中日ドラゴンズ・福谷浩司投手が実践するジャーナリング

ほぼ毎年恒例となっている、中日ドラゴンズの序盤の躓き。オープン戦だけでなく、レギュラーシーズンに入ってからもきっちり低空飛行を続けているが、どこかで信じられないくらいの快進撃を見せる(はずな)ので心配はしていない。

着替えたあと、モヤモヤしたままベンチに戻りたくなかったので、マネージャーの谷さんに紙とペンをお借りしました。
その紙に「今思ってること」をひたすら書き殴ります。紙はあっという間に字で埋まっていき、モヤモヤが減っていきます。
(福谷浩司note「【振り返り】4月15日の巨人戦について」より引用)

今シーズンの開幕投手を任された福谷投手が実践しているのは、「ジャーナリング」というメソッドだ。「書く瞑想」とも呼ばれ、座禅やマインドフルネスと同じような文脈で語られることが多い。

(その効果については言及しないので、興味がある方は調べてみてください)

僕が福谷さんのnoteを読んで感じたのは親近感だ。

福谷さんのような「プロフェッショナル」が、僕らと同じようにモヤモヤを抱え、その原因を突き止めようと「ジャーナリング」を試みている。

プロだからと言って特別な方法でPDCAを回すわけではないんだなと、日々の振り返りが重要であることを再認識した。

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「ジャーナリング」は紙とペンさえあればできるお気軽な手法だ。

その効果を認めつつも、「面倒だからやらない」人が多いのが現実だ。

その日のモヤモヤは、時間が経てば「どうでも良い」ものに変わる。

掘り下げることをしないモヤモヤは、再びその人の身に起こり、そのたびに過ちを犯してしまう。過ちだと認められるならまだ良くて、そのまま不感症に陥るのが殆どだろう。実にもったいない。

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福谷さんは以下の気付きを記している。

登板間隔が空いたことやアクシデントが再発しないか不安になっていたこともゼロじゃない。でも1番は「完投しなきゃ」や「連敗阻止しなきゃ」みたいな気持ちが強過ぎたのがダメでした。
どの登板でも完投を狙うし、チームとしても勝ちたい。ただ「したい」と「しなきゃいけない」は別物なんだということに改めて気付きました。
(福谷浩司note「【振り返り】4月15日の巨人戦について」より引用、太字は原文の通り)

これを読んで「何を当たり前のことを」と一笑に付すのは簡単なことだ。

だが、本人が失敗から学び、実感として得たときに、その「当たり前」は得難かった気付き・発見となる。

これだけで成長できるわけではない。地味で地道な繰り返しを重ね、少しずつ前進を遂げる。

福谷さんの振り返りは、ファンである僕にとっての希望にもなった。無論、福谷さんの活躍を一層応援したいと思う。燃えよ、福谷投手!

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