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影ばかりが成長して

のらりくらり歩いていた。
アスファルトからはジリジリと音が聞こえる
何歩か地球の回転に逆らって歩いていると
馴染みのある飲食店が出てくる
そこを右に折れましたら
今度は太陽を背に左右の足を交互に影を踏んでみた
ぽてぽてと歩くとすーっと夏の日に似合わない
涼しい風が吹く
どらっくすとあか、
ぐっどらっく
目の前の信号が点滅したり色を変えたりする。



赤ん坊の泣く声が聞こえてきた。
黄色い声援の様にも聞こえる。炎天下を歩く私への。
青い空の晴れた日にお家に閉じ込められて
窮屈なのだろうか。
少年よ(少女かも)外は暑いぞ地獄だぞ。
最近春が終わったかと思ったら
梅雨の匂いを満喫する前に夏が来た
いくつ歳を取ろうが去年の暑さ対策は忘れてしまう
今年は首を焼かない様手ぬぐいを巻いている
汗がじんわりと滲んだ頃
上り坂が下り坂へと早変わり



TOUEI された  投影 された
坂を下ると暑さが斜面に助けられて迫ってくる
いつ間にか背にあった太陽は
真上にあって逃れようがない
その分私の影は世界に大きく広がり
何人かなら、包んであげられる様な気にもなった
のらりくらり
お会い雨会い、さようなら

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