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「犬派? 猫派?」展(渋谷) レポ

戦いが起きるぞ。

まずは概要から。2024年7月7日まで開催中の大人気イベントです。
場所は渋谷区にある日本画専門美術館である「山種美術館」にて開催。
恵比寿駅・渋谷駅からバスで行くのが、早くて楽です。
小さい美術館なので、平日を狙うのがおすすめです。
併設されているカフェ「椿」では、出展作品をイメージした和菓子が
食べられます。お抹茶と合わせると幸せになります。
月曜は休館。ラスト2週間で行くべし。

犬と猫、あなたはどっち!?

私は飼うなら犬、信仰するなら猫です。
というのも、日本画に登場する犬(特に日本の犬たち)は丸くてふわふわで、ころころしていてなんとも愛らしいからです。
今回も長沢芦雪の《菊花子犬図》が見られて、そのまるまるとした子犬らの姿にハートを撃ち抜かれました。ぐぬぬ……かわいい……。
個人蔵の作品なのに写真まで撮れるのでありがたいです。
猫は竹内梧鳳の美しい筆致で描かれる《斑猫》がお写真OKでした。
こちらの作品にはモデルがいるとのことで、隣に写真がありました。
似ている……いやむしろ美化している……!? と思うほど神聖な作品です。
他にも外国産のワンちゃんを描いた屏風絵、猫を抱く江戸期の美人画など、多岐にわたる「犬と猫」をテーマにした作品が鑑賞できます。
また、山口晃さんの《猫はエイリアン》というオモシロ作品も鑑賞できて、現代にまでつながる犬や猫への愛を感じられました。
山口さんは書籍の装丁も手掛けているので、今後の活躍が期待されます。
現代の日本画を鑑賞できるのも構成の妙味なので、夢中になれました。
ただ、トリを見てほしいのです。鳥なんです。
ダジャレじゃなく本当に鳥(花鳥図)なので! 皆さんもあの大画面に降り立つ真っ白なクジャクを見てひれ伏すがいい!
小さい第二会場もお見逃しなく。

斑猫
菊花子犬図

犬も猫も、長く人間のパートナーとして愛され続けてきました。
しかし殺処分されてしまう動物たちもまだ多いのが現実です。
ペットブームが巻き起こした劣悪な飼育環境下での繁殖、飼育放棄……
問題もまだたくさんあります。それはすべて人の業です。
保護施設にいるいのち、愛されているいのち、それぞれに祝福あれ。
これから先も共に暮らしていけることを願いたくなる展示でした。

今後の執筆の糧を頂戴できれば幸いです。お気持ちだけで結構です。