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社会がどうあるべきかと個人がどうあるべきかは違う

読んだ。

本書は反ポジティブ心理学の立場を取っている。アメリカを発端とする自己啓発の世界は、人の生きる目的として「幸せ」を掲げ、そのためにどうあるべきかを語る。単に人々が幸せを求めるだけならまだしも、これは大きな市場となってしまった。結果、まるで幸せを追い求めるのが義務であるかのように人々は駆り立てられ、決してたどり着かない幸せのために金と時間を費やす。本書はそういった風潮に反旗を翻すわけだ。

本しゃぶりを長く読んでいる人なら知っての通り、俺は本書で否定されているような、幸せを求めるタイプの人間である。自己啓発にハマる前から、人生の目的はやりたいことをやり、幸せになることだと思っていた。なにせちょっとした買い物でも幸福に繋げられないかと考えるタイプである。

逆にだからこそ本書を買って読んだ。普段から自己啓発や幸福について考えており、逆の人の意見が気になったからである。

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