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七不思議①~クフ王 大きさ図れぬ


エジプト ギザの三大ピラミッド

 世界七不思議、全て言えますか?

 まずは肩慣らしにエジプトからスタート。世界史の旅へ出発しましょう。ここはギザの三大ピラミッド。

 紀元前2500年頃のエジプト古王国時代にナイル川左岸に建設。写真右端のクフ王のものが最大で、完成当時で高さ146.6m、使われた石は280万個、工事期間は20年。真ん中はカフラー王、左端はメンカウラー王のもので、周囲に王妃や親族?といわれる小さなピラミッドが複数あります。

 その建造方法はたくさんの説が研究者らによって発表されていますが、どの方法だったか、ほかにあるのか、未だ謎です。

 その役割は「王様の墓」とされ、私もおおむねそれで正しいと思っていますが、内部の玄室(遺体を安置した棺のある部屋)にクフ王のミイラなどはなく、壁などにも壁画や文字は見られずシンプルの一言。遺体や財宝はすでに盗掘されてしまった後と考えるのが妥当かとも思いますが、それにしても、大回廊や通路をようやく抜けた先の玄室には、不思議なくらいに何もない。何も無さ過ぎる印象でした。壁画や文字資料もありませんでした。

 ゆえにこの巨大建造物は本当に墓なのか、儀式的な宗教施設なのか未だに確定には至っていません。

 クフ王自身の記録も少なく、どんな王様だったのかも謎。それから2000年後の紀元前5世紀にギリシアの歴史家ヘロドトスが書き残した記録などが頼りです。

 建設工事に関しては、かつては労働奴隷が鞭に打たれながら酷使されたなんて印象が出回っていましたが、昨今は公共事業として給与や食事などをもらいながら働いていたとか?農閑期や不労者を救う「雇用」をもたらしたのかもしれませんね。

 建築方法や目的、使用方法に施工主であるクフ王の人柄まで、謎は尽きないのですが、それでも、ご覧の通り建っているのだから、あるがままに見れば、不思議でも「やればできる!」ということでしょう。人間やればできるものなのですね~。

 それでも、クフという王の偉大さを痛感するばかりです。当時のエジプト国民に仕事を与えただけでなく、こうして4500年を経過した今でも、エジプト観光の目玉として世界中から人々が訪れては、お金を落としていく。いまだにエジプト人を食べさせているのだから、脱帽です・・・。

(訪問日時:2016年2月10日)


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