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贈らなくてもいい言葉を, 書き綴って「またね.」と見送る.

桜の花びらと共に雨が降りしきり小さき者たちの新たな一歩に祝福の意が溢れる. 

この場から旅立っていくみんなは, これから2,3年を過ごしてから学びの校舎を卒業するのだけれど. それでも, 学校より長い時間を伴走した日々. 豊かな冒険だったと願いたい. 

放課後の限られた時間の中で, 何ができるんだろうという仮説と実践と対話を通して着地した場所はいつも予想とは違った場所だったな. そんな離陸と着陸の繰り返し. 

さて, 伝えたい言葉は伝えきったので最後の別れも特に言わずにただ「またね.」とだけだったのは, 悲しいくらい何れ忘れてしまうからであり, 昨日の続きのように友達との遊び帰りのように終えたいからだった. 

“それでも敢えて言うなら, ” から書き出そうと思う. 

僕たちはずっと対話を考えて来た. いかにNon violence でいられるか, 豊かな道に歩み寄れるか. その答えは, 必ずしも一定でなく規定でもなかった. 時に大人が舌を巻くような状況においても君達は歩みを続けた. 

出る杭は打たれ, 落ちこぼれは放置されて聞き分けのいい羊だけが飼い慣らされる. 

それでも共生を目指した姿勢はきっとこれからの旅を豊かにするだろうと思う. コンヴィヴィアル(自律共生)のための遊びという体験を冒険をした君たちなら多面的な正義に惑わされない“体験記憶“ を通して対話をしてくれるだろうと願う. 

君たちの背中を見て, 小さき者達は学ぶ. ユニークさや個性といったギフトを, 自分の利益のために振り回すのではなく共生のために手を差し伸ばしてくれてありがとう. 

死なないほどの失敗を繰り返しながら, 出まくった杭になってくれ. 合言葉は,いいぞもっとやれ!.

言葉を介して, また逢おう. 

卒室おめでとう.


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