#2 イギリスでの辛い思い出
僕は2019年の9月から11月下旬ごろまで一人でヨーロッパを旅しました。当時20歳でした。今回はヨーロッパ旅での最初の国イギリス初日の出来事について話していきたいと思います。
到着早々失敗続きだった夜から一夜明け、ヨーロッパ旅、最初の国「イギリス」での日々のスタートです。イギリスでの滞在期間は二週間弱程。ほとんどをロンドンで過ごし、リバプールに3日間程訪れました。
ロンドン観光初日、朝から、さっそく本場の9と4分の3番線を見に行きました。他にも主要な観光スポットを回りました。ヨーロッパに憧れていた分、すごく楽しく観光しました。そんな中、路上パフォーマンスをしているスペイン系?みたいな4,5人集団がいたので足を止めてみました。どうやら、パフォーマンスではなく賭けをしているようでした。一人がディーラーをしていて、ほかの人は参加者のようでした。ゲームの内容はシャッフルした3つのコップの中のどれにボールが入っているか当てるという単純なゲームです。当たれば倍になるみたいな感じです。ゲームの様子を見ているとどこにボールがあるかあからさまに分かるので、「めちゃ簡単じゃん」と思って見ていました。するとディーラーが僕を招き入れたので僕も参加することにしました。ゲームが始まって、やっぱりボールがどこにあるか分かってしまうのでとりあえず、2,3000円かけました。すると、隣の客が「もっと出せ、出せ」と煽ってきました。100%当たるのが確信しているので逆に申し訳ないと思っていたのですが、流されてお金を追加。それでももっと出せと煽ってくる客。結果、入国したときに換金した2万円分のほとんどを賭けました。その時はまだ「儲かってしまって悪いなー」とか思っていました。
しかし、ディーラが僕の指定したカップをひっくり返すと、事態が一変しました。なんと指定したカップにはボールは入っていませんでした。ボールは別のカップから出てきました。何が起こったのか理解できませんでした。天国から一気に地獄へ突き落されました。そんな僕の隣で大喜びのディーラーと客、やっと事態を理解しました。実はディーラーと僕以外の客はグルで僕が客に煽られお金を取り出す際に財布に目を移した隙に、ディーラーがボールを別のカップに移し替えていたのです。イギリス観光に浮かれていた間抜けな僕は完全にいいカモにされました。ひと儲けすると彼らは何処かに消えてしまいました。それが彼らのやり口です。
イギリス観光初日から散々な目にあってしまいました。すごい落ち込みました。しかし、この体験からこういった怪しい人にはなるべく近づかないようにしようと思いました。加えて、この日から、旅中の出費をなるべく抑えようと決心し、一日の食費を大体120~150円ぐらいで抑えるようになりました。ヨーロッパの国はパンが比較的どこでも安く買えるので、ほとんど毎日パンだけを食べて生活するようになりました。さらに毎回飲料水を買ってしまうと出費がかさんでしまうので代わりに水道水を飲んでいました。調べるとヨーロッパの水道水は飲み水としては適さないみたいでしたが、飲み続けても特に異常は起こりませんでした。元々、極貧旅になるのは予想していましたがイギリスでのこの体験は旅の方向性を大きく左右する出来事になりました。
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