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【シビックプライドとは】

Civic Pride

『シビックプライド』
伊藤香織 + 紫牟田伸子 監修
シビックプライド研究会 編者
読売広告社都市生活研究局

『シビックプライド』pp.164〜173.より

You Are Your City
あなた自身が あなたの “まち” です。

Civic Pride シビックプライドは、市民が都市に対してもつ誇りや愛着を意味し、日本語の郷土愛とは少々ニュアンスが異なる。p.164

「この都市をより良い場所にするために自分自身が関わっている」「自分がこの都市の未来をつくっている」と云う当事者意識の伴う自負心のことを云う。
※『シビックプライド2』宣伝会議 2015刊より

また「シビックプライドを持つ住民は、まちづくりや地域づくりの大きな資源になる」と云う考え方のもと、シビックプライド醸成の取り組みを進める自治体も多くあります。

シビックプライドの源流

ヴィクトリア朝期(1837〜1901)のイギリスと言われています。
それまでの国教会と王侯貴族社会から工業と交易から富を得た市民階級社会へ。

他の都市に対して自分達の都市を誇るための建築(たてもの)を必要とした。
具体的には、市庁舎、音楽ホール、美術館、学校など。

ヴィクトリア朝は、都市建築を通じて都市のプライドが礼賛された時代であった。pp.165〜166.

シビックプライド再び

1970年以降、経済の低迷や人口流出が深刻な問題となり、都市再生の流れが芽生える。p.167

『アーバンルネサンスに向けて』
[urban renaissance]再開発により都市の機能を回復させることで人間性を取り戻そうとする運動

都市再生は何よりも先ず「人」のためであると謳われた。各地域が行政・企業・NPOなどのパートナーシップのもと都市再生を推進する枠組みが示された。

都市再生におけるシビックプライドの重視と多彩なコミュニケーション戦略志向は、イギリスに限らず多くの都市に波及した。p.168

都市はいかにして人に寄り添うことが出来るか

個人では実現できない夢や機会が都市によって与えられることで、あるいは他者との繋がりを実感する事で「都市に受け入れられる居場所があると感じる」
このことにより、人は誇り高い人生を送ることが出来る。
そうした個人のプライドが「シビックプライド」となって都市に還元されていく。p.169

なぜコミュニケーションなのか

都市の実態的な環境改善が市民の「クオリティ•オブ•ライフ/QOL」向上の実感に結びついていく。p.170

都市と人が共に成長していくポジティブ•スパイラルがうまく回れば、都市は独自の豊かさを育てていくことが出来る。p.170

「シビックプライド」は、形ではなくシビックプライドを醸成するためのコミュニケーションデザインである。p.171

【関連情報】

【Worksight】
シビックプライドが地域の価値を再定義する
政策情報誌「Think-ingvol.19
特集「シビックプライド ~いま地域に必要なこと~」

http://www.hitozukuri.or.jp/jinzai/seisaku/81sien/01/19/top.htm

自分も地域のひとしずく。
くらしアトリエ(地域と暮らしの発信) 

2022.02.12.

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