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【孤独のグルメ】第Ⅳ話 コメダ珈琲店のフルムーンバーガー


※ ド初っ端から、『孤独のグルメ』の主人公、井之頭五郎になり切る独身アラサー男性が出てきますので、ご注意ください。
季節は秋だ、いいね?


 今日は職場のスタッフに欠員が出たため、朝から仕事だ。
 いつもは昼からだってのに。なかなかギアが上がらない。早く時間よ、過ぎてくれーーー。 

・・・・・・・・・

 ・・・やっと終わって長めの昼休憩だ。
 朝もギリギリに起きたもんだから、ロクにメシを食えてない。いつもならレトルトカレーで済ませるところだが、今日は少し、自分に優しくしてやろう。そうしよう。

・・・・・・・・・

 ・・・とは言ったものの、時刻は12時過ぎ。しかも今日は土曜日と来た。どこのお店も混んでるなぁ~。サッと入れて落ち着ける店はどこかに・・・・・・あるじゃないか。我らが愛知県民の故郷、コメダ珈琲店。今や全国区になっちゃって。誇らしいような寂しいような。


 カランコロン。
 レトロな鐘の音が俺を出迎えてくれる。なんだか、「ただいま」と言いたくなってしまう。

 コメダ珈琲店は場所によって色が出る、と俺は思っている。
 ショッピングモールの中の、テナントの一角にあるコメダ珈琲は、いかにも「チェーン店」然(ぜん)としていてあんまり好きじゃない。俺は、そこのオーナーの趣味や好みがにじみ出た、個人喫茶「コメダ珈琲店」が好きなんだ。
 伝わるかなぁ~、この感じ。

 今訪れているコメダ珈琲店は、個人喫茶「コメダ珈琲店」のほう。この落ち着いた雰囲気。好きだ。


 さて、いつもはアイスコーヒー1杯で済ませてしまうが、今日の俺は飯を食いに来たんだ。食いたいものは決まってる。さっさと頼んじまおう。

「すみません」
「はーい」
「フルムーンバーガーいただけますか」
「はいっ。辛子マヨが入っていますが、よろしいですか?」
「大丈夫です」
「かしこまりました。お待ちくださいませ」

 ・・・さて、今日の午後の仕事内容でもを整理して待つか。

・・・・・・・・・

「お待たせしました。フルムーンバーガーです」
おっ、これこれ。


【フルムーンバーガー】
机の上に月が降りてきた。
この大きさにはウサギもびっくり。

 デッカイなぁ~~~!!!
 コメダ珈琲店の料理はデッカイことで有名だが、バーガーも当然ながらデカい。
 月は月でもスーパームーンだ。


 おいおい、俺の拳より大きいじゃないか。これは食べごたえがありそうだ。
 いただきます。

・・・・・・・・・

 卵、チーズ、ハンバーグにレタス。
 具材はシンプル。シンプルイズザベスト、だ。さぁ、かぶりつこう。

 ・・・おいおい、がぶっといきたいのに、分厚すぎて口に収まらない。こりゃあ上品になんて食べてられないな。大口開けてかぶりつこう。気分は恐竜、がおー。

 ・・・美味いっ。少しだけトーストされて表面がカリっとしたパンズに、とろっとあふれ出す卵の黄身。ハンバーグはなんというか、ちゃんとハンバーグだ。
 肉。俺は肉を食べている。レタスもシャキシャキなのが嬉しい。

 このソースも美味いんだよな~。酸味があって、いくらでも食べられちまう。

 うっ!!!
 ほおばり過ぎて苦しい!水!水!!

 ・・・ふぅ、危うくハンバーガーで窒息するところだった。ハンバーガー、いつも片手間に食べていたがこれは手を抜けないな。最後まで気を抜かず真剣勝負だ。かぶりつくかぶりつくかぶりつく。

・・・・・・・・・

 1個で満足感のあるバーガーだった。こんなにハンバーガーを無心で食べたのはいつぶりだったろうか。美味しかった・・・。
 秋ももう終わりがけ。来年の秋にまた会おう。
 御馳走さまでした。


ほにゃ活。は
『孤独のグルメ』を応援しています。

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