旅行では観察するために写真撮影すべし

読んだ。

これは分かる。

本を読んでいると、確かに旅行先で写真をパシャパシャ撮る日本人旅行者に対して否定的な意見を見ることがある。最近も『イタリアからの手紙』を読んでいたら、こんな文章があった。

そのうえ、彼がカメラを持っていないことが、私の気に入った。この人は、写真をとって記念に残すことよりも、自分自身の眼で見る方をより大切にする人らしい、と感じたのだ。

塩野 七生. イタリアからの手紙(新潮文庫) (Japanese Edition) (p.11). Kindle 版.

おそらく昔の、まだそれほど旅行していなかった頃の俺ならば、こういった文章を真に受けたことだろう。そして俺は分かっている人だと示すために、なるべく写真を撮らず、自分自身の眼で見るようにしたに違いない。

しかし、ある程度は旅行をした今なら違う。積極的に写真を撮るべきだと考えている。それは貼ったツイートにある通り、より記憶が鮮明になるというのもある。だがそれ以外にも、より観察するようになるという効果がある。

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