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本の街 神保町の歩き方

Podcast番組「ホンヤスキーラジオ」で配信されたアーカイブを再編集して記事化。今回のゲストは神保町を愛し愛された人、なってぃさんです。「世界最大級の古書街、神保町」について話を聞きました。〈2022年3月11日配信【神保町でつかまえて】より〉本配信チャンネルはこちら。
<文・編集 ユースケさん

神保町でつかまえて

まーちん:ホンヤスキーラジオのパーソナリティ。本と銭湯とそら豆が好き。
キッシー:ホンヤスキーラジオのパーソナリティ。野球と漫画と積読が好き。
なってぃ:神保町を愛し愛された人。短歌や本の装丁が好き。


まーちん:なってぃのアテンドで、神保町ツアーが開催されたんですよね?

なってぃ:そうですね。本・本屋さんが好きということで、日本の本屋の聖地といえば神保町だということで、みんなで集まりました。

まーちん:神保町の本屋さんを巡ったことがなくて・・・。神保町には行ったことがあるんですけど、飛び込みな感じになるじゃないですか? めちゃくちゃいっぱいあるし。

なってぃ:そうですね。当時、中学生のわたしは、宝塚のおっかけをしていて、好きな宝塚のスターさんの昔のパンフレットとか、宝塚の資料を集めたくて、神保町に行きまして、演劇とかの本が置いてある本屋さんをひたすら回っていました。

そのスターさんが、新人の時とか若手の時とかの宝塚のパンフレットとか雑誌とかをひたすら探して買うために、神保町に足しげく通うようになったという経緯がございます(笑)

まーちん:そういうことなんですね!

なってぃ:キッシーさんは、神保町は訪れたことはありますか?

キッシー:実は行ったことはなくて・・・。なんか、よそ者が行きづらそうな雰囲気を勝手に感じてしまってて、まだ行ったことがないですね。

なってぃ:なるほど。それでは、神保町ツアーの様子を振りかえっていきましょう。

『欧風カレー ボンディ』

なってぃ:神保町といえばカレー屋さんが多い。というわけで、お昼前に集合して、まずは腹ごしらえ。神保町の「ボンディ」というカレー屋さんに行きました。

まーちん:「ボンディ」は知っています!

なってぃ:本当ですか!開店と同時にみんなで並びました(笑)参加したメンバーが階段のところにズラーっと並んで。我々以外にも、他のお客さんもたくさん来ていて、結構並びました。

「ボンディ」さんは欧風カレーで、カレーと一緒に、じゃがいもを半分に切ったものが置いてあるのが特徴で、それにバターをめっちゃつけて、じゃがバターとカレーを一緒に食べるのが、美味しい食べ方でございますね。

キッシー:いま、写真をみてますけど、すごいですね!

『夢野書店』神田古書センター

なってぃ:そして、本屋巡りをスタートしたっていう感じですね。ここからは、わたしの思い出の本屋さんを、みんなで一緒に巡りました。

まずは「ボンディ」さんが入っている、神田古書センターっていう、古めの本屋さんが入っているビルがあるんですけど、エレベーターもレトロで、到着すると「チンッ!」「ガクンッ!」ってなる、昭和のエレベーターを体感できる、すごい素敵な建物があります。

そこに、わたしが昔からよく行ってる、「夢野書店」さんっていう古本屋さんがありまして、昔の漫画や雑誌とか、漫画家さんの色紙とかを扱っています。

たとえば、『るろうに剣心』が連載していた頃の『週刊少年ジャンプ』とかあったり、漫画ファンにとって面白い本屋さんかなと思ってます。

古本っていうと、やっぱり普通の文庫本とか単行本とかのイメージが強いかもしれないんですけど、神保町の面白いところって、そういう雑誌系の古本もあるっていうところですね。コミックの古本じゃなく、当時連載中の『週刊少年ジャンプ』だと、「同時に連載していた漫画って何だったっけ?」とか、他の雑誌だと、付録ってどんなのだったかとか見れるので、すごい面白いと思います。

まーちん:私、昔、少女まんが雑誌『りぼん』読んでいたんですけど、自分が小学生のときの『りぼん』の付録とか、超なつかしい!

なってぃ:いろんな雑誌がとかもあるので、そういうところが面白いと思います!

まーちん:いいですね。私、漫画一家だったんですよ。母親も大好きだったんで、私、母、妹で『りぼん』『なかよし』『ちゃお』を、みんなで読んでました。

なってぃ:80年代、90年代の『なかよし』とか『ちゃお』とか『りぼん』とか、めっちゃ懐かしく感じると思います。「昔、読んでたものにタイムスリップする」その意味では、すごい面白いんじゃないかなと思っております。

古書専門店『ヴィンテージ』

なってぃ:そこからですね、ここもわたしの好きな場所なんですけど、神保町のメインから、ちょっと外れたところにある「ヴィンテージ」さんって本屋さんです。

ここは、わたしが中学・高校生のとき、ずっといりびったってまして、「ヴィンテージ」さんの何がすごいかっていうと、エンターテインメントに関する古書が非常に多いんですね。

入り口から、昔の映画のパンフレットが、バーッと積んであって、店に入るまでに、「おーっ!」てなります。「ヴィンテージ」さんは、映画・演劇のパンフレットや雑誌だったり、本当にエンターテインメントに関するいろんな本を取り扱っていて、当時のわたしは、そこで宝塚の本をひたすら買い漁るという学生生活を過ごしていました(笑)

エンタメ系の雑誌の古本を扱ってまして、例えば、あの有名なジャニーズのグループの方が、ジュニアだった時に表紙になった雑誌とか、そういうのを探したりできると思います。

まーちん:あれなんですね、宝探し感があるんですね!

なってぃ:そうなんですよ!昔の姿とかは、インターネットで画像検索すれば出てくると思うんですけど、当時のインタビューとか、そういうのも含めて見るっていうところは、やっぱり紙の雑誌ならではなんじゃないかなと思っています。

昔の雑誌とかを見ていくと、「この人もこんな時代があったのね」「インタビューでこんなこと言ってるのね」とか、そういうのをちゃんと情報として知れるっていうのは、古本っていいなと、思っております。

こどもの本専門店『ブックハウスカフェ』

なってぃ:その後は、「ブックハウスカフェ」さんに行きまして、
ここは絵本の専門店なんですね。ブックハウスカフェさんは、名前の通り、カフェも併設してるんですけれども、内装と建物がすごい素敵なんですよね!中に螺旋階段があったりとか、素敵な建物っていうところが、まず一つ特徴としてあります。

そして、お店の真ん中にソファがあって、カフェ風になってるんですけど、そこのカフェスペースを取り囲むように本が配置してあって、絵本に囲まれてる空間が楽しめるっていうところがですね、空間として素敵なところです!

キッシー:なかなかないですね、この形は。

なってぃ:そうなんですよ。本屋さんの絵本コーナーとか、絵本フロアとか行くことは多いかなって思うんですけど、「ブックハウスカフェ」さんは、そもそも絵本の専門店なんで、絵本しかないので、ただただ童心にかえれるっていう(笑)

ここでみんなで、好きな絵本とか懐かしの絵本とかを探して、「これ懐かしいね」「昔読んだね」とか、話しました。

神保町のもうひとつの魅力、純喫茶

なってぃ:いろんな本屋さんを巡った後、神保町のもう一つの特徴でもある純喫茶でお茶をするっていうのは、欠かせないかなと思っております。

さぼうる」さんとか、ナポリタンやクリームソーダなど取り上げられて有名なところかなと思うんですけど、他にも「ラドリオ」さんとか「ミロンガ」さんとか、素敵な純喫茶がたくさんあるので、そういったところで、お茶するのがいいのかなと思っております。

神保町の理想でいうと、カレー食べて、本屋を巡って、純喫茶に行くところで、特に本屋さんは、普通の本屋さんも面白いんですけど、思い出の雑誌巡りっていうところも、結構いいんじゃないかなと思います。そういった観点で、古書やお茶を捉えていただくと、より深まるかなと思っております。

キッシー:例えば、スポーツの雑誌専門店とかもあるんですね。

なってぃ:ありますよ。スポーツ雑誌専門店。

キッシー:それ行きたいんですね。野球とかすごい気になるんで。

まーちん:そうですね、キッシーさん野球が好きだから。

なってぃ:スポーツ、レコードとか、エンタメ。

まーちん:その人の好きな趣味に合わせたお店があったりするわけですよね。

なってぃ:そうですね。古書っていうと普通の本、古い本っていうイメージはありますけど、古書の考え方・概念もすごく広いので、そういう意味では自分の好きな趣味とか、昔の出来事を調べていくっていうところも、神保町の一つの楽しみなんじゃないかなというふうに思っております。

まーちん:すごい!めちゃくちゃいいですね!

なってぃ:神保町の魅力が少しでも伝われば嬉しいなと思います。

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