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ヴィーガンもカーボンニュートラルも意思だ。

なるほど。これはヴィーガンの新しい提案の形ですね。

トレードなどを別にして、基本的にサッカークラブの場合、選手は強制的に入団されることはありません。サッカークラブの理念やチームカラー、思想に共感できるかどうか選手は選べるので、こういったアイデアは全然アリだと思います。(もちろん選手はプロですし、勝負事である以上、「勝つ」ということが問われると思いますが)

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イングランド4部相当のサッカーチーム・フォレストグリーン・ローバーズは、選手やスタッフにヴィーガン食を提供している。

クラブでは2010年にオーナー変更になったことをきっかけにヴィーガンに取り組むようになった。当初は選手から反発もあったようだが「意外に美味しいじゃん」ということで、今では当たり前のようにヴィーガン食に接するようになっている。(赤身肉は消化に悪いことから、一部のサッカー選手はそもそも食さないようにしているそう)

「ヘルシー、テイスティ、フレッシュ」をテーマにしており「The Vegan Trademark」というヴィーガン料理の世界基準の認証を獲得するなど本格的だ。

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ヴィーガンは、しばしば菜食主義を表すベジタリアンと混同されることがある。ベジタリアンは「牛乳・乳製品はOK」「卵はOK」ということもあるが、ヴィーガンは動物性のものは完全にNGであり、はちみつすら接種しない人もいる。

ただヴィーガンは食に限るものではない。「動物を搾取しない」という思想の体現者であると考えた方が適切だ。

食の分野以外では、日用品や衣服から化粧品など、動物実験されたり動物由来の成分を含んだりする商品の購入や使用も避けている。(詳しくは以下IDEAS FOR GOODの定義を読んでみてください)

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なおフォレストグリーン・ローバーズが取り組んでいるのはヴィーガンだけではない。世界初のカーボンニュートラルクラブとして国連認証も取得している。

木造の新スタジアム「エコパーク・スタジアム」の建設にみられるように、環境に配慮した取り組みを本格的に行なっている。

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サッカーチームに限らず、企業や組織が、ヴィーガンやカーボンニュートラルに取り組むコストメリットは殆どない。多少PR効果はあるかもしれないが、それだけで割高な設備投資をするのは(一見すると)無謀に見える。

もちろん世界中から、環境に配慮した取り組みが要請されているという「圧」はあるかもしれないが、イングランド4部相当のチームが先陣を切るのはなかなか勇気が要ることだ。

乱暴な言い方をすると、「やるか」「やらないか」という意思でしかないということではないだろうか。

様々な記事を参照すると、オーナーを務めるデイル・ヴィンスさんがリーダーシップを取って実現してきたことだと分かる。こういう取り組みがもちろん増えていけば良いと思うが、経営者が足並みを揃えるのは、今の環境だと容易ではないのかもしれない。

法整備をはじめ、コストメリット「も」あるような社会をつくる。いち組織による「点」の活動だけでなく、「線」「面」で大きなうねりを作れるような状況を、それこそ官民一体で取り組んでもらえたら。

また、日本からも世界に誇れる事例がどんどん発信されてほしい。

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