保坂和志

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【配信版】小説的思考塾vol.4のお知らせ

小説家 保坂和志による小説的思考塾の配信版 vol.4です。 ※ チケットを購入された方には、パスワードをお送りします。 (ご購入いただいた確認メールに記載されており…

保坂和志
3年前
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日経新聞 21.4.10

今日(4/10)の日経新聞に掲載。  コロナで約一年中断していた「小説的思考塾」というのをリモートで再開した。これは小説の書き方教室でなく、小説を思考のプロセスとし…

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東京新聞3/29夕刊「じゅんかん記」

小説的思考塾を一月からリモートで再開した。二〇一九の二月に始めて、だいたい隔月で去年の二月までやったが、コロナでその後は休んでいた。  小説的思考塾は小説の書き…

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小説的思考塾

私が小説的思考塾を始めた理由のひとつは、〈小説家自身の発信〉が必要だと考えたから。 小説家には言葉がなかった。小説家自身が発言する時でさえ、その言葉は批評家の言…

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【配信版】小説的思考塾vol.4のお知らせ

【配信版】小説的思考塾vol.4のお知らせ

小説家 保坂和志による小説的思考塾の配信版 vol.4です。

※ チケットを購入された方には、パスワードをお送りします。
(ご購入いただいた確認メールに記載されております)
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■ 配信日時: 6/13(日) 17:00~19:00
■ 金額:2,500円
■ 視聴期限:配信日から3ヶ月間

■ 申込URL:http

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日経新聞 21.4.10

日経新聞 21.4.10

今日(4/10)の日経新聞に掲載。

 コロナで約一年中断していた「小説的思考塾」というのをリモートで再開した。これは小説の書き方教室でなく、小説を思考のプロセスとして捉え直し、「書く」「読む」全般を考える試みだ。
 小説家はこれまで小説を語る言葉を持たなかった。信じられないだろうがそうなのだ。
 小説について語るほとんどの言葉は評論家の言葉で、小説家は自前の言葉を持たなかった(これはジェンダーや

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東京新聞3/29夕刊「じゅんかん記」

東京新聞3/29夕刊「じゅんかん記」

小説的思考塾を一月からリモートで再開した。二〇一九の二月に始めて、だいたい隔月で去年の二月までやったが、コロナでその後は休んでいた。
 小説的思考塾は小説の書き方の教室でなく、「小説的思考」の場です。小説的思考というのはどういうことか? というと、評論みたいな論理的な思考だけが思考ではなく、小説は小説で論理とは全然別の様態の思考を使っている、しかしそのことが小説を書いている本人にさえも自覚されてい

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小説的思考塾

小説的思考塾

私が小説的思考塾を始めた理由のひとつは、〈小説家自身の発信〉が必要だと考えたから。

小説家には言葉がなかった。小説家自身が発言する時でさえ、その言葉は批評家の言葉だった。

文学として流布しているのは、小説を書いている過程に生まれた思考でなく、小説が完成した状態での思考だった。小説を完成形として語ってしまうと、書いている最中のためらいや戸惑いが見えなくなる。

小説を書いているあいだ、作者は「こ

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