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スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」とアンガーマネジメントをちょっと組み合わせて、人間関係の問題を解決する
仰々しいタイトルにしては、内容が薄いものであることを、まず言っておきます。
「7つの習慣」も「アンガー・マネジメント」「職場の問題」もそれぞれ、語るには内容が深すぎますので。
ここでは、あくまで「ヒント」と捉えていただければと思います
設定は、よく在りがちなことですが、『 ある若者が就職したのだけど、どうもその職場になじめない。従って人間関係も構築できないので、その状況が苦痛になり、定時が過ぎると、他の職員がまだ残っているのに、逃げるように帰っていってしまう。それをよく思わない他職員の雰囲気に気付いた上司が、ある時その若者を呼び出して注意を行った 』というものにします。
この状況、かなり厳しいですが、少しでも改善できないか考えるヒントとしてコヴィーの「7つの法則」とアンガー・マネジメントを使って少しほどいてみたいと思います。
まず、こういう状況だというのを図式化しました。それぞれの三角形は、それぞれの「考え方」や「価値観」等と考えてください。
「あなた(若者)」は、かなり厳しく上司から注意を受けています。言い方によっては、パワハラに値するものかもしれません。なにせ相手の方が年齢も社会経験も断然上ですから。
「ああ、もう辞めてしまいたい」と思うのは、当然のことです。
そこで、大概のケースはこうなると思いますが、あなたは「すいません」と謝罪し、そのことによって、「自分はなんてダメな人間なんだ」とか「なぜ他の人のようにうまくやれないのだろう」と思い悩むようになります。
上司や職場との関係性は、下図のように「妥協」だけであり、その接する部分は限りなく小さな黄色い部分の三角形でしかありません。
よほど、状況が一変しないかぎり、あなたの「苦痛」「ストレス」は続いていくでしょう。この状態はあなたばかりでなく、職場にとってもマイナスの言わば「ルーズ、ルーズ」の関係です。
そのような状況が続けば、状況・関係性は更にお互いに悪化します。
最悪、下図のように、あなたがキレて、感情を爆発させてしまえば、その後どうなるか、想像するまでもないでしょう。
感情に任せて、その会社を辞めたとしても、次の職場で再度同じような状況になるのではないかという恐れに心を支配され、再就職すらできなくなってしまうかもしれません。
まず、一方的に言われると、怒りがこみ上げるのが人の常ですが、まずここでコヴィーの第5法則「理解してから理解される」を応用します。
なかなか大変なことですが、どんなに横暴な言い方をする人間にもそれなりの成育歴や背景があるもので、そこまでじっくり聞く覚悟で、相手の話を聞きます。
しかし、十分聞いた上で「納得して謝る必要」はありません。
相手に「言いたいこと(おっしゃりたいこと)は、よくわかりました」と言えば十分です。
そして、相手が十分自分のことを理解しようとされたと満足げな表情が見えたところで、今度は自分の考えなりを述べます。
ここでアンガーマネジメントの登場です。
アンガーマネジメントにも色々ありますが、ここでは
『 自分の意見を述べる時に、「あなたは・・・」という言い方ではなく、「私は・・・」という主語に置き換える 』を使います。
「あなたは」、「会社は」、という主語で始まるとどうしても相手を非難してしまう内容になってしまうからです。
そこであなたは、自分が入社してから感じたこと、「こうしたらいいのではないか」と考えていることなどを冷静に、しかしきちんと伝えることが大事です。
そこで、上司の方が、あなたに共感的な態度を示したならば、コヴィーの言う第6の法則「相乗効果(シナジー)を発揮する」という段階に昇れる可能性が出てきます。
詳しくは避けますが、第4法則「winーwinを考える」という関係性が成り立つような第3案(Third Idea)をお互いに出せれば、図のようにお互いのパワー(利益)は、大きな三角形として成長します。
こういうトライは、いついかなる状況においても、試してみる価値があります。
例えば、家族間や夫婦間のトラブルなどにおいても。
しかし、問題の多くはそんなに単純でないことも残念ながら事実です。
その時は第1法則(主体性を発揮する)を尊重し、第3法則(重要事項を優先する)に照らした結果、第4法則の中で述べられているように、
「No-deal(ノー・ディール/関わらない)」を選ぶということも、引き出しの中に持っておくべきと思います。
コヴィーは、2012年に亡くなっていますが、かつてはブッシュ大統領にレクチャーしたこともあり、「世界で最も大きな影響力を持つ経営コンサルタント」と称されています。
世界の指導者たちが、コヴィーの理論を真に理解すれば、世界は変わるでしょう。
現在、マンガ版なども出ていますので、読んだことの無い方は、ぜひ一読をお薦めします。
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