岐阜・飛騨に観光じゃなく1ヶ月間がっつり住んでみてわかったこと
ノマド生活で1ヶ月ごとに拠点を変えながら生活をしている平石と言います。
今回は2021年8月~9月にかけてお世話になった岐阜県の飛騨についてまとめてみました。
岐阜・飛騨の基本情報
飛騨は岐阜県の北部エリア一帯で、高山市と飛騨市、下呂市、白川村まで含むかな~り広いエリア。その中でも今回は僕が滞在した高山市と飛騨市について紹介したいと思います。
<アクセス>
東京からも大阪からも4時間以上かかるので、アクセスに関してはお世辞にも良いとは言えません。。。新幹線を使っても、他の特急を乗り継いで3時間以上はかかっちゃいます。
東京からのアクセス
大阪からのアクセス
しかし!
ここしかない特長や魅力に溢れていて、移住ブームになる前から町のファンになって移住している方も結構いらっしゃるそうです。
ここからは、町ごとのいろんな特徴について、僕が知ったことや感じたことをシェアします。
飛騨ってこんなところ
<高山市>
飛騨の中でも中心になる町です。僕も知ってビックリしたんですが、高山市の面積は東京都とほぼ同じ大きさで「日本一大きい市」だそうです。ただし、9割以上が森なので、人口は東京の100分の1未満。住むエリアはかなり限られています。
江戸時代に城下町として発展したという町並みが今も残っていて、コロナ前はその古い町並みを見に海外からの観光が常に祭のように盛り上がっていたそうなんですが、、、コロナでそれがストップしてからは、近場エリアの人を中心に来る人の層も大きく変わっています。
そんな時代の流れに合わせて、町の雰囲気もこれから変わっていくかもしれないですね。
<飛騨市>
飛騨市も高山と同じく9割以上が森林の町です。
高山ほど「観光が中心の町」という感じではないので、町の中心も高山に比べると落ち着いた雰囲気になっています。
古川町が飛騨市の中心的な存在で、町並みも凄く雰囲気があるし、「古川祭」という年に一回のお祭りも有名です。
その他にも、神岡町はノーベル賞で有名になったニュートリノの観測装置があり最新の宇宙科学の研究拠点として有名だったり、宮川町や河合町も特徴的な自然の景色・伝統がもっていたり、各町の個性が光る見どころ満載の市です。
↑神岡町・カミオカラボ
<伝統工芸>
飛騨の良さは、もちろん町並みだけじゃなく、建物や家具などを作る"木工技術"を中心に、伝統工芸も有名です。
その圧倒的な技術は今も「匠の技」として受け継がれていて、観光の見どころの一つでもあり、その技術が詰まった飛騨の家具も世界的なブランドとして地位を確立しているので、家具を見るのが好きな方や、インテリア好きの方にとっても魅力度が高い場所だと思います。
<まつり>
↑古川祭り(飛騨市)
高山の「高山祭り」、飛騨市の「古川祭り」がそれぞれ有名。
僕は実際のお祭りは残念ながらまだ見られてないんですが、過去のお祭り映像や、展示されている祭り屋台なんかを見たりして、その迫力や豪華さをはじめ、地元民の気合いの入り具合が凄まじい!ということは伝わってきました。
<飛騨メシ>
飛騨といえば飛騨牛、
肉の芸術品
と言われるぐらい絶品のお肉ですが、飛騨のお店ではレストランでも食べられるところがたくさんあるし、お肉屋などテイクアウト可能なところもあるので、自宅で気軽に&手頃に飛騨牛が楽しめるのは飛騨移住の大きいメリットなのでは?
そして郷土料理!
「こも豆腐」「漬物ステーキ」「朴葉(ほおば)味噌」「高山ラーメン」…観光客にとってももちろんなんですが、地元民にも昔から愛されている郷土料理がたくさんあって、レストランや居酒屋でも気軽に楽しむことができます。
↑漬物ステーキ
↑朴葉味噌
さらに、高山は良いお水&良いお米に恵まれているので、江戸時代から作られている地酒はお酒好きに永く愛されています。
今も有名な酒蔵がたくさん残っており、それぞれの銘柄でこだわりのお酒が造られているので、お酒好きの人にとっても魅力的な場所だと思います。
野菜・果物も、朝市や道の駅、産直市場などに行けば、地元で育った鮮度抜群の野菜が手ごろな値段で手に入るので、季節ごとに旬の美味しいものを安く買えるのも飛騨移住のメリットだと思います。
レストランとかお店での決済については、飛騨エリアでは
さるぼぼコイン
というデジタル地域通貨を、しかもかなり早い時期に導入しています。
このさるぼぼコイン、使えるお店も観光エリアを中心にかなりの割合で導入されているし、ユーザー数も22,000人を超える(2021年8月末時点)という普及具合。
高山に行くときは、このさるぼぼコインをスマホに入れておくと、買い物のときに間違いなく便利だと思いますよ。
飛騨のここにグッと来た
1.町自体が素敵な散歩コース
高山は市街地の古い町並みや、宮川沿いの川原、それからお寺が並ぶ東山遊歩道など、町中の景色がいちいち素敵なので、
町自体が贅沢な散歩スポット
という感じ。なので、ワイルドな自然の景色よりも、「静かに町歩きを楽しむ派」の方にもすごくオススメです。
2.北アルプスの自然
↑乗鞍岳
とはいえ9割以上が森に囲まれていて、北アルプスという、あらゆる山好きに愛される山岳エリアもあるので、がっつり登山や自然散策を楽しみたい方にとっても魅力的な場所になっています。
あと、僕がGoogleマップを見ていて気づいたのは、
滝の名所が多い
滝を見るときって、駐車場に車を停めて、滝を眺めて写真撮って、終わり…みたいなイメージがあったんですが、例えば宇津江四十八滝は、滝めぐりのハイキングコースになっていて、途中にいろんな種類の滝を見ながら、ゆっくり楽しむと1時間ぐらいかかるような滝祭りコースが楽しめたりします。
↑宇津江四十八滝(うつえ・しじゅうはったき)
近くで見ると、その迫力と神秘的な感じで、感動&癒しが両方得られる、スーパー・パワースポットだなと、改めて感じました。
3.タイムトラベル気分
昔の日本の景色やモノ、伝統が濃く残っていて、そういったものに気軽に触れられる凄~く貴重なスポットが多い!
古い街並み以外にも、合掌造りをはじめとした昔の民家が集まる場所や、昭和をテーマとしたミュージアムもあったり、バリエーションもいろいろ。
↑ 飛騨の里
↑昭和館
もう一つ面白いと思ったのは、半弓道場という弓の射的場。飲み屋街の一角にあり、高山市民の間ではおなじみの場所。
90年以上もこの場所で愛されているこの弓の射的場も、昔は全国にたくさんあったみたいですが、今は日本でここだけ、という貴重な場所になってます。
お店やテーマパークだけじゃなく、民家の造りも違います。
飛騨市・古川は民家も伝統的な木造家屋の造りの家がずーっと軒を連ねており、周囲との調和を考えて作られているので、住民で町の景観を保とうという意識がとても高いことが伝わってきました。
4.住民参加型の面白い仕掛け
「飛騨みんなの博覧会」というイベントが毎年恒例になっていて、これは市民中心で様々な体験型プログラムを仕掛け、参加は誰でもできるというもの。
観光客が町歩きで町のことを知るきっかけになったり、地元民がお菓子やアクセサリーを楽しく作ったりと、年々盛り上がりが大きくなっているみたいです。
さらに面白い仕掛けで言うと、飛騨市の図書館がすごく面白い。
普通の図書館としての機能はもちろん備えつつ、JAZZ NIGHTなる地元のミュージシャンによるライブや、アートギャラリーを設えて展示会を開催したり、尖ったイベントを次々に企画されています。
そして僕が一番尖っていると思ったのは、官能小説朗読ライブ。
スタッフの方が館内でお客さんを前に官能小説を朗読するという、普通だとありえないイベント笑
ただ、こういった取組みを積極的にバックアップしてくれる、飛騨市の懐の深さには感動しました。。。
5.移住者へのフォローが手厚い
移住者に対する支援が充実しているので、それについても一部ご紹介します。
まず嬉しいのは、移住検討段階でも、お試しで滞在するのに交通費や宿泊費の補助が申請できるという点(※飛騨市)。
もちろん移住を真剣に考えているという人に対しての支援ということなので、現地で移住相談をしたりすることが条件にはなるんですが、自力で調べるよりも豊富&確実な情報に触れられるので、むしろ有難いはず。
飛騨市で面白いと思った支援制度は、
米10俵プロジェクト
という制度。
これは家を新しく購入する移住者に対し、1年で米1俵を10年間プレゼントしてくれるという、ユニークかつ非常に助かる制度。
ちなみに米1俵=60kg。ヒト一人分のお米を毎年もらい続けられるというのは、市も太っ腹。
その他、「雪国デビューパック補助金」といって、雪かきの道具やスタッドレスタイヤ購入費用にも補助が使えたりと、雪国ならではの、助かる補助制度があるのも特徴的だと思いました。
まとめ
如何でしたか?
特に高山は市街地の観光のイメージが強かったのではないかと思います。自分もそういう印象が強かったんですが、住む場所として見てみると、観光エリア以外にも静かに散歩が楽しめる自然豊かな場所や、休日に高山を拠点に遊びに行ける選択肢もたくさんあります!
今回ゆっくり高山で過ごしてみて、そのような新しい魅力をたくさん知ることができたことが自分にとっては何よりの収穫でした。
高山の雰囲気は好きだけど旅行でしか行ったことがなかった!
まだ行ったことがないけど興味がある!
なんていう方は、ぜひ実際に足を運んで、その魅力を体験してもらいたいなぁと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?