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山形・鶴岡 | 世界に誇る食の都で自然に囲まれがっつりワーケーションしてみた

昨年11月から、約1ヶ月ごとに拠点を変えながら国内を移動してきましたが、今回は2021年の5~6月にかけて滞在していた山形県・鶴岡市のことを紹介したいと思います。

鶴岡に滞在することになったきっかけ

鶴岡とはもともと、自分とは何の縁もゆかりもない場所で、計画して行ったわけではなく、たまたま友人から

「東北を周ってみようと思う」

っていうのを聞いて、そのときのノリで

「じゃあ自分もどこかで合流する!」

っていう流れから、せっかく行くなら仕事も持って行って1ヶ月ぐらいガッツリ滞在できる場所がいいなと思い、調べたところ、たまたま

● 1ヶ月間滞在できる宿
● 1ヶ月単位でも契約できるワークスペース
● (できれば)海の近く

という、これまで条件にしていた滞在のポイントが揃った場所としてたまたまヒットしたのが山形の「鶴岡」という場所でした(僕はこのときに初めて鶴岡のことを知りました…)。

それぐらいご縁の無かった鶴岡なんですが、いざ住んでみると、5月~6月という過ごしやすい時期というのもあり、とても居心地が良かったです。
さらにリモートで仕事するにも、思っていた以上に申し分ない環境が整っているので、その辺りも含めてご紹介しようと思います。


5分でわかる鶴岡


(僕のような鶴岡初心者向けに笑)簡単に町の紹介をしたいと思います。

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東京からだと、羽田からは飛行機で1時間、車だと6時間の距離にある山形の町「鶴岡市」。

山形の中のひとつの地域ではあるんですけど、住んでみて、ここに深~い歴史や文化が詰まっているということを知ったので、僕のにわか知識ではありますが、いくつかの観点で町のことを紹介しようと思います。


◆日本の原風景

鶴岡を含む庄内地方は日本有数の米どころとしても知られているし、自然環境が豊かでいろんな作物がとれるので、

見渡す限り田んぼ!

という田園風景に出会えます。

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この田んぼごしに見える山。これぞ日本の絶景!っていう感じの画になる景色はなかなか他では見られないんじゃないかという庄内の大きな魅力で、それが「日本の原風景」と言われる理由になっています。

月山

自然保護活動にも地域としてすごく積極的で、貴重な動・植物が見られる池やブナ林など、良い意味で手つかずの自然が残っています。散歩コースとしても申し分ない!

手つかず01


◆食の都「庄内」

いきなりですが「在来作物」はご存知でしょうか?僕は存じ上げなかったんですが、、、

在来作物(ざいらい・さくもつ):
ある地域で、世代を越えて、栽培者によって種苗の保存が続けられ、特定の用途に供されてきた作物。

在来作物

代々にわたり地域や農家に伝統的に受け継がれてきた野菜や果物のことなんですが、鶴岡はそれが60種類!もあるそうです。そして、そんな土地のモノが使った料理が、もちろん町のお店や家庭でも食べられています。

このような豊かな自然環境の中で、海の幸や山の幸も豊富に手に入る鶴岡なんですが、山形がラーメン消費量No.1ということで、鶴岡はラーメン屋もすごく多い!特に鶴岡は食材に恵まれていることもあって、個性的なラーメンにもたくさん出会えるラーメン激戦区になっているようです。

ラーメン

こんな感じで、豊富な海の幸&山の幸からラーメンまで多様な食文化を持っているということで、鶴岡は「ユネスコ食文化創造都市」という世界的なお墨付きを受けていて、しかも日本で唯一認定されているのがこの鶴岡だそうです!それぐらい食自慢の町だったんですね~。

ユネスコ

さらに食の都っていうのを裏付ける話にもなると思うんですが、なんと鶴岡の中から過去に情熱大陸の取材を受けたお店が2軒もあるんです!

情熱

1軒がイタリアン、もう1軒はラーメン屋というユニークさも鶴岡の食文化の幅広さが現れているんじゃないでしょうか?


◆出羽三山(でわ・さんざん)

羽黒山(はぐろさん)、月山(がっさん)、湯殿山(ゆどのさん)からなる出羽三山は、庄内平野を囲むように位置し、1400年以上も前から「祖先の魂が鎮まる"お山"」と信仰されている「超パワースポット」です。

この出羽三山の3つの山にはそれぞれ意味があって、月山は「過去」、羽黒山は「現世」、湯殿山は「未来」をそれぞれ表しているそうです。そして、それが山岳信仰と結びついて、3山を全部巡ることを「生まれ変わりの旅」という風に昔の人の間で広まったんだとか。

月山01

↑月山(=過去)

羽黒山

↑羽黒山(=現世)

湯殿山

↑湯殿山(=未来)

それが今でも修行の場として、そして観光のパワースポットとして根付き、たくさんの人が訪れる「有難いお山」となっています。

パワースポットの「パワー」にはあやかりたいけど修行まではちょっと…

そんな方にオススメなのが「出羽三山神社」。ここはなんと3つの山すべての神を祀る神社なので、もし鶴岡に来る機会があれば、是非この神社にお参りに行くことを忘れずに!!

出羽三山神社


◆山遊びと海遊び

鶴岡を含んだ庄内地域には11ヶ所も海水浴場があって、それぞれで海水浴や磯遊びを楽しむことができます(僕が滞在していたのは海開きの前の時期だったので、「また夏の時期にも来てみたい!」と思ってます。)。

湯野浜

さらにスキー場もいくつかの施設があるんですが、先ほど紹介した出羽三山の一つでもある月山(がっさん)。ここの特徴はなんといっても7月までスキー場がオープンしているということなので、「半袖で」夏スキーが楽しめるんです!夏まで滑りたい、という方はぜひ月山スキー場へ!

夏スキー02



◆温泉

山形は全市町村に温泉が湧き出すという、まさに「温泉王国」なんですね。
鶴岡にも「あつみ」や「湯野浜」といった、1000年以上の歴史を誇る由緒ある温泉地があります。

嬉しいことに、市街地周辺にも銭湯のように手軽に通える温泉施設がいくつかあって、入浴料もだいたい400~600円ぐらいとリーズナブル!また地元の方向けの公衆浴場だと200円という手軽さの施設もちらほらあります。

温泉

公衆浴場

僕も滞在中は温泉が大きな楽しみの一つで、平日は食事の流れで市街地の温泉施設にフラっと立ち寄ったり、週末は少し車を走らせて温泉街の施設を利用したりしていました。


◆歴史の色濃く残る街並み

城下町として栄えた歴史があり、江戸時代に発展した「鶴ヶ丘城」というお城が、お濠や石垣、神社などはそのまま残して、今は鶴岡公園として街の中心に位置しています。この大きな公園の中や周辺に庄内の歴史が感じられる建物や博物館などがあって、観光や散歩の人気スポットになっています。

公園

それから、明治の文明開化の流れで建てられた西洋風の建物が今も残っていて、博物館として開放されていたりします。町を歩いているといきなりレトロな洋風建築に出会えて面白いです。

洋風建築

重要文化財に指定されている家屋や庭園もたくさんあったり、江戸時代に武士の教育のためにつくられた藩校とかも残っていて、こういう貴重な建物とか資料が見られるのも特徴ですね。

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鶴岡のテレワークスポット紹介

続いては、鶴岡でワーケーションをするときに使えるコワーキング施設がいくつかあるので、ご紹介します。

鶴岡はコワーキング施設が結構あって、僕も滞在中にいくつか実際に使ってみたんですが、平日フルタイムで毎日仕事をするためのレギュラー利用向けの施設と、気分転換にときどきスポットで使う方向けの施設があるので、それぞれシェアしたいと思います。


◆レギュラー利用向け

① まちづくりスタジオDaDa
https://www.facebook.com/tsuruokadada/

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商店街の中にあるコワーキングスペース。もともと地域のコミュニティセンターだった場所の一部をコワーキングスペースとして整備し直した場所なので、綺麗だし、デスクや電源、Wi-Fiなど仕事に最低限必要な環境は揃っている。
利用料はまさかの月額500円!月額じゃなくて1時間の間違いかと思うほど安い…!笑
コワーキング専用のテーブルがあり、他のエリアは休憩や自習で誰でも自由に使っていいスペースになっているので、夕方になると学生さんが自習に使っている。

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②エキイチ
https://eki-ichi.com/

エキイチ01

鶴岡駅から歩いて1分ぐらいの便利な場所にあるコワーキングスペース。オープンの作業スペースと仕切りのあるパーソナルなワークスペースの両方使うことができる。
会議室もあって、オンライン会議などで使える。
コーヒーはドルチェグストのマシンが毎日1杯無料、2杯目以降は1杯50円で飲める。

エキイチ02

エキイチ04



◆気分転換向け

① 海テラスゆら「磯の風」
https://www.facebook.com/umiterasuyuraisonokaze

磯の風00

海水浴場がある「由良」地域にあるカフェレストラン。
目の前が海なので、夏は海水浴客で賑わうようなレストランになるが、今はコワーキングスペースとしても環境を整えていて、「海を眺めながら仕事をする」という素敵体験ができる。
天気が良いときは外のテラスでも作業でき、高速ネット回線(200Mbps)で仕事もサクサク。

磯の風02

磯の風03

磯の風04

※コワーキングスペースの運営は、まだ曜日を限定しての実験的な試みなので、今後どんな形で運営していくのかは利用者のニーズも考慮しながら固めていくそうです。


②荘銀タクト鶴岡
https://tact-tsuruoka.jp/

タクト00

市の文化会館で、中はコンサートホールがあるので、音楽ライブや演劇など大きいイベントが日々開催されている綺麗で立派な建物。
中のフリースペースが自由に使えるようになっており、電源は使えないが机とWifiはありPC作業ができる。観劇や鶴岡公園(すぐ目の前)の散歩ついで、もしくは美術館・博物館の観光ついでに休憩がてらデスクを使うのもアリ。

タクト02

タクト05



③鶴岡市自然学習交流館「ほとりあ」(番外編)
http://hotoria-tsuruoka.jp/

ほとりあ00

地域の素晴らしい自然に触れられるという貴重な体験ができる。
本来の目的は自然や動物について学んだり、環境保全活動を通した交流の場なのでガッツリ仕事をするためのスペースでは無いが、フリーで使えるデスクで読書や作業もできる。
この施設の近くに「高館山」という低山と、大山「上池」「下池」という大きい池があり、この周辺一帯が自然学習のためのフィールドとして地元の方や子供たちが自然や生態系について学ぶ場となっている。

ほとりあ02

ほとりあ03



鶴岡市のテレワーク支援

鶴岡市としても、テレワーカー向け移住支援は積極的にサポートしており、お試しで鶴岡に来る方向けに、経費の一部を補助してくれる制度も用意されています。

これを使うと、鶴岡で滞在した宿の宿泊費や、コワーキングスペースの利用料など、諸費用の半分を市が補助してくれます。

http://tsuruoka-iju.jp/news/6074/
※3泊以上(のべ10泊まで)の滞在が対象



さいごに

1ヶ月半ほど過ごしてみた印象としては自然にも食にも恵まれ、仕事環境も整っていて、移住するのにはすごく良い環境だと思いました。

また鶴岡市は東北で一番大きい「市」で、いろんな町が合併されてできた市なので、エリアごとに合併前の町の特徴も残っているんですよね。

なので、温泉や食事などで週末に車で出かける選択肢にも富んでいていいなぁと思いました。

あとは、、、やっぱり雪国なので、本格的に定住する前に冬の厳しさも体験しておくのは大事だと思います。

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冬は地元の方でも心が折れそうになるっていう話も聞くほどですが、逆に雪国の厳しさに慣れている人や、冬が好きという方にとっては移住先としても最高だと思います!

記事として紹介するのは鶴岡がまだ2拠点目ですが、今後も滞在先の情報を記事でシェアしていくつもりなので、移住やワーケーション拠点を探している方の参考になれば幸いです!

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