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3年理科「太陽とかげを調べよう」実践報告

まだ単元の途中ですが、面白いことになっているので報告します。

児童の実態

かなり授業にも前向きで、協力的な児童が多いです。
学力には大きな差がありますし、興味もばらばらですが、主体的に学ぶ力を秘めた児童たちだと感じています。
まだひらがなを間違えたり、漢字を間違えたり、些細なミスはしますが思考力・表現力・判断力はほとんど問題ありません。
今回の授業では、児童の疑問に合わせて授業を組み立てています。

実践の内容

まず晴れた日に校庭で影つなぎの遊びをして、影がどんな形になるか、どんな特徴があるのかを調べました。
途中でふざけて違う遊びをし始める児童が数名いたので、ちょっとだけお説教をし、その後児童をクラスに戻してわかったことや疑問を書かせたところ、かなりの児童が絵を描きながら熱心に「影が薄くなる時間帯があった」だとか「自分の向きが変わっても影は同じ位置(太陽の反対側)にある」などのおさえてほしい内容に気づけていました。
その後児童に「何か気になることはなかった?」と訊くと、ひとりの児童が「水には影ができるの?」と私に質問を投げかけてきました。
それを全体に問い返すと、「プールの中にできていたのでは?」などの意見が出ましたが、いまひとつ影ができるかどうかの答えがわからなかったようなので、「じゃあ次に実験したいことを教えてくれる?」とお願いしました。
すると「布には影ができるのかな」「砂は?」「水が気になる」などの発言があり、もう一度外に出て実験することが決まりました。
そしてまた晴れた日に2Lペットボトルを半分に切ったものや布、土、紙など様々な道具を用意して実験に臨みました。
児童は「蛇口から出る水は黒い影なのに、ペットボトルに入れるときらきらするね」だとか「今は自分の背の高さが限界だけれど、もし高いもっと高いところにものを持ち上げられたら、影は大きくなるのかな?」といった次の疑問を見つけていました。
そこでその次の時間に調べ学習をし、ある程度疑問に対する答えを見つけたところが現段階です。

子どもたちの疑問

良かったことと反省点

児童の素朴な疑問を拾い上げ、「じゃあ実験してみようよ」と言うことで、内発的動機づけに成功したところは良かったです。
それぞれ児童が考えたことを尊重することで、児童は前向きに授業に取り組んでくれました。
まだ実験を計画することまではできませんが、それでも児童には自分なりに「どうすれば結果が分かるか」を考えて行動できる力があるので、それを信じて屋外での実験に送り出せたのも良かったと思います。
反省点として挙げられるのは、あまりにも児童の疑問を解決するために必要な知識量が多く、タブレット端末での調べ学習で答えがなかなか見つからず、図書でも難しいくらいだったことです(高校レベルの理科で学ぶような疑問を出している子もいました)。
児童にわかりやすい言葉で説明するのも大変ですし、今の児童の知識ではなかなか納得できないこともあったので、児童の今持っている疑問は何でも解決できる、と過信しないことが大事だと感じました。
また、児童が自分たちで調べたことの意味が分からず質問してくるので、授業の後半が講義っぽくなってしまったのが大きな課題でした。
どうしても教師が口出ししたくなるのですが、そこをこらえるのが私の苦手なことなので、すべて教え込むことをやめる、というのを目標に、これから最後まで単元を進めていきます。

今回はここまで。また追記があれば更新します。

今後の執筆の糧を頂戴できれば幸いです。お気持ちだけで結構です。