著…井越和子『フラワーアレンジはじめてBOOK 花1本から、ひとりですぐにスタートできる』
タイトルに「はじめて」とある通り、初心者向け。
だからこそ、奇抜な作品がなく、長く活用出来る本だと思います。
また、全ての項目についてカラー写真で教えてくれるので分かりやすいです。
主に、
●花の鮮度の良し悪しの見分け方
●傷んだ部分の取り除き方
●葉や茎を使った花留め方法
●主役として使える花材
●高さや流れを出す花材
といったことが掲載されています。
特にわたしは水揚げ方法に関するページをじっくり読みました。
一言で「水揚げ」と言っても、方法は色々。
●深水(水揚げが良くない花や乾燥が進んだ花を30分~1時間ほど水につける)
●水切り(茎を水の中に入れた状態で斜めにカット)
●切り戻し(水の中に入れないで斜めにカット)
●逆水(葉の裏側から水を吹き付ける。あじさいなどに向く)
などなど。
また、
●繊維が固くて水揚げが難しい枝もの・ツルものは茎の先端をハサミの持ち手などで叩いた上で深水をしたり、先に茎を斜めにカットしてから割りを入れると水揚げ効果がアップする
●アジサイは茎の先端を十文字に割りを入れたり茎の先端の白い綿のような部分をえぐると水揚げ効果がアップする
●ブルースター・ポインセチア・スノープリンセスなど切ると白い液が出てくる花は、白い液が導管を詰まらせてしまわないように白い液をよく洗い流して一時間ほど水につけてからアレンジする
といったこともこの本から学びました。
花の命は短いです。
切り花なら尚更短命。
だから、せめて少しでも長く綺麗に咲き誇れるよう、こうして心を配りたいです。
〈こういう方におすすめ〉
「お花が好きだけれど、生けるのは初心者だ」という方。
奇抜ではなく、いい意味で普通のフラワーアレンジメントの本を探している方。
〈読書所要時間の目安〉
ざっと目を通すだけなら30分くらい。
実際に生けるともっとかかります。
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