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バンクシー展に行ってきた[中編]ー反戦を届ける想いー

前回の前編に続き今回もバンクシー展の作品の一部をご紹介していきたいと思います。バンクシー展の記事の反響は大変大きいものを頂き感謝しておりますし、彼への興味も日本においても絶大なものがあると感じております。

反戦をモチーフにした作品群の多さ

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バンクシーと言えば、サザビーズで刻まれた「風船と少女」を思い浮かべる人も多いかと思いますが初期の作品ですとこの「フラワーボム」を思い浮かべる方のいるのではないでしょうか?いかにも火炎瓶を投げそうな若者から放たれるのは”花束”。爆弾を投げずに人々にRespectとdignityを僕個人的にはこんなふうにこの作品を見てます。

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Targetマークと女王閣下。猿は割とネズミに続きバンクシーのモチーフで登場するキャラクターなのですが、日本にも存在する王室制度に対するアンチテーゼなのでしょうか?表立って皇室批判をアートで行うバンクシーのパンクな精神というか反骨心は凄まじいものがあると言わざるを得ません。その対象は当然イギリスの政治にも及びます。

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作品名「TURF War」。こちらはイギリスで開催された最初のバンクシー展のタイトルにもなっております。現代の方は分からないかもしれないですがこのモデルは1900年代に活躍したイギリスの首相ウインストン・チャーチルです。当然彼の頭はモヒカンではないのですが、2000年に勃発したロンドンでのメーデーのでもで群衆がチャーチルの銅像に芝生を載せた様子をBanksyがひどく気に入って作品になったと言われております。

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"ここ10年で見た中で最高のVandalism(芸術的破壊行為)だ "

と絶賛しこのTURF Warが誕生したのだとか。チャーチル本人の写真よりもこの銅像よりもBanksyが描くチャーチルは少しFUNNYに描かれているのが個人的にも好きな作品です。

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こちらもイギリス議会をモチーフにした作品ですが、エリザベス女王に続きこっちも猿。政治も王室も猿がするのと人がするのと変わらないと言いたげですね。強烈な風刺なはずなのですが動物をモチーフにすることで緩衝材として作用しインパクトをいい意味で減らす効果があると思います。

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バンクシー展はただ作品が飾ってある展示会とは違い、展示の仕方や見せ方も考えられているように思います。メッセージが添えられている作品も多かったように思います。

”there is nothing more dangerous than someone who want to make the world a better place.”

世界を良くしようとする人ほど怖いものはない(さじゃん意訳)

やはり、戦争や紛争はそれぞれの正義がありそれぞれの哲学で争いが起こるものでありバンクシーはその偏った思想であったり偏見のようなものが反戦のfactorになっていると考えているようです。

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"some people become cops because they want to make the the world a better place.
some people become become vandals because they want to make the world a better looking place."

ある人は世界の秩序のために警察になるがある人は良い景観のために破壊者になる(さじゃん意訳)

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このメッセージでも、ポジションの違いよる価値観の違いを訴えているように思います。警察に関する作品も多いと感じます。ストリートアーティストとして対峙した経験からなのでしょうか?

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ポリスジャケットを装着した子どもたちが楽しそうにランニングしています。子供の頃から知らない間に権力側にいるとでも言いたげです。

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先程のスマイル警察がたくさん並んでします、平和の象徴であるスマイルマークと戦車。顔は心は平和を訴えたいのに銃を構えなくてはらない現実が今の世界にはあるとバンクシーは訴えているように見えました。

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戦争や武器をモチーフにした作品が多く、作品を通じてとにかく戦争は愚かだと訴えつづけている様にみえます。最近だと新型コロナウイルス関連の作品も登場したバンクシー、世相や時事を取りいれユーモアもいれつつ自分の主張をさり気なく織り込んでいく手法は何年経っても変わらないスタイルでカッコいいと思います。

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EUのマークをバックに王女に扮した女性が誰かにマウントを取っています。この辺になると日本人には理解するにはもう少し勉強が必要なイギリスとEUが抱える問題も関係しているのかもしれません。

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椅子にスプレーされた落書きのような作品。こんなふうに座ったり触れたりするスペースも多く用意されており体験型とまでは行きませんが写真を撮れる作品がほとんどでありバンクシーがストリート、大衆の側に立つ人間であり視点であることを気付かされます。

作品数が多すぎてやっと折り返したところです。また次回続き見て頂き足を運んでいただくきっかけになれれば幸いです。バンクシーと反戦は彼のライフワークであり時代により変化を加えながら描き続けるテーマなのだと感じました。

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