【いきもの賞玩】「いきもの」に宿る美しさをアートに昇華、若冲の国宝・動植綵絵も(皇居三の丸尚蔵館)
愛らしい小動物や一度見たら忘れられない魚の置き物など、バラエティー豊かな生き物たちが、書、絵、金属、陶磁、ガラス、刺繍……さまざまな造形で登場する。伊藤若冲の代表作の一つ、国宝《動植綵絵》のうち《池辺群虫図》(後期展示・〜9月1日)などが公開されるのも見どころで、個人利用に限り写真撮影も可能だ。生命をいかにみずみずしく描写するかにこだわり抜いた若冲の技が光る。
また、皇室が世界各国と交流する中で、各所から贈られた「いきものアート」も紹介する。国境を越えた貴重な作品を通して、芸術の多様性や地球上に存在する生き物の豊かさにも触れられる。
本展で出会える数々のいきものたち─彼らの姿から、生きとし生けるものの力強さや愛らしさとともに、命の等しさ、尊さを再認識できることだろう。
出典:ひととき2024年9月号
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