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ハッピーじゃないスプリング!!~【Chim↑Pom展:ハッピースプリング】~

森美術館で開催中の「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」に行ってきた☺︎


展覧会の内容は…
まっったく、ハッピーじゃない!!!!
「どこらへんがハッピースプリング?」と疑いたくなる笑
(強いて言うなら、ハッピースプリングな写真見せると入場料の割引があること🌸)

都心で独自の進化を遂げたスーパーラットに始まり、こっくりさんタトゥー、コレラ禍、戦争、東日本大震災etc…
社会課題をChim↑Pomの視点でアート化した作品が展示されており、
正直、作品だけでそれが何を意味しているのかを理解するのは難しい!!
(いつも作品解説は飛ばしがちだけど、今回はめっちゃしっかり読んだ笑)

会場も入り組んだ構成になっており、まさに迷路のよう😂
特に第一会場は、地下をイメージした二階建ての展示空間になっており、都心の廃墟を彷彿とさせる。スーパーラットや廃れた商業施設などの展示作品も相まって、自分も都会のはぐれ者であるような気分になった。

会場内には大道芸や射的など個々の出展者と来場者で一緒に何かをする空間もあり、まるでフリーマーケットであるかのような雰囲気。
会場内でアーティスト以外の出展者と来場者でコミュニケーションが図れる取り組みは今までに見たことが無く、Chim↑Pomならではの自由さを感じた。

世の中の常識に疑問を投げかける刺激に溢れた展示の中で、
特に印象に残ったのが “ヒロシマ” である。

《ヒロシマの空をピカッとさせる》

《パビリオン》

《ヒロシマの空をピカッとさせる》、《パビリオン》など一見すると戦争を軽んじていると誤解しそうな作品だが、そこに込められた意図を知ると「じゃあ、自分は戦争をどのように捉えているか?夏の風物詩のように捉えていないか?」などと考えさせられる。
太平洋戦争のみならず、昨今のウクライナ情勢も踏まえて戦争について改めて振り返る空間だった。

今回の展覧会から、”自分は世の中の綺麗な面しか見ていないこと”に気付かされた。繁華街のネズミ、公共性、放射線、感染症などニュースなどで言葉は知っているものの、自分には関係ないと流してしまっていた。
そうした社会課題を自分ごととして体当たりで挑んでいくChim↑Pomのスピード感と発想の豊かさは、それが前向きなものであったり不快なものであっても人々に何かしらのきっかけを与えるものだと思う。

私も一部苦手な作品があり、彼らの作品を全て肯定出来るわけではない。
しかし、そうした不快感も含めて様々な気づきや自分と社会課題の関係など普段思考から外してしまいがちな世の中の一面を見ることができた。

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