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「この本は僕の燃料」【インタビュー記事#03:やり抜く力 GRIT】

大切な一冊をおすすめしてくれた人と、1冊の本を出発点として人生を語り合うインタビュー記事第3弾。今回は、運営の友人でもあり本屋余白の活動を初期から応援してくれていた田堂皓也(でんどう こうや)さんをお招きした。

おすすめいただいた本は『やり抜く力 GRIT――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』。

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成功者に共通する能力とは何か。それは才能でもセンスでもなく、「物事を最後までやり抜く力」に他ならない。さまざまな事例と心理学的実験を取り上げて、成功するために必要な「やり抜く力」をどう育むかについて熱く語るロングセラー。

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「挑戦」できていなかった

本屋余白(以下、「余」):本日はよろしくお願いします!

田堂さん(以下、「田」):よろしくお願いします。

余:簡単に自己紹介をお願いしてもいい?

田:OK!現在東京大学に所属している2年生です。大学ではソフトテニス部に入りつつ、3年生から情報系の学部に進むことになってる。

余:おお。大学の部活はきついよね…。ソフトテニス部は1年生からずっとやってるんだっけ?

田:いや。2年生からかな。入学したときはいろんなことやってやりたいことを見つけようと思ってたから、バドミントンのサークル、文化祭の実行委員とか…っていろいろ入ってたのね。けど、1年経って振り返った時に「あ、何もしてないな」って思っちゃった自分がいて。

余:そんなにいろいろ挑戦してるのに、何もしてない?(笑)

田:うん(笑)。いろいろやってはいたけど、「何かに本気で挑戦する」ということは何もできてなかったんだよね。それでもっと挑戦的なことがしたいなと思ったのもあって、あえて2年から部活に入ったし、あとプログラミングの勉強も始めて、スタートアップ支援のプログラムに参加したりした。

余:プログラミング!だから情報系の学部なわけね。

田:そうそう。

尊敬してやまない友達が、この本をおすすめしていた

余:それじゃあ本題に入りますか。おすすめしてくれた本をもう一度教えてもらってもいい?

田:『やり抜く力 GRIT――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』。この本です。

余:ありがとう。これはどんな本か簡単に教えてもらってもいい?

田:その名の通り「やり抜くこと」の大切さについて語っている本。一度やってうまくいかなくても、挫けず、何度でも立ち上がることが成功につながる唯一の道だということをいろんな事例を通じて訴えかけてくれる本だね。そういう考え方を、この本では「人は成長するものだ」という考え方に基づいて「成長思考」って呼んでる。

余:ありがとう。なんか、「成長」っていうとすごく追い立てられるようなイメージだったけど、この本で言われる「成長」は逆に自分の気を楽にしてくれるものな気がしたな。ポジティブというかなんというか。

田:うんうん、そうだと思う。別に「成長が正義」って言いたいわけじゃないし、成長それ自体が目的なわけでもない。うまくいかなかったときに「人は成長するものだから」って動的に捉えられるってこと。

余:なるほど、わかりやすい。ちなみに、この本と出会ったきっかけはなんだったの?

田:中高の塾の友達がSNSでおすすめしてたんだよね。本当に尊敬してる友達だったから、その友達がすごい理由がわかるかもなと思って、読んでみた。

余:へええ、そこもおすすめから始まったんだ。ちなみに、どんなとこを尊敬してるの?

田:努力を積み重ねられること。それこそ才能とかじゃなくて。「どうやったらもっとうまくいくのか」って常に自分の頭で考え続けて、圧倒的な成果を残すところがすごい。きっとそうやって考え続けてるから、発する言葉もすごく深みがあるんだよね。あと、勉強だけじゃなくてあらゆることに対して努力できるし、人格的にも優れてる人だなって思う。

余:本当に尊敬してるんだなっていうのが伝わってくるなぁ。あと、その友達のあり方と「GRIT」の内容がすごいリンクする。

田:そうなんだよね。だから友達がこの本をおすすめしてた理由もすごいわかった。

本気で頑張ろうとしたときに、この本は真価を発揮した

余:この本を読んでどう変わったとか、ある?

田:最初に読んだのは、さっき言ったもやもやしてた時期なんだけど、その時は正直言ってあんまりよくわかんなかったんだよね。この本の価値がよくわかったのは、部活を始めた2回目のとき。

余:「挑戦」を始めた時期ってことか。

田:そうそう。

余:もうちょっと詳しく聞いてもいい?

田:俺、高校の頃は部活の中でうまいほうだったんだけど、浪人と途中入部でブランクあったのに加えて、ラケットの握り方変えたのもあって最初全然打てなくて。大学の部活ってただでさえレベル高いから、ほんとに1年生にも全然勝てないくらい。

余:うわあ、それはつらいな。

田:そんなときにこの本を読み返したのね。それで、「できないのは才能がないからじゃなくて、やり方を変えながら努力し続ければいい」っていうのがすごく腑に落ちた。少し心が折れかけてたけど、「頑張るために入ったんだろ」って自分を鼓舞して、練習も頑張るようになった。それだけじゃ足りないから家に帰ってから素振りもしたり。今は全く打てないキャラだけど、いつかはレギュラーにならなくちゃな、って思って頑張れるのは本当にこの本のおかげ。それ以降は毎週読んでる。

余:毎週!それはすごい…。まじでこの本が大切なんだなって伝わってきた。

この本は僕の燃料

余:田堂にとってのこの本を一言で表すなら、何?

田:えーなんだろう。僕って熱しやすくて冷めやすいタイプなんだよね。冷めないためにはどうしたらいいか?って考えたときに、「ずっと熱していればいい」と思って。熱し続けるために必要な燃料がこの本。だからこの本は「燃料」なんじゃないですかね。おお、なんかめっちゃいい感じのこと言えた(笑)。

余:(笑)。でもすごく納得する。田堂にとっての成長って、外から引っ張られるようにするものじゃなくて、内側からぐわああって燃え上がるようなものな気がするから。

田:本当にその通りだ(笑)。あと、自己肯定感を高めるのにも役立ったと思う。僕は自己肯定感って「理想の自分である度合い」だと思うんだけど、「理想の自分」に近づくためには挑戦して一つずつ達成していく必要があって。そうやって挑戦するときに寄り添ってくれるのがこの本だなって思う。それに、たとえうまくいかなくても「努力すればなんだってできる」って楽観的に捉えられるしね。

余:なるほどね。「挑戦」がとことんキーワードってわけだ。ありがとう。本当にいい話が聞けた。

田:こちらこそ!ありがとうございました。


編集後記

はじめてのインタビューでしたが、企画者ながら1冊の本からはじめてこんなにも充実したお話ができてびっくりしました。

本屋余白を開業した背景の一つが「成長を常に追い求める風潮への違和感」だっただけに、最初に本書の「成長思考」という言葉を聞いたときは正直「ん?」と思うところもありました。でも、本の内容を詳しく聞くにつけ、むしろ僕ら本屋余白の活動にも爽やかな追い風を与えてくれるような本に思えてきました。

これからのインタビューも楽しみになりました!


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