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「オタクの逝き方」は最高の教科書

「オタクの逝き方」

「全オタクはこれを読むべし!」というレベルの充実した内容なのにおそらく表紙絵のせいで手に取ってもらえない! 残念過ぎる!!
ただしこの表紙絵からも察せられる通り、どちらかと言えば男性オタク向けの内容となっております。
しかしながらとても内容が充実していて、自分の死後に残される嫁(=推しキャラのグッズ)のことを少しでも思う心があるのなら、ぜひ元気ないまの内にこそ読んでいただきたい。kindle unlimited 会員は無料です。

裏表紙の文字をご紹介しますと

▶オタクのコレクションはどこまでが相続財産?
▶オタク友達にコレクションを相続させられる?
▶どこで売れば高く買い取ってもらえる?
▶有料のネット会員やネット銀行はどうなる?
▶俺のサイトやブログは晒され続ける?
▶PCは粗大ゴミに出していい?
▶痛車の査定はどうなる?
▶もしも株の信用取引中に死んだら追証はどうなる?
▶爬虫類や昆虫などのペットはどう処分すればいい?
▶違法なモデルガンはどう処分すればいい?
▶リアルラブドールはどう処分する?

と、非オタには全く縁のないだろう単語も多々出てきますが(堂々と書いちゃってすみません…このワード知らないわって思っても迂闊に検索なさいませんように…)、そういうワードに敏感なオタク諸氏は絶対に読んでおいて損はないです。
初版が2010年だそうで、内容にはもしかしたら(法律など)現状と合わない部分もあるかもしれませんが、大きな差異はないのではないかと思います。
(※一部、わいせつ画像などの所持についての条例などが変更・追加になっているかもしれないと愚考します)

私も漫画やアニメ、キャラグッズ程度なら多少(自分の身を以て)生前整理をした経験もありますが、モデルガンや刀・ナイフなどのコレクション、特殊なペット、リアルラブドールなどは不勉強でした。もし家族としてそれらの遺品と遭遇したらパニックにしかならないと思いますし、いま元気なうちにこそ読んでおきたいオタク必携の書物です。

本書の特徴ですが、オタクならではの遺言書の書き方を指南してくれています。と言っても別に華やかなイラストを添える、とかいう意味ではありません。具体的な例を列挙してくれているのでここは特に真面目に読んでいただけるといいな。

また、(私も簡単に提案していて反省したのですが)
「コレクションしたお宝グッズは仲の良いオタ友に引き取ってもらえばいい」と思っていましたが、
「遺品をオタ友に譲渡する」場合、相続税はどうなるのか、などの法律に関する記載もしっかりあります。
(※身内でないオタ友に譲渡する場合はその旨を記載した遺言書の作成が必須とのこと。確かに…!)
またその際の評価額のことなども触れています。ヤフオクの落札価格などは評価額として認められない、価値ある品だと分かっているなら事前に鑑定士を依頼しておく、などなど。

考えれば考えるほど「オタクでなければこんな苦労も背負わなくて済んだのに…」と思うのですが、でも「オタクだったからこそ人生にハリがあった」ともいえるわけで。私も正直推しのいない生活なんかマジで死んでるも同然だと思ってるくらいの廃人なので、やっぱりオタ活・推し活は必要。
だとしたら、せめて自分の人生に彩りをくれた推しグッズや推し本は最後まで面倒を見てあげたいと思うわけなんですよね…。

あと、私と同様に腐女子の皆様にはご参考までに以下のnoteを。



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