【ボテロ展】あらゆるものを官能的に膨らませる魔法(渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム)
人も花も動物も、すべてがぷっくりと膨らんだフェルナンド・ボテロ(1932~)の絵画。美術の教科書などで目にした方もいるのではないだろうか。
欧米をはじめ、日本やアジアでも人気を博しているボテロは南米コロンビア出身。1950年代後半から美術界で高く評価され、今日では現代を代表する画家のひとりといっても過言ではない。さまざまな対象にボリュームを与えることで、見る者に強い印象を残す。また、その膨らみには、官能やユーモア、アイロニーが込められているのではないかとさえ、感じられる。
ボテロ生誕90年の記念すべき今年、本人の監修のもと、初期から近年までの油彩や水彩、素描作品など全70点が展示される。日本では26年ぶりの大規模展であり、ボテロという画家を知るためには見逃せない展覧会だ。
出典:ひととき2022年5月号
※この記事の内容は雑誌発売時のもので、現在とは異なる場合があります。詳細はお出かけの際、現地にお確かめください。
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