読書日記〜文豪だってアオハルする〜
またわたくしと堀口とは新詩社の同輩であり居住も同じ方角で、校の内外でいつも一緒にいるのを見て先生(※荷風)は直木(※生方)に、あのふたりはいったい、どちらがどちらなのだとこっそり聞いたこともあったとか。先生はわたくしどもを男色関係の二人と見ていたものらしい。
第一章 永遠のニコイチ
ある夜、来客が帰ったあと、金田一と床の間の花瓶の桜の花を部屋いっぱいに敷いた布団の上に散らして子供のようにキャッキャ騒ぐエピソードは切ない。彼らの青春の終わりを象徴するシーンのよう