見出し画像

就活に役立つ文章術の本の決定版はこれだ!

学生に就活のアドバイスをしていると、文章が書けない人にたくさん出会います。自己分析や企業分析は出来た。にもかかわらず、エントリーシートが上手く書けない。自分では上手く書いたつもりなのに、添削を受けると「何が言いたいのかよくわからない」と言われる。そんな人にうってつけの本がこちらです。


「エントリーシートの書き方」と言った、書店にあふれる「就活のための文章術」系の本の中身は、基本的には内定者エントリーシートの「文例集」です。しかし、そのような文例を何の意識もなく、いくら読んでも、エントリーシートは書けるようになりません。それよりも、まず初めに取り組むべきは、論理的な文章をどのように書くかのトレーニングだと思います。
この本では、「話題→論拠①→論拠②→抽象→主張」と言う型を紹介し、論理的な文章を書くにはどうすれば良いかを、詳解してくれています。就活において、相手に伝わる論理的文章の型を身につけたい人にとって、最短ルートで叶えられる本です。この本を読めば、仮にエントリーシートの文例を読んだとしても、構造として良いエントリーシートは何が違うのかを、論理的フィルターを通して理解することが出来るようになると思います。

さらに、この本では、語彙力の大切さについても紹介されています。これについての著者の主張は、憚りながら、私が以前記した下記の内容に、若干通底するところがあると感じました。

さらに、この本の特徴は、読みやすさにあります。一般的に、この手の文章術の本は、「良い文章」「悪い文章」などケーススタディとして、文例を数多く登場させることが多いです。しかし、文例を読むこと程、文章を読んでいて疲れることはありません。一方でこの本は、最低限の文例を繰り返し使用することで、読み手の負担が軽減されています。この辺りの読者への気遣いは、著者の力量のみならず、編集力も高い本だなと思いました。

2020年10月30日発行ですので、まだ出版されて日は浅いですが、私の中で間違いなく今ナンバーワンの就活のための文章術の本です。ぜひ、エントリーシート作成の前に読んで欲しいです。
それにしても、就活に役立つ本は、書店の就活の書棚にはないと、つくづく思うのでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?