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人類とウィルスの戦いは両者が存在する限り永久に繰り返される。

おはようございます。
すずしゃちょうです。

今回はスペインインフルエンザの本の要約です。

日本を襲ったスペイン・インフルエンザ
人類とウィルスの第一次世界戦争

著 速水 融

藤原書店
4200円+税
474ページ

#読了 #2020年30冊目
#スペインインフルエンザ #感染症
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■著者
経済学博士。
2019歿
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■内容
スペインインフルエンザの
詳細を書いた日本で唯一の本
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■感想
この本を読んで驚き、
100年前の出来事なのかという位
既視感でしかない。
歴史は繰り返し、人類はほとんど学ばないと
いう事がわかった。
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■要約
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■何故・スペインインフルエンザか
・スペイン風邪では国際的に通用しない
・ヨーロッパが第一次世界大戦の主戦場だった為、どこの国も
インフルエンザを隠していた。中立国だったスペインが発表した為
不運にもスペインインフルエンザと名付けられた
●インフルエンザの特徴
・トリ・ブタ・ヒトの細胞を宿主するウィルス
・抗体を持たない相手が出現するのを何十年も身を潜めて待っている
・RNA遺伝子を持っている
┗通常の生物のDNAと違ってRNAは非常に不安定であり、
突然変異を起こしやすい
●インフルエンザの変異
・連続抗原変異
┣少しずつ変異するので、過去の免疫がある程度、交差して働く
┗毎年流行する季節性のインフルエンザ
・連続抗原変異
┗抗原性が大きくなる為、過去になった人も重症化しやすい
■スペインインフルエンザは亜型
・H1N1型

■インフルエンザには3種類ある
A型:感染力が強く脅威的
B型:致死率が低い(日本で流行ったもの)
C型

■ワクチンもタミフルも万能ではない
・ワクチンは毎年WHOが状況を考慮してその年に流行りそうな
インフルエンザの種類を決めて各国に要請する
┗実際に流行ったインフルエンザの型が予想と外れた場合
全く効き目がない
・タミフルはインフルエンザに罹患してから48時間以内に
接種しないと効力がない

■スペインインフルエンザの最初の患者
・1918年3月、第一次世界大戦の最中のアメリカ兵
・3週間で世界中に蔓延
●どこから発生したのか
・アメリカや中国南部という説があるが確証はない
┗渡り鳥によって運ばれる説もあるので、発生地は特定する事は難しい


■日本では1918年の4月
・力士が罹患し、3名が命を落とす
・学校が休校になり始める
・郵便局員や電話局員も罹患し、通信に障害がで始める
・病院、火葬場が満員となる
・1918年の春から1920年の春まで2年続いた
・前流行と後流行の第二波があった
・都市部が罹患者が多かった
●スペインインフルエンザはワクチン、治療薬ができずに過ぎ去った

■劇作家で有名な島村抱月が罹患し死亡する
・女優の松井須磨子が後追い自殺をする

■与謝野晶子が政府の対応の遅さを批判
・政府は何故人が密集する施設の休業を命じなかったかと批判
┗一方警察では人混みに出るなと警告をしているとし、
政府の不統一が多くの国民を危険に晒していると気焔をあげた

■第二波で死亡者が多発
・第一波で罹患しないで無事だった人々は
より毒性を持った変異した第二波で死亡する率が高くなった
┗アメリカではヒスパニック系が多く死んだり、鉱山で働いている人の
死亡率が高かったり、貧しい人、疾患がある人の死亡率が高かった

■色々効き目があると噂される薬を試す人が増える
・なんら意味のないワクチン注射
●効き目があったのは、人混みに出るな、手洗い、うがい
衣類、寝具を日光消毒などの励行ではないか

■スペインインフルエンザの死亡者
・日本の内地で45.3万人
(その頃日本は第日本帝国の為、他にも外地の4つの国があった)
・世界の死亡者推計5000万人

■何故スペインインフルエンザの猛威は忘却されたか?(憶測)
1)第一次世界大戦に対する関心が、スペインインフルエンザより勝ってた
2)スペインインフルエンザによる死亡率は高いとはいえなかった
3)スペインインフルエンザは突然やってきて猛威をふるい、あっという間に
過ぎ去り戻ってこなかった
4)スペインインフルエンザは超有名な人物の命を奪わなかった
●日本は流行後間もなく関東大震災に襲われた
┗見えないウィルスよりも視覚に残る出来事に方が印象に残りやすい

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