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【エッセイ】今日は死ぬのにとても良い日だ

”今日は死ぬには良い日だ” と思った事はあるでしょうか?

僕はたまに、あります。

もちろん、本当に死ぬワケではありません。しかし死んでもいいやと思うくらい、”良い”時があるのです。

特別な事をした時にそう感じるのではありません。

ほんの些細な幸せを掴んだ時に、僕はそう思う事があるのです。

例えばコーヒーやお酒を用意してから見たドラマやアニメが素晴らしい出来だった時。
僕はまあまあ死にたくなります。

決して悪い意味ではなく、今、死ぬのが一番幸せなのではないかと突然、思うのです。

思いがけず良い音楽に巡り合った時や、部屋の窓から見える夕日や月が美しかった時も同様です。

雨の日もいいかもしれません。死んでしまいたいと思うのです。

さて、僕のこの感覚は一旦、置いておいて、皆さんは”今日は死ぬのにとても良い日だ”というフレーズを聞いたことがありますでしょうか。

僕がこのフレーズを聞いたのは『シャーマンキング』というアニメの挿入歌での事でした。

Silent Weaponという曲です。

その歌詞に”今日は死ぬには良い日だ”というフレーズが差し込まれているのです。

さらにこのフレーズについて調べると、ある詩にたどり着きました。

”今日は死ぬにはとても良い日だ”
ネイティブアメリカンの考え方を基にした詩だそうです。

一番いい時に死ぬという発想で、良い意味で死のイメージが使われています。

僕の抱いた、死んでも良いという感覚は、僕だけが感じるものではなかったようです。

皆さんは”今日は死ぬには良い日だ”と思った事はありますか?

「このエッセイを書いている時が幸せで、今、死んでもいい」

なんて言えたら素敵ですが、この程度の分量を書くのにも苦労しました。

そんなに簡単に、死んでも良いと思えるほどの幸せは掴めませんね。

今日書いた幸せは狙って得られるモノではなさそうです。

今度、あの幸福を感じられるのはいつになるのか。
楽しみにしながら今回のエッセイを終わります。

皆さんにも”死ぬには良い日だ”と感じるくらいの幸せが訪れますように。


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