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本の世界の広さは、かいけつゾロリが教えてくれた。 読み聞かせから自分で読む楽しみへ


文字が読めるようになる前から絵本の読み聞かせが好きだった娘が、自分で読む楽しさに目覚めたきっかけは、5歳の頃に人気シリーズ・かいけつゾロリに出会ったことです。

毎週のように図書館に通い、貸出冊数めいっぱいまで借りていた娘は、かいけつゾロリシリーズ全60数巻を1年も経たないうちに読破していました。

1度読むだけでは飽き足らず、題名を覚えていて、ゾロリのラーメン対決をまた読みたいからもう一度借りてほしいなどとリクエストするようになり、2周め、3周めに入る勢いで貪るようにゾロリシリーズを読んでいました。


娘から息子へと受け継がれるゾロリ愛

新しいお話は図書館でも半年以上先の予約になってしまうため、新刊が出ては購入し、気に入って何度も読みたいお話を購入しているうちに、我が家の本棚にはゾロリシリーズがどんどん増えていきました。


この時に集めたゾロリシリーズを、娘は9歳になったいまでも思い出したように本棚から持ってきては、くすくす笑いながら読んでいます。

最近では、図鑑系オンリーだった息子もゾロリシリーズの面白さを知ったようで、本棚の前で背中を丸めて読んでいる姿を見かけます。


普段本を読まないお子さんに、本に興味を持ってもらいたいという時には、小学入学前後であればかいけつゾロリをおすすめします。

大人から勧められたのではなく自分の意志で手に取ったと思わせるため、リビングのソファや、おもちゃ箱の近くにさりげなく置いておくといいんじゃないかなあと思います。


ゾロリシリーズを読んだことない子がはじめて読むなら、どのお話が良いと思う?と娘に聞いてみたところ、1巻から読んでいくのが面白いと思う。でも最新刊から読んでも楽しめると思う。との答えが返ってきました。
どの巻から読んでも面白いということなのでしょう。

ちなみに、作者の原先生によると、前編後編に分かれているものでも、それぞれ1冊だけ読んでも成り立つように心がけていらっしゃるそうです。


恐竜が好きなら、「かいけつゾロリ まもるぜ!きょうりゅうのたまご

サッカーが好きなら、「かいけつゾロリのきょうふのサッカー


食いしん坊な子なら、「あついぜ!かいけつゾロリラーメンたいけつ

その子が好きなことに関係したお話から始めてみるのもいいかもしれません。

図鑑の世界から一歩踏み出して、もっと広い本の世界に進んでいく日も近いのではと嬉しく思いながら、夢中でかいけつゾロリを読む息子の横顔を眺めています。

『たんけん!本のまち』(https://www.tankenbooks.com)では、子育て中の親たちが、新しい本との出会いにつながる特集やおすすめしたい子どもの本の感想をご紹介しています。