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教壇に立ち続ける ⑱ 中学国語の教材研究そのよん【note限定記事】

今日はとんでもないお寝坊さんをぶちかましました。関係者各位、申し訳ない。どうも星野です。今日も今日とてたのしく教材研究。テーマは「枕草子」「清少納言と紫式部」。某ソーシャルゲームをやっている生徒には垂涎の単元かもしれません。中学生でやっている子っているのだろうか。
1日1本プロジェクト進行中。いいなと思って頂けたらサポートをお願いします。パソコンを買い替える費用に充てたいと思います、さすがに6年使っているともうガタが来ています……。

清少納言と紫式部は、よく対になって登場する人物ですね。「紫式部日記」には「清少納言のようにどんなときでも雅なことがないか探し回っているようなひとはろくな死に方をしない」なんて書いてあるくらいですから、二人の宮仕え時代は重なっていなかったとしても、何か関連性があるように思われますよね。だから私はまず教えるときに「この二人、実は面識がないはずなんだよね」とワンクッションいれようと思っています。それから、「枕草子」が「源氏物語」に及ぼした影響や、それぞれの美意識の違いなども伝えていけたらいいなと思っています。
板書計画はこちら。(4月24日更新)やたらと熱が入っていますね。好きなテーマだからしょうがない。


授業の進め方についてもざっくり書いていこうと思います。
まず対象は、詩歌の授業をこなしたあとの中学生。これまでに漢詩をやっているので、香炉峰の雪に関しては問題がないとしても、古文に触れるのが初めてか二度目くらいだと推測されるので、ていねいな解説が求められます。また、ここでいったん流れがぷつんと切れてしまうので、漢詩に注目させながら随筆を読む際に気を付けることを教えようと考えています。
流れとしては①時代背景を知る(宮中の文化、風俗に関して理解を深める)段階、②本文を味わう段階、のふたつに大きく分かれます。時間がどれだけ使えるか分からないので、ひとまずこの二段構成でいこうかと。
①のステップでは平安時代の文化や風習について学びます。図書室の先生と連携して学校の図書資料を活用した、調べ学習をさせてもよさそうです。ただ、時間が取れず板書のみになってしまった場合、主に私の解説が中心になってしまいます。それだけは避けたい。そのため本文を巻きで教えたとしても知識の部分は絶対に便覧などを使って調べ学習させたいと思います。
「枕草子」の本文理解までに、補助教材の「清少納言と紫式部」という解説文を読んで、当時の女房の役割や、貴族の教養・たしなみについて理解するために内容整理をします。そこで調べ学習の内容と結び付けて、宣耀殿の女御の話などもスムーズに理解できるようにさせたいところです。
いよいよ本文読解に移ります。この教科書で取り上げられている章段は「九月ばかり、夜一夜降り明かしつる雨の」です。例の「萩の上露」のお話ですね。萩の葉の上に降りた露が真珠のように美しく、そしてそれが下に滑り落ちるときに葉っぱがぴょんと跳ねるのが面白い、そしてそれを面白がっている自分もいいよね、というちょっぴり自意識過剰な章段です。その文章の理知的なところ、感覚的なところに共感できるか、そして古典に興味を持ってもらうきっかけになるかは、私の腕にかかっています。頑張ろう。解説内容としては、現代語と異なる意味の単語「をかし」を中心に言語の変遷を少しやって、あとは清少納言の描きたかった世界について解説を加えたいと思います。出典は「『枕草子』のたくらみ」(山本淳子著)でいきます。あまり細かいことばかりをつついても中学生にはちんぷんかんぷんだと思うので、紫式部の描く萩との違いを教える程度にとどめておこうと考えています。
最後のまとめの活動はどうしようか悩んでいるのですが、生徒自身が日常生活の中で「をかし」と思ったことを自由に書かせてみようかと。そのなかでブックガイドとして中学生でも読めるような古典の学習本を探して、資料として配る予定です。

ただこのロースペックPCがどこまで働いてくれるか謎なので、早急に買い替えたい、Surface Proがよさそうでした。早く来い来い十万円。それでは、また。

今後の執筆の糧を頂戴できれば幸いです。お気持ちだけで結構です。