニッポンに息づく[ あいだ ]の感覚や技法を探究し、新たな視点や対話をもた…

星ノ鳥通信舎 Media Design&Production

間合いの国・ニッポンに息づく[ あいだ ]の感覚や技法を探究し、新たな視点や対話をもたらす装置としての[ あいだ ]をさまざまなかたちでつくるメディアデザイン舎 🦅 https://hoshinotori.jp/

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  • あいだ通信

    間合いの国・ニッポンの⽂化に息づく「あいだ」の思想や技術をさまざまな⾓度からリサーチする星ノ⿃通信舎の連載企画。「あいだ」の顔をしたものごとに深入りし、新たな視点や対話のかたちを探す。アソビ半分・マナビ半分の遊学記。

  • DESIGN WORKS

    星ノ鳥通信舎が手掛けたデザインプロジェクトについてご紹介します。

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    星ノ鳥通信舎の事業内容や活動コンセプト、編集・デザイン思想、メンバーなどについてご紹介します。

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ABOUT 星ノ鳥通信舎

星ノ鳥通信舎が展開する活動やそのコンセプトについてご紹介します。 1. Philosophy | あいだの哲学星ノ鳥通信舎は「あいだ」に軸足をおくデザイン活動体です。 ヒトとヒト、ヒトとテクノロジー、テクノロジーと自然、自然と社会といった様々なレイヤーの[ あいだ ]に生じつつある不具合や不均衡に誠実に向き合い、編集・デザイン行為を以って、その[ あいだ(関係性)]を編み直していくことを目論んでいます。 2. Media Design | メディアデザイン「メディア(m

    • 星屑書簡 LETTER MEDIA

      全市町村から天の川を望むことができる鳥取県。 広い空と満点の星を風土にもつ街の魅力を引き出し、その価値を社会に共有する取り組みとして、夜空を介して手紙を通信する往復書簡型のwebメディア「星屑書簡」を企画・プロデュースさせていただきました。 星空という「空間」に手紙という「時間」を挿し込むことで、大きな空の下で小さな物語を共有・交換する。地上から星を観測する天文台を逆さまにして、夜空の方から”こころ”の内側を観測する天文台のような場所を目指した企画です。 「近頃、星にな

      • あいだ通信 no.5:竹取(物語のトポス)

        立夏を迎えた皐月のこと。野山にまじりて竹ではなく茸を採っていたところ、芳醇な香りを漂わす竹一本ありけり。あやしがりて寄りてみるに、ぶくぶくと泡を立てている。それをよく見れば、水を張った竹筒の中で酵母菌がアルコールを醸し、いと生々しく輝きけり。 居合わせた仲間たちと「天然の酒樽だ〜」と騒いで喜び、その場を楽しんだ。そして、山を下りながら「竹取物語を最古のサイエンスフィクション[SF]として面白がっているだけではどうも見落としものが多いかもしれない」ことを感覚的に捉えはじめてい

        • あいだ通信 no.4:庭師(おとずれ考学)

          「庭師」という存在に備わった身体感覚をインストールする必要性に駆られていた。その理由はぼんやりとしていたが、時代とか気候とかの類がわたしに揺さぶりをかけていた。 違和感ここにひとつ。 庭を鑑賞する時、美しい景色やそれを補足する様式的な情報ばかりに流されて、何かを観た気になってしまっていないか。 違和感もうひとつ。 庭を額縁に入れられた美しい絵画のように静的に捉えすぎていないか。人工的に「作られた自然」とはいえ、自然である以上、何か蠢いている姿が隠れているのではないか。

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        記事

          Design Work:テクノロジーに「哲学」を建設するデザイン(人工衛星)

          掌の上のモバイル通信から、現在地と目的地をつなぐ位置情報、数時間後の天気予報まで。人工衛星はわたしたちの生活に密着した存在となった。 一方で、僅か1ヶ月の間に50基を超える新たな衛星が打ち上げられ、そのスピードは加速を続けている。地球の隅々までヒトによる開発の手が及び、人工衛星によって地球全体に通信・観測の網目が張られる時代。地上で生活するわたしたちにはどのような振る舞いが求められるだろうか。 人工衛星が得意とするの3つの領域(通信・測位・観測)のうち、「観測」領域におい

          Design Work:テクノロジーに「哲学」を建設するデザイン(人工衛星)

          Design Work:砂丘を「月面世界」に拡張する環境デザイン(デジタル編)

          前編(砂丘を「月面世界」に拡張する環境デザイン / アナログ編)に続き、宇宙飛行士エンターテイメント「月面極地探査実験A」が生まれるまでのデザインプロセスについて、今回はデジタル編をお届けする。 ▶︎前編(アナログ編)はコチラから Point 1. 両手を解放したARグラス鳥取砂丘の環境そのものが月面を想起させるポテンシャルが既に高い中、そのイメージを補強するツールとして、今回「AR技術(ARグラス)」を導入。採用されたのは、当時(2021)の日本では初導入のGoogle

          Design Work:砂丘を「月面世界」に拡張する環境デザイン(デジタル編)

          Design Work:砂丘を「月面世界」に拡張する環境デザイン(アナログ編)

          鳥取砂丘の裏側に「月面世界」があることをご存知だろうか。 夜間の砂丘を舞台にした月面エンターテイメントをはじめ、月面環境を想定したさまざまな実証実験が動き出している。 そのムーブメントの皮切りとなった、XR技術を用いて宇宙体験コンテンツを制作する技術者集団amulapo Inc.が主催した宇宙飛行士エンターテイメント「月面極地探査実験A」。星ノ鳥通信舎は、総合プロデューサーとしてコンセプトメイキングから体験プロトタイプの設計、キービジュアルデザイン、WEBデザイン、オブジ

          Design Work:砂丘を「月面世界」に拡張する環境デザイン(アナログ編)

          あいだ通信 no.3:松(マツタケと人間)

          二十日正月も過ぎ、早いもので一月も終盤。 「松の内」と呼ばれる元旦から一月中旬まで、京都の軒先には門松がずらりと並んでいた。歳神様を自宅や店先でお迎え待つ。ここに「松」と「待つ」が連関する。 あたりを見渡せば、わたしたちの生活は「松」に結構な部分を取り囲まれていることに気づく。正月はその登場機会が倍々になることもあり、今回テーマにまで持ち込んでしまった始末である。 「松」はその尖った針葉、常緑なる姿、年月を経ながら天空にひねりを入れる様などから、忍耐・知恵・長寿の象徴と

          あいだ通信 no.3:松(マツタケと人間)

          あいだ通信 no.2:能(あちらとこちらの間)

          第二弾となる今回のテーマは「能」。650年以上に渡り続く伝統芸能「能」に秘められた「あいだ」の思想を巡っていく。 日常の生活感覚では、時間は現在から未来へ、時計回りに進行していく。一方で、能の舞台上では時間の流れに歪みが生じる。目の前が突然過去にワープし、気付けば現在に戻っている。現在から過去へ、過去から現在へ。時間がまるで夢のように揺らめく。 この通常とは異なる時間の流れを舞台上で表現し、それに古言で語られる謡曲や無表情のお面、演者のスローモーションが観客に畳みかけるた

          あいだ通信 no.2:能(あちらとこちらの間)

          あいだ通信 no.1:妖怪(ゆがみの間)

          第⼀弾となる今回のテーマは「妖怪」。昼と夜、ムラとヤマなどの「あいだ」から出没し、⼈間を脅かす「妖怪」という存在に折り畳まれた「あいだ」の思想を巡ります。 江⼾時代ごろまではリアルな存在として盛んに語られていた「妖怪」も、科学や技術が発展し、夜道も明るい近代ではその姿は置いてけぼりにされた。それでも、親は⼦に「早く寝ないと⻤が出る」と⾔い、テレビは「ゲゲゲのゲ」と唄う。「妖怪」という存在の真偽を表⽴って疑うことはせず、⼦どもの教育の中に何⾷わぬ顔で登場させたり、アニメの世界

          あいだ通信 no.1:妖怪(ゆがみの間)