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教壇に立ったその日から㊱ 国語表現にボードゲームを取り入れる【note限定記事】

桃ちゃんは激怒した。必ずやあの邪知暴虐のトップおよび父親を除かねばならぬと決意した。どうも星野です。
今日は「国語表現の授業でキャットアンドチョコレートをやる」という、前々から練っていた授業の構想をおはなしします。
1日1本プロジェクト進行中。いいなと思って頂けたらサポートをお願いします。みんな大変だとは思いますが、助け合いましょう……。

まずはこの記事を書くに至った経緯から話そうと思います。
某番組を視聴していた父親に「お前の大学ってボードゲームの教授がいるの?」と聞かれたことが発端です。
「授業で使っているよ」と話したらびっくりされたのです。同じ私学で、どちらかと言えば進学校に勤務している父親なのに、それすら知らなかったのが驚きでした。
理科でもボードゲームやカードゲームはいくらでもあるのに……ということで、TRPGと同じくボードゲームでも教育実践は可能であると知らしめるべく筆を執りました。

キャットアンドチョコレートはストーリーテリングの初歩のようなゲームです。

遊び方などはこちら。

現在は「学園編」「アブノーマル編」などなど、様々な種類のキャッチョコが出ています。
基本的には、指定された枚数の、日用品などが書かれたカードで「身近な困難」を解決し、より多く解決した人が勝利、というものです。
大人数でも対応できること、お題に合わせて即興で物語を作ることなど「話す」タイプの授業にしやすいことが強みです。
なぜ国語表現なのかというと、ディスカッションや小論文など幅広い言語活動が行えるという強みがあるからです。
私はまだ国語表現の授業を担当していないので机上の空論ではあるのですが、授業の展開例を書いていきます。

実際の授業例

①キャットアンドチョコレートのルール説明
生徒にルールを周知させ、ゲームとはいえ授業であることも含め置きながらデモンストレーションを行います。
事前に教員同士や友人同士で遊んだ時の例を出せるとよいと思います。

②キャットアンドチョコレートで遊ぶ
実際にまず遊んでみます。ターン数やシンキングタイムに制限をかけて、なるべく早く順番を回します。
その後勝敗判定・陣営公開などをして、戦略を立てさせます。その際には紙に戦略を書かせたり、相手のよいプレイング、参考になったプレイングをメモしたり発言させたりします。
そしてもう一度プレイ。他の種類の札も混ぜて難度を上げるのもよさそうです。

③まとめ
どこが難しかったか、何をすれば勝てるかの分析を自分で行い、それをリフレクションシートに記入します。
記入された内容に対して教師は適切なフィードバックを行います。

その他

同じような展開にできるTRPGに、前回紹介した「おまじな大饗宴」に載っている「死亡フラグTRPG」もあります。
こちらは決められた場面で話を展開させながら、指定した死亡フラグセリフを言ってフラグを立てられた人が勝利、という個人戦です。
動画などもアップされているので参考にしてみてください。

まあ、こちらは少々不謹慎なのでやりづらいかとは思いますが……それでもめちゃくちゃ楽しいので趣味の範囲でやってみてください。

動画は敬愛する酔っ払い卓の皆様のものです。本当に面白いから観てください。自粛でどこにも行けない今やるべきことはひとつ、そう、オンラインセッションもしくは動画を観ること……!

閑話休題。元に戻します。

TRPGもボードゲームも、遊びだから教育とはなじまない、という考え方は間違っていると思います。遊びながら学ぶ、楽しみながら学習する(もちろん学習内容そのものが楽しい状態で学んでいる)のがいちばんよいと思うのです。学習効果はすぐには上がらないものですが、持続的に教えていけば即興で話を作れるくらいにはなると思いますし、そういう生徒は文化資本にもアクセスする確率が高いと考えます。文化資本は国の根幹です。それに資金を出せない政府は役立たずですが、我々の手で守っていかなくてはなりません。そういう意味でもボドゲで教育、アリだと思います。

今年実践できたらその結果もご報告致しますのでお待ちください。

それでは、また。

今後の執筆の糧を頂戴できれば幸いです。お気持ちだけで結構です。